「あの……こうして横になっていればすぐに治ると思います。
せっかくいらしてくださったのに本当に申し訳ありません。
私は大丈夫ですから」
教会にお戻りになって
と言いかけると、
「リア……」
と、私の枕元に腰を下ろした神父様に遮るような形で名前を呼ばれた
「は、はい?」
「しばらく会わないうちにずいぶんと変わりましたね」
「そう……ですか?」
「ええ。私の元にいた頃はまだ、子供だと思っていましたのにいつの間にか女の身体になって」
さわり。
神父様は私の胸を撫でるように触れた。
「やっ」
信じられなくて目の前にいる神父様を見つめた。
「教会にいた時にはこれほどの色気は感じませんでしたよ」
「何をおっしゃ……あっ……」
撫でるように触れていた動きが徐々にもみほぐすような動きに変わっていく。
その動きに合わせ私の身体は知らず知らずのうちに反応し、
その様子を眺めて神父様は笑みを浮かべた。
「いい反応ですね。胸の先が堅くなってきましたよ。それにその艶めかしい顔つき。
そそりますね。彼がうらやましいですよ。
このような若い肉体を毎日味わうことが出来るのですから」
「やぁ……やめて……神父……様……」
思うように動けないのに身体はどんどんその刺激を欲しがっていく。
これではいけないと痺れる手を払うように動かすけれど
力の入っていない手では何の役にも立たなくてただ空をかく。
「ほう?」
その動きに神父様は目を見開いた。
「薬で身体が痺れているというのにまだ動かすことが出来るのですか」
「え?」
薬?だからこんなにも力が入らないのだ。
「本来なら痺れて四肢の自由が利かないはずなのですが思惑が外れましたよ。
薬の効果が効きづらいのかもしれませんね。仕方ありません。
邪魔をしないようにくくってしまいましょうか」
「なっ」
神父様はベッドの下に手を入れた。
このベッドはお腹に虫の卵を入れた私が快楽を求めるために勝手に自慰をして
出産を早めてしまわないため、また出産時暴れて怪我をしないため手枷がつけられている。
ただ、事情を知らない人に見られないように隠してはいるはずなのに、
まるでここにあるのを知っているかのように神父様はそれを取り出すと私の手首につける。
「どうし……て?」
「驚いた顔をしていますね。私は彼の上得意ですよ。
このベッドが何をするために置かれているものかは知っています。
もちろん、知っているからこそあなたを寝かせたに決まっているじゃありませんか」
その言葉にぞわぞわと背筋が凍っていく。
「彼にあなたを譲ったあの日、あなたの残した匂いが廊下に充満していましてね、
たまりませんでしたよ。あの後ムラムラしてしまい、後の説教に差し障りが出そうでしたので
仕方なく手淫ですませましたが、その説教の時にもあなたの事を思い出してしまいましてね。
どうにもまともに説教が出来ませんで早々に切り上げてしまったくらいです」
ほうとため息をついて神父様は私を見つめた。
穏やかないつもの表情のはずなのにぎらぎらとした光が瞳の中に垣間見えてとても恐ろしい。
「あなたはとても真面目で大人しい娘でしたから、まさかあんな発情した女の匂いを
出す娘に育つとは思いませんでしたが彼には先見の明があったのでしょう。
取引の条件にあなたには手を出すなとも言われましたからね。
少々気にはなりましたが物好きもいるものだと約束をつけたのですが
こんな事なら私があなたを開花させてあげれば良かったと思いましたよ」
まさか。
ううん。カインから聞いていたじゃない。
私が信じていなかっただけで。
「ああ、忙しかったのは本当ですよ。雑務をすべてあなたにしていただいていたのですから。
それに、彼も、あなたを会わせたくないようでしてね。私が薬の注文にこちらに赴こうとすると
彼が現れるものですから。ここに来るにも苦労しましたよ」
「……どういう?まさか……今回の……お仕事が……?」
「ええ、隣街に住む男爵様にはいろいろお世話をしていましてね。
彼をここから離れさせるためにちょっとお願いをしたのです。
それにしてもすっかり見違えましたよ。これほどまでに魅力的になるとは。
彼に渡したのが悔やまれます。
しかし、契約を反故にして連れ帰ればそれでは薬が手に入らないですからね。
彼の薬はとてもよく効きますから敵に回すのは得策ではない。
ならば、彼に気づかれないようにあなたと関係すればいいんです」
「何を……おっしゃるのです……か。私は……彼の妻なんですよ?」
神父様は私の言葉にくくっと楽しそうに笑った。
「彼に操を立てているのですか。そんな男好きのする身体になったというのに
一人の男に縛られたままでは勿体ないことですよ。
彼がどのような愛し方をするかは知りませんが、
年を経て磨かれるものもあるのです。それを知りたくありませんか?」
「あり……ません!」
「知ろうとしないのは良くないことですよ」
神父様は腰のポーチから小さな薬瓶を取り出した。
「交渉決裂ですね。仕方ありません。この手はあまり使いたくなかったのですが……」
そう言って瓶を私の口に近づけた。
あれは……。
「おや?その顔はこの中身を知ってるようですね。なら話が早い。お飲みなさい」
「!」
あわてて口を閉じそれから首を背けた。
あの薬は貞淑な処女でさえ身体をくゆらせて男を求めるようになるという代物だ。
あのようなものを飲まされたらどうしようもなくなってしまう。
口をかたくなに閉じる私に神父様はため息をついた。
「仕方ないですね」
神父様は私の鼻を摘んだ。鼻を塞いでいれば口を開くと思ったのだろう。
まだ、しびれの残っている身体ではあらがう力もなく、
そうでなくても私の手は手枷に繋がれていて外すことは出来ない。
次第に息苦しくなってくる。でも、口を開けば薬を流し込まれる。
「頑張りますね。そんなことをしても結果は同じですよ」
息苦しくて意識が遠くなる。自然に力が抜けて口が開くすかさず手を入れられ瓶の中身が
流し込まれた。はき出そうと横を向くと中に入っていた手がはき出させないようにと口を覆った。
息苦しくてどうしようもなくて薬を喉に流していくと、やっと手が離れる。
私はぜいぜいと荒い息で新しい空気を口に吸い込んでいく。
「どうして……どうしてこんな……」
「先ほども言ったでしょう?あなたのその身体が欲しくなったのですよ」
「そんな……だって……」
足の間に神父様の膝が入り込み、私の太ももを固定する。
そして私に覆い被さるとすぐ側まで神父様の顔が近づいた。
「や……やぁ……」
首を振るとそれに連動してがちゃがちゃと手枷についた鎖が鳴る。
「ふふふ。暴れると薬の効き目が早まりますから好都合ですよ。そろそろですかね」
神父様は耳元に顔を近づけると息を吹きかけた。
「ひあっ」
ぞくんと背筋がのけぞる。それと同時に私の身体に変化が起こった。
身体が熱くてうずく。
まるで……お腹に虫を入れているかのようだ。
「良い反応をしてくれますね」
覆い被さられて身動きが取れないでいるとぺろりと耳たぶを舐められて首をすくめた。
首と肩の間に神父様は力づくで割り込んでくる。
荒い息が耳や首筋やうなじにあたり、股間からぬるい液体が吐き出される。
「や……いや……嫌……ぁ……」
「どうせ快楽には抗う事など出来やしないのです。溺れてしまいなさい」
耳を舐められて、じゅくんっとあそこから蜜が零れた。