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岐阜県土岐市にある、落下実験施設にで、当たり前だけど、落下実験を行った。 坑道を利用したらしい。地下に数百メートルつづく竪穴の中をカプセルを自由 落下させるわけである。約4秒間の無重力が得られるわけである。 私は今回初参加であった。今回も氷の自由成長を無重力下で行うわけである。 無重力だと何がいいかというと、温度の違いからくる密度の差でもって対流 が起きないのがいいのです。成長する氷と水の界面には潜熱が放出されて、 熱の拡散場が形成されるのです。対流があると、それがすぐに均一になり 見えないのです。だから、無重力がいいのです。熱拡散場と界面不安定性とか パターン形成とか・・・。 熱拡散場を見る方法は、温度による微妙な屈折率の変化を干渉計で見ることです。 普通の水だと0℃付近で屈折率がほとんど変化しないので、重水を使います。 これは、融点(3.8度)付近で屈折率の変化が大きいのです。まあ、これくらいに しておきましょう。 |
これが我々の装置の心臓部、マッハッエンダー干渉計と自由成長セル。落下の着地には10Gくらい掛かるらしいが、その衝撃には耐える干渉計。すばらしい、オリ○パス。
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札幌から装置を分解して土岐に送って、現地にて組み立てた。初日はまず組み立て。 そこで重大な問題発生!!! 装置の温度コントロールでできない。これは一大事である。温度コントローラと 定電流電源のインピーダンスが合わないらしくうまく制御できない。どうして、 こんなことに・・・。例年つかっているコントローラならば、問題なくつかえた のに。別のコントローラに私が変えたのであった。こっちの方が制御に都合がいい ある理由があったからなのであるが、それにしても札幌で装置組んだときに一度も テストしなかった自分が信じられない。 それにも理由があったのであるが。コントロール部は完成したが、肝心の制御される側の 成長セルが組みあがってなかったので、そのまま現地に送ってしまったのである。しかも、 私が選んだコントローラは別の電源の制御はうまくできていたので、あまり心配はして なかった。しかし、現実は制御できないわけだ。 いくつかのテスト繰り返し、適当な抵抗器を使えば制御できそうな感触を得た。私と上司が 作業している間に、共同実験者はとおく電気やまで抵抗器を買いに行ってくれた。 かなり寂れた電気屋らしく、その抵抗器もサンプルかなんかだったそうだ。さて、その抵抗器 をつかった。・・・なんかやはりうまく行かない。行くときと行かないときがある。この私の 人生最大のへま、の代償はでかかった。 夜中までの作業を断念。本来なら温泉に入って、地ビールを堪能しているはずであった。 急きょ予定を変更して、昨年と同じコントローラを札幌まで取りに帰ることになった。 場所を知ってるのは私だけだし・・・当然、私が札幌に帰りコントローラを無事もって、 すぐに名古屋空港に日帰りした。札幌滞在3時間。名古屋空港でお迎えの車にのって、 土岐に到着。現場では、もとのコントローラのための配線のセットアップが完了していた。 セットアップ完了。無事に試運転も成功。一時はどうなるかと思ったが、日程が一日余裕が あったおかげで助かった。夜には現場を切り上げて、ようやく温泉&地ビールにありついた。 こんな思いは2度とごめんである、来年はミスらないように・・・。 |
実験装置の電源部分と温度コントロール部。かなり配線が入り組んでいる。自分でやったからこそ理解できる配線。
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翌日からいよいよ落下実験開始。入念なテストの後、装置をカプセルに収納して、 閉じられた。カプセルは想像していたより遥かにでかかった。クレーンで坑道の 上につるされた状態で待機。 成長セルの内部をモニター画面で観察しながら、冷却スタート。 成長セルの温度をさげて、重水を過冷却状態にする。十分冷えたところで、 核生成セルの冷却スタート。適当な温度までさがり、氷が核生成セルないに できると、それが成長セルにつながったガラス管の中を通って、その管の 先端(成長セル内に突き出している)、から自由成長はじめる。 ガラス管の先端をモニターでみながら、落下ボタンをにぎる。先端に氷が成長 してきたら、4秒間で画面一杯まで成長するタイミングで、落下させる。緊張の 一瞬。こんな調子で実験は一日3回くらい行い。全日程で10回の落下実験を行った。 うまく行った後は、翌日のセット準備とテスト運転。首尾よくいったら、温泉& 地ビールがまっている。 実験の最終日は前夜に冷えこんだそうで、カプセルが冷え切っていた。巨大な金属の 塊であるので、そう簡単には室温にならない。おかげで、装置の温度制御が不可能な 自体に陥った。もともと室温から0℃くらいまで冷やす装置なので、温度をあげる要因 はカプセル内の温度しかないわけだ。それが、数度しかない状態。しかも悪いことに、 この温度コントローはPIDのパワーがゼロになっているときにも、出力電流がわずかに ながれるタイプである。したがって、室温が低いと、いつまでたっても、温度が復元 ぜず、制御不可能になる。それが、いやだったので、別のコントローラを使ったの であった・・・。出張実験とは一発勝負なので、自分の実験室の実験より緊張します。 独特の雰囲気。 |
落下カプセルセット完了。落下の穴まで移動。