すまにいとばーわ
−3−

中に入るとすぐに開けた場所に出る。飲み食いをしていたのだろう、
そこには敷物が敷かれた上に酒樽や食べ散らかしが散乱していた。
足元に注意しながら中を進むと、奥に向かう通路があって先で二股に分かれているのが見える。
お兄ちゃんは迷いもなく左側を選び先に進み、すぐに先ほどよりも少し小さな場所に出た。
そこも何枚か敷物が敷かれていたけれど、さっきの部屋と違い食べ散らかしはなくて
毛布などが散らばっていた。
どうやら山賊たちの寝床として使われている場所らしい。

「ま、あんま綺麗とは言えないが。野宿するよりゃましだな」
お兄ちゃんはそう言って笑みを浮かべた。

「え?野宿するよりましって……」
「ここに泊まる」
「何で?」
「こういう事するにゃ丁度良いだろう?」
そう言うとお兄ちゃんはおもむろに私を抱き寄せる。

「あ……?」
首筋に口づけをされた途端据えた匂いが鼻をつきひくんと身体が震えた。
それで改めてお兄ちゃんの言葉の意味に気づかされる。

覚悟って……そう言うことなの?

他の種類は知らないけれどお兄ちゃんと同化したのは
人間の女性と性交をして繁殖するタイプのスライムだったのだそうだ。
同化して身体が大きくなることはあるけれど、それはあくまで食事と同じだから、
その分を消化してしまえばまた元の大きさに戻るのだとか。

そういう種族であるためか彼らは人間の女性を捕らえるために匂いを出す。
この匂いの効果は短時間だけれど効果は絶大で、
嗅ぐと途端に欲情してしまうのだ。
実際、このスライムの匂いを抽出して催淫剤をつくる薬師もいるそうだけど
このスライムを捕らえること自体がなかなか出来ない為、あまり出回ってはいない。

話は逸れたけれど、この匂いを嗅いでしまうと欲情してしまうため
身体を持て余して動きが鈍った所で簡単に捕らえられてしまうのだという。
また、犯されてしまったら最後、快楽に溺れてしまい、逃げる気力を失ってしまうのだ。

本体がスライムであるところのお兄ちゃんも、もちろんこの匂いを自在に出す事が出来るけれど、
無用なトラブルを避けるために普段は出さないようにしている。
そのお兄ちゃんがこの匂いを出したって事はしたいって事なんだろうけど……。

「……お……お兄ちゃん……?」
「どうした?」
耳元に息がかかりまたがぬるくなった。

「ひゃ……い、息を吹きかけない……でぇ……」
「何で?」
「ひゃう……だ、だってぇ……」
「リズはここ弱いもんな」
お兄ちゃんはくすくす笑う。

「わかってるなら……うっ……ひゃぁ……」
「でも、やりたいんだよな」
「ふぁ……あう……あうあう……」
また息を吹きかけられて、力が抜けた私はへなへなと膝をついた。
お兄ちゃんは笑って私を支える。

「大丈夫か?」
「よ、弱いとこ……攻める……から……」
「だってリズの反応がいいとこだし」
「ひどいよぉ。匂い……使うなんてぇ……」
「だってお前、そうしなきゃ有耶無耶にするつもりだったろ?」
「うやむ……?」
「目の前のごちそうを我慢した見返り」
「へ?」

そう言えば、確かに覚悟しておけとかなんとか言っていたような……。
でも、あれはごちそうと呼ぶにはどうかと。

「で、でも……少しお金も貯まったし……次の街は大きいから……
たまには贅沢してそこで……美味しいもの……食べようって……言ってたでしょ?
そっちの方が人を食べるより……絶対に美味しいのに……」
私は悶えながらも口を尖らせる。

「オレに取っちゃあっちのが良いだろ?盗賊だから喰うだけで世のため人のためだ。
しかも大量だったんだぞ。それをリズの願いを聞いて涙を飲んで我慢したんだ」
「わかるけどぉ……」

それでも数人は食べてたじゃない。

「てことで、今からご褒美タイムだ」
「ええ〜!?」

そりゃ、するのは嫌いじゃないけど手加減なしなんて事なら話は別。
手加減しているはずの普段だって次の日は一日身体中がだるくて大変なんだよ?

自分からご褒美なんて言うぐらいだ。明日動けないんじゃないだろうか。
だったらこんなところじゃなくてちゃんとした宿がいいよぉ。

「ご褒美って勝手に決めないでよ。大体……こんなとこじゃなくて……さっきの村でだって……」
「だめなんだな」
「な、何で?」
「あの村じゃ、オレが本性さらけ出せない。ここでならそれが出来るだろ?」
「あー」

納得。
確かにここなら人目は気にしなくても大丈夫だ。
でも、盗賊のアジトだよ?

「いつ戻ってくるか……わからない……のにぃ……」
「そんときゃ、そん時だ。それに今更だな。
ほら、あそこにいた時よりもあり得ないほど体型が変わってるだろ?」
お兄ちゃんは、たるんたるんのお腹を摘むとにかっと笑った。

「それに次の街には昔の知り合いがいるんだよな。少なくとも数日は行かない方が良いだろうし」
「そんなぁ」
「てな事で見返り分たぁっぷり楽しませてもらうぜ」

ずるり……。

お兄ちゃんは手を溶かして服の間から中に入り込んだ。

「ひゃんっ」
太ももを撫でるように外から内側に移動する。
その動きに合わせて私は身体をくゆらせた。

「あ……あ……あ……」
「ほら、ここにいるのはオレたちだけだ。遠慮せずに声を出していいぞ」
「え……あ……あ……そんな……事言ったってぇ……」

『お前のアノ時の声は大きいから、隣の部屋まで聞こえてるだろうな』とか、
『隣の奴ら、お前の悩ましい声で悶々して寝られないだろうな』とか、
『お前の声をネタにして抜いてるかもな』
なんていつもいつも言われて、恥ずかしいから普段は声を出さないようにしてるんだよ?

