我が家で18歳まで生きた愛犬ゴロウについて
少しずつ思い出話等を書き連ねていこうかと思います。
デジカメを買ったのもハンディカムを買ったのも
ゴロウが天寿を全うした後だったのが残念です。
エピソードの決定的瞬間の写真もありません。
一緒にいた時間の割になんて少ない写真しかないのだろう。
それでも数少ない写真をスキャナで取り込んでみました。
知り合いの誰かが甲斐犬についてこう言っていました。
「誇り高く、媚びず、己の思想を持っている」
うちのゴロウもその通り。
それでいてフレンドリーで愛嬌たっぷりでした。
きっと次に犬を飼うときも甲斐犬を選ぶでしょう
呼び名
我が家に来た頃
脱走
脱走の続き
最後の写真
ガレージの屋根
夏バテ
野良犬
花火
お友達 お姉ちゃん ボス ごはん 遠吠え パトロール 階段 熊
浸水
ゴロウが13歳位になって、眉やアゴのあたりに
白髪が目立つようになった頃から姉が彼のことを
「じいさん」と呼ぶようになりました。それがいつの間にか
定着して、彼はそれから本名で呼ばれることが
殆どなかったように思います。

1996年5月撮影 お気に入りのシバザクラ
ゴロウが我が家に来たのは1985年秋のこと。
彼が一歳とちょっとの頃でした。それまでの間、「熊」
という名の犬と同居していたせいか「ゴロウ」と呼んでも
「熊」と呼んでも反応していました。
見た目はコワモテでも人が好きで、犬も大好きな、元気者。
ただ、我が家を「帰るべき自分の家」と認識するまでの間は
スキあらば脱走を繰り返して元の家に帰ろうとしたり悲しそうな
声で遠吠えして、自分の居場所を仲間に知らせようとしていました。

1985年撮影 子供の相手に疲れた?
最初はおそらく元の家に帰ろうとして繰り返した脱走もそのうち
趣味になつたらしく「脱走すること」そのものを楽しむ様になった
みたいです。外出時間も初めは10時間以上の事がしばしばありましたが
慣れてからは散歩時間と同じ1〜2時間に変わりました。
人間抜きの散歩を楽しんで、お家に帰って水を飲んで餌箱覗いて庭を
一周パトロール。その気配に家の者が気付かずにいたら中に向かって
「ゥオン!」(帰ったぞ!)と一言。
勿論、人間側も脱走に気がついた時そのまま放ったらかしてるわけじゃ
ありません!散歩綱にビニール袋、忘れちゃいけないゴロウの気を引く
為の必須アイテム竹輪さん!ゴロウの行きそうな所へこれらを持って
「ゴロウ!ゴ〜ロ〜!ゴロチャ〜ン♪ど〜こ〜?出といでや〜♪」
と、優しく叫びながら走り回るのであります。

・・・・・・ごはん、ドッグフードしか入ってへんで
さて外で脱走犯ゴロウと運良く出会えても、彼がすぐ素直にお縄を
頂戴してくれる訳ではありません。目が合った瞬間彼はまず
「しまった!!」と全身で表現します。こちらはすかさず竹輪を
目の前に差し出します。「どしたん?食べへんのん?いらんのん?」
あくまで優しく語りかけます。
テキは警戒してはじめは逃げられる距離を保ってこちらを伺っています。
竹輪への誘惑、気ままな一人散歩への誘惑。彼の葛藤が目に見える様です。
そして彼は決断します。『竹輪をかっぱらって一人散歩を続けよう!』
上目遣いにこちらを見上げた時、既にスキだらけでいる事に
彼は全く気がついていませんでした。
ゴロウが写っている一番新しい写真です。もうどこからどう見てもおじいちゃん。
骨のすぐ上に皮があるっていうくらい痩せてしまっていますが、
それは年のせいで決して食欲がなかった訳ではありません。
目も、耳も、鼻も利かなくなってましたが、ごはんを口元に持って行くと
毎日しっかり食べてくれました。ごはんの後にはお水を飲んで、お散歩タイムです。
とってれとってれ、おじいさん歩きをしながら、休み休みいつもの公園に出かけます。
子供の遊ぶ気配、お友達の犬の気配、土の感触、お日様の香り、
そういうものを感じるのが大好きでした。
好々爺という言葉がぴったりで、目を細めて嬉しそうな顔をしてる
じいさんを見て、犬でもこんなに表情豊かなんだ。と感心した覚えがあります。
歩くのがしんどそうな時には抱っこして連れて行ってました。

