投資のセオリー
(2006年10月16日(月)更新)
第84回 外国人投資家の投資方法(2)
今回は、外国人投資家といわれる投資家の実態とその投資手法を概観してみる。
今、外国人投資家の主要な勢力としていわれているのは3つある。「米国の巨大ファンド」、「オイルマネー」、そして最近大きくなってきている「中国マネー」である。
先進国は、軒並み高齢化社会に突入し、金余り現象を起こしており、年金などダブついたお金が投資先を探して世界を徘徊している。そうしたカネの受け皿となり、流れを作っているのが主に米国の巨大ファンドである。
米国には世界的に有名なカルパーズ(カリフォルニア州公務員退職年金基金)、ロックフェラー、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツなどの巨大財団、ハーバード大など著名大学の寄付金基金、その他数多くのヘッジファンドなどが存在している。
これらのファンドの主要な投資手法は、たいがい年単位でざっくりアロケーション(投資エリアの割り当て)をして投資する。たとえば、米国に40%、欧州に30%、アジアに20%、中南米に10%という具合である。
ただし、米国のファンドマネージャーは、新興国市場についてはよくわからない。ましてや個別株についてはまったく知らない。従って投資先の投資手法はインデックス買いが主体となっている。
世界のカネの流れを作っている2番目の資金はオイルマネーである。概ね英国経由で世界に流れる。ただ、オイルマネーは独自の投資判断やノウハウを持っているわけではないので、アメリカのファンド行くところを後追いした動きとなっている。
3番目は中国マネーだ。中国の外貨準備高は90兆円に達しようとしており、これが海外に投資先を求めて動き始めている。これまでは、一部銀行だけに解禁していた海外投資を、最近は個人にまで広げ始めており、今後加速がつくと見られる。しかし、中国マネーは海外投資の経験がないから、やはり米国の巨大ファンドのあとをついていくしかない。
つまり、オイルマネーも中国マネーも、米国の巨大ファンドに「右倣え」の状況となっている。従って、一つの方向にお金の流れが振れだすと、その動きが加速してしまう傾向が強い。
昨年来、新興国金融市場や、商品市場などに投機資金が大量に流れ込み。それらの市場・市況が軒並み大幅に値上がりし、それが行過ぎて今大きな調整局面となっているのはその証左だ。
現在新興国や、商品市況から逃げ出したお金は米国に戻っている。とりあえず様子を見る時は、米国に戻るのが基本だからだ。しかし、米国の債券を買ったとしても利回りは7%程度である(一部が株式に回りNY市場の史上最高値更新の原因となっているが)。巨大ファンドが目指す10〜20%にはとても達しない。
しかし、世界を見渡せば、リスクが低くて10〜20%で回るようなローリスク・ハイリターンの商品がまだまだ多い。従って、再度、有利な投資先を求めて米国外に出て行くものと見られる。おそらく今は、次の投資先を求めて待機中と見られる。
次回は、日本株式市場に対する外国人の今後の投資スタンスがどうなるかについて述べたい。
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