それが癖になってるんだもん。急にそんなこと言われても困る。
お兄ちゃんが相手だって恥ずかしいんだよ。

「ま、急に言われても無理か」
「ふやっ?!」
胸がお兄ちゃんに包まれた。

「我慢出来なくすればいいんだよな?」
「や……やあ……胸……」
「しこってるぞ。気持ちいいんだろう?」
「ひっ……あっ……やっ……つまんじゃ……つまんじゃ……だめぇ!」
「そうそうその調子」
「その調子って……ああんっ!」

「んじゃ……」
「あはぁん……吸ったら……だめ……いや……ああんっ」
「そんな声で言っても逆に煽ってるんだって」
下着の隙間に手を入れると溶けて太い紐状になったお兄ちゃんが私の秘部に入り込んできた。

「んんっ……あっ……ああっ……」
お腹……の中に入ったお兄ちゃんがゆっくりと堅さを増させて存在を現す。
入り口が広がって中も圧迫感だけじゃなくて膣の前を擦っていく。

「あう……あう……お腹……」
「気持ちいいぞ。リズの中。うねってオレを締め付けて……。
まずはいっぺんイかせてやるか」
「ふぇ?」
「おっと、忘れるところだった」

じゅるんっ。

「くふぁ」
おしっこの穴にお兄ちゃんがつぷんと入り込む。

「ひあ……あ……あっあ……」
「ここを空にしておかないとな」
じゅるじゅる細いものが中を上って……。

「うあっ……あっ……あうっ……」
思わず前屈みになって呻くと、お兄ちゃんは失礼にも楽しげな笑みを浮かべた。

「どらどら?……あ、案外貯まってる。こりゃ啜りがいがあるな」
「んあっ……あああっ……」
身体の外におしっこが強制的に吸い出されてく。

「あう……んあっ……お兄……ちゃっ……吸っちゃ……いや……あっ……あうっ……」
「ばーか。お前イキ出すと漏らすからやってるんだぞ。ま、オレの水分補給も兼ねてるけどな」
「ふぇぇ?ああぅ……あ……あ……」

吸われてもっと力が抜けていく。
足に力が入らないからお兄ちゃんにもたれたままひくひくと身体を震わせる。

「ふあっ……あう……あう……」
悶えている私にお兄ちゃんは「次はこっちな」と後ろの穴をつんと突いた。

「ひゃんっ」
思わず仰け反ると、それを合図にお兄ちゃんが進入をしてお尻がかっと熱くなる。

「あっ、あっ、あっ……」
「こっちも貯まってら……」

ぽこぽこお尻の穴が広げられて……ああう、今何が起こってるか想像したくないんだけど。

「あうっ……嫌ぁ……やっ、お兄ちゃん……そっちは嫌ぁ……汚いよぉ……」
「気にするな。オレにとっちゃあ、さっきの野郎を食うよりも美味いんだ。でも、量がなぁ……」
「うあう……」

お兄ちゃんの味の基準がわからないし、
そうでなくても比較するものがものなので褒められても全然嬉しくない。

「大体、詰まってたらオレが射精した後が大変だろうが」
「中で出さなきゃいいんだよぅ」
「やだね。オレは出したいの。それに今日は久々に思い切り出来るからな。
犯して犯して犯し抜いて前もケツもオレの子種を注ぎきってやる」

うう、それは止めて欲しいなぁ。

「んで。これはついでな」
ずるりんと下半身が見事に溶けて、服の間から入り込み私の身体を覆っていく。

「ひゃ……ひゃははっ……や、止めてぇ……」
それは全身をなめ回すように動き回り、私はくすぐったくて身体をよじった。

目や、鼻はさすがに覆われることはないけれど、耳の穴とかにも入り込み、
私の垢とか汗とか……を食べているのだという。
だから終わった後は肌がつるつるで、身体もすっきりである意味良い事づくしなんだけど
されている事が事だからあんまり良いとも言えない。

って。あれ?
何で今日に限ってこんなにくすぐったいの?
いつもはこんなじゃないのに。

「うぇぇぇ……お兄ちゃん……早く終わらせてよぉ……」
こそばゆいのに耐えながら言うとお兄ちゃんの動きが止まった。

「悪いな。ちょっと反芻して名残を惜しんでたから」
「反芻って……そんなことしないでよぉ」

私のあれとかあれとかあれとか……絶対に名残を惜しむもんじゃないんだからぁ。

「ん?ああ、リズの反応が違うと思ってたら夢中になってた所為で匂いを出してなかったか」

言われてみれば確かに匂いが止まってる。

あの匂いは出し続けていないとすぐに冷めるものだ。
いつもはあの匂いで酔ってる時にされるから
くすぐったいのも吸われるのも全部気持ちよくて気にならなかったけど、
それでか。

「うひゃんっ!?」
なんて納得をしていたら、お兄ちゃんの身体からまたあの匂いがあふれ出した。

「あ……ふぁ……あ……」
お兄ちゃんにぎゅっとしがみついて身体をこすりつける。
私の中にお兄ちゃんが入ってはいるけれど入っているだけであまり存在を主張していないためか
欲情をした身体が中途半端に刺激を受けてたまらない。

「お兄ちゃぁん……して……」
「ちょっと……きつかったか?」
とろんとした目で見つめる私にお兄ちゃんは苦笑をすると、
私に身体をまとわりつかせたまま抱き上げる。

そして、一番ましそうなベッドに私を置いた。