老後に備えて体力つけとかんとのう♪
一人暮らしをしていた私のところへ、母から電話が入りました。
「あ、ゴロウちゃん?大変やねん!○○ちゃんが(私の名)○○ちゃんが、
ガレージの屋根に登って降りられんくなってん!!」
……完全に私とゴロウの名前が入れ替わってます。
「私今京都の自分の部屋におるんやけど、ゴロウがガレージの屋根に今いてるん?」
「だぁかぁらぁ!○○ちゃんがガレージなん!」
……完全に母はパニックの様子です。
事の次第は後で分かりました。
お隣のご夫婦がお出かけから戻って来たところ、うちのガレージの屋根に
黒いモノがいます。不審に思って近づいてみたところ、なんとそれは
ゴロウでした。ワンとかキャンとか言う訳でもなく、ただ困り果てた
様子でお隣さんを見つめていたそうです。
当時うちでは逃げない様囲いをしてゴロウを庭で放飼いにしていました。
お隣さんは、状況を把握した直後、うちの母に知らせてくれました。
母が慌てて庭に出てきても、ゴロウは尻尾を振りながらもガレージの
屋根の上をウロウロするばかりで声も出ない様子です。降りたくても
流石に高すぎて降りられないのでしょう。子猫が高いところに登って
降りられなくなってしまうって言う話は聞いた事があるけど、まさか、
うちのゴロウがそれをやるとは・・・・・・
母は脚立を立てかけてゴロウの名を呼びましたが、怯えて寄ってきません。
母も高所恐怖症。脚立は大変不安定。人も犬も顔がこわばっていたそうです。
パニック起こして暴れるゴロウをなんとか抱きかかえて蒼白になりながらも、
母はなんとか地面までたどり着きました。笑えるのはその後のゴロウです。
無事に地面に降ろされた直後からの彼に台詞を付けたらこうなるのでしょう。
恥ずかし〜!!!大概なところ見られた!
あー怖かったー!!地面ってスンバラシイ!
(母の視線に気がついて)
あ・・・んー・・・オホン。まあ、俺としては今回の件はマコトに遺憾であり、
まさに、不測の事態と申し上げるに相応しいものであったと言わざるを得ない
と考えられるものであり、今後、類似の事件が発生しない様、原因の究明と、
対策とに全力を尽くす所存にございますれば、、、、、、ムニャムニャ
言葉を濁しながら彼は照れ隠しに庭のパトロールに精を出すのでした。
ゴロウちゃん、色が黒かったから当然夏は暑い!
繋がれていない時には涼しいところを求めて庭中探検してました。
お気に入りスポットの一つはお姉ちゃんの部屋の窓の下。
ちょっとした木陰にもなってるし、部屋で勉強している
お姉ちゃんの気配も伝わって来て寂しくないし。。。
でも、暑いなー。
ゴロウの飲み水に氷を浮かべてあげると喜んでました。
でも、氷そのものは苦手だったみたい。
アイスクリームは大好きだったね。甘いし冷たいし。

お姉ちゃんの部屋のすぐ下の木陰でひとやすみ
夏場のお気に入りの場所は他にもありました。
倉庫の下の地面に穴掘ってもぐったり(で、出てくる時に
慌てると倉庫の床で頭ぶつけてたね)
玄関脇の皐月の木の根元に穴掘って涼んだり。。。。。。
地面を掘った穴ってやっぱり涼しいのかな?
夏といえば花火ですよね。
うちのあたりで花火といえばやっぱりPLの花火です。
ご近所さんが2階建てになるまでは我が家の2階のベランダからよく見えました。
当然音もしっかり聞こえてきます。
何てったって世界一の(勝手に私がそう思ってるのですが)
花火大会なんですから、空気からして違ってきます。
すると、ゴロウはとたんに落ち着きがなくなってしまいます。
じぃっと見つめていると、花火の音がするたびにゴロウは首をすくめています。
「花火やで。雷ちゃうで。ゴロウ、見てみいな」
花火が見えるところまで連れて行ってやっても
空に浮かぶ華には全く見向きもしません。
散歩に夢中!(笑)
で、散歩から帰ってくると、また花火の音に怯えだすの。
つぎにごはんをあげると
ごはんに夢中!(笑)
で、食べ終わると、また怯えだす。
そして、期待に満ちた瞳でこちらをじぃっと見つめてくるの。
音がするたびに首をすくめて。。。。。。
まあ、大抵ここで姉上が折れてゴロウを家にあげてやりますわ。
すると彼は冷蔵庫と姉上との間をしっぽ振りながら何度も往復しはりますわ。
ゴロウの「お姉ちゃんスキスキ」光線を浴びせ続けられたら、
まあ、陥落は時間の問題ですわな。ゴロウも家族の性格を
よく分かっていて「スキスキ攻撃」は姉か母にしかしかけなかったな〜♪
う〜ん。花火の日はゴロウにとってはやっぱり
「良いことがある日」だったのかな?
今年の台風16号、すごかったですね。
じいさんがいた頃にも、台風か何かで大変だったことがありました。

じいさんの犬小屋が床上浸水、人間用の家の方も床下浸水。

じいさんは人間用家の玄関先に緊急避難致しました。

こたつ櫓が持ち上がったりして、えらいことになってたわ。

ちなみにこの時、私は会社にいたので写真撮影は姉上がしていてくれたものを拝借しました。
ゴロウが我が家に来て、やっと落ち着いた頃だったかな?
ただならぬ様子でゴロウが吠え続けた事がありました。
声は本気で怒ってるみたいだし、背中の毛は逆立ってるし。
で、逃げ出さないように門を閉めガレージに蓋をしている事を確認して
庭に放してやりました。それから三秒後くらいだったかな?
家の裏からキャインキャインキャイン!!!!
って悲鳴が聞こえたのは。
すわ!ゴロウの身に何が起きた??
と、慌てて裏にまわってみると、どこからか入ってきていた野良犬の喉笛に
ゴロウが噛み付いたままぶら下がってるじゃないですか!
相手の犬はもう完全に戦意喪失して尻尾を巻いてました。
視線の先はこちらを向いていて、必死に助けを求めています。
一方ゴロウは完全に戦闘モード。
お兄ちゃんが頑張ってゴロウとその犬を引き離してくれましたが、
怖かっただろうなー。
ゴロウってやっぱりどっか猟犬で、猟犬ってやっぱり強いんだなー。
って実感しました。
後日ゴロウの元主人の人に聞いたところ、猟犬って本来は主人に獲物を
仕留めさせるのが仕事だから、獲物を見つけても威嚇してその場に足止め
させるだけで、自分から襲いには行かないのだそうな。ただ今回の場合、
相手は不法侵入者だからゴロウも遠慮しなかったのだろうと言ってました。
うちで育ったのでなくてもゴロウはちゃんと番犬しててくれるんだなー。