第6章 光速度不変の謎
目次
6ー2)マックスウェル電磁方程式の解凍(解答ではなく)
6ー3)マックスウェル電磁方程式の解答(解凍ではなく)
6−7)光の媒質としてのエ−テルはどうなる?
6−8)「凍れる時期の秘法」 相対論の矛盾
6−9)この章の終わりと今後の展開
番外 ちょっと一服
6ー1)はじめに
特殊相対性理論は光速度不変の原理(または要請)を抜きにしては説明不可能である。そして光速度不変の原理を最初に持ち出したのは電磁気学の集大成であるマックスウェルの電磁方程式である。マックスウェルはマックスウェルの電磁方程式を使って電磁波(電波)の予言をした。そしてその予言では電波の速度が光の速度と一致することから光は電波の一種だと結論づけた。だから我々は光速度不変の原理はマックスウエルの電磁方程式から解説するのがすじだと思う。
実際問題としてエーテルが存在しないと言うことは大きな問題である。しかしながらエーテルが存在すると言うことはさらに大きな問題になる。なぜならエーテルの物理的性質と電磁気学の誘電率ε0と透磁率μ0をどう結びつけるかの問題が発生するからである。
相対性理論の解説書では光速度不変の原理(=光速度一定の原理)はアインシュタインが初めて提唱したと言うわけだが正確には原理の意味を深めた、拡張したと言うべきだろう。ここでは真空の光速度は一定にならざるを得ないことマックスウェル電磁方程式から眺める。
マックスウェル電磁方程式は電磁波の存在を予言した。電磁波はその後ヘルツにより実験的に確かめられ、後の電信、無線、レーダー、今日の衛星通信の発展につながる。同時に予言された電磁波は速度が光速度(以下Cとします。)であり横波であることから光は電磁波の一種であるとされた。光も電磁波も同じ速度Cで伝わることは光の正体を完全に把握したマックスウェル電磁方程式の大きな勝利であったわけだが、また大きな矛盾も背負い込んでしまった。
なぜならマックスウェル電磁方程式によると光速度Cは誘電率εと透磁率μによって決まるだけになるから。光が真空を進む場合真空の誘電率ε0と透磁率μ0により
光速度Cは C=1/√(ε0μ0) となるだけである。
6ー2)マックスウェル電磁方程式の解凍(解答ではなく)
マックスウェル電磁方程式のさわりをみてみよう。マックスウェル電磁方程式は次の 4個の式でできている。 太文字はベクトルを示す。
divD=ρ divB=0 rotE=-∂B/∂t rotH=I+∂D/∂t
D;電束密度 B;磁束密度 E;電場 H;磁場 ρ;電荷 I;電流
divやrotは発散や回転と呼ばれる演算子
真空の中を飛ぶ電磁波のみを考えることにする。すると真空だから電荷や電流は0とおける。また精密な議論でない限りdiv(発散)ははずして良い。
扱うべき式は rotE=-∂B/∂t rotH=∂D/∂t だけになる。
ここでD;電束密度とE;電場、B;磁束密度とH;磁場の間には各々誘電率ε0と透磁率μ0により
D;電束密度 E;電場 D=ε0E
B;磁束密度 H;磁場 B=μ0H の関係にある。
すると rotE=-μ0(∂H/∂t) rotH=ε0(∂E/∂t) だけになる。
rotE=-μ0(∂H/∂t) rotH=ε0(∂E/∂t) の意味を考察しよう。演算子rotとはそもそも何者か?
数学上はベクトル関数 A(x,y,z)の rotAの成分は各々のx、y、z成分について
∂Az/∂y-∂Ay/∂z, ∂Ax/∂z-∂Az/∂x, ∂Ay/∂x-∂Az/∂y
になるわけだが想像しにくい内容でである。
そこで電場ベクトルEを3次元座標の左右(Y軸)のみのベクトルとする。
つまり Ex=0 Ey≠0 Ez=0 を成分とするベクトルである。またEyはxとtのみの関数とする。
するとrotEの成分は
∂Ez/∂y-∂Ey/∂z, ∂Ex/∂z-∂Ez/∂x, ∂Ey/∂x-∂Ez/∂yであるが、Ey以外は0であるから -∂Ey/∂z, 0 , ∂Ey/∂xとなる。
ここで成分Eyの成分がxしか含まないので-∂Ey/∂z=0である。
結局rotEの成分は0,0,∂Ey/∂xのみになる。∂Ey/∂xはz方向、上下のベクトルである。
つまり rotE=-μ0(∂H/∂t)は E(左右ベクトル)をrotすると-μ0(∂H/∂t)になることを示している。-μ0(∂H/∂t)の方向はHとおなじだからこれはz方向、上下のベクトルである。
rotE=-μ0(∂H/∂t)はE(左右ベクトル)とH(上下ベクトル)の関係を示す。
一方rotH=ε0(∂E/∂t)も同じように考えることができる。方向性のみ注目すると
rotH=ε0(∂E/∂t)はH(上下ベクトル)とE(左右ベクトル)の関係を示す。
これは次のように考えることが出来る。すなわちrotE=-μ0(∂H/∂t)は空間に存在するベクトルEが空間的に時間的に動いた場合、それにより発生するベクトルHの空間的時間的な関係であると。
一方rotH=ε0(∂E/∂t)も空間に存在するベクトルHが空間的に時間的に動いた場合、それにより発生するベクトルEの空間的時間的な関係であると。
この関係を同時に考えると混乱するが、要するにベクトルEによりベクトルHが現れ、そのベクトルHによりベクトルEが影響を受けることなのだ。アンプ回路を勉強した人はフィ−ドバック回路を知っておられるだろう。それだ。またマイクをスピ−カ−に近づけるとキ−ンと鳴る。ハウジングと言うが、それだ。自分が言った言葉に自分が縛られる。まぁ近い関係だ。ウカツなことは言うな!ハイ
6ー3)マックスウェル電磁方程式の解答(解凍ではなく)
rotE=-μ0(∂H/∂t) rotH=ε0(∂E/∂t)の意味が朧げながら解った。(だから解凍)後はちゃんと解いてみよう(解答をしよう)
「幽霊なんかいない。UFOなんかいない。人間は猿から進化するはずはない」と主張する人はいても「電波なんかない。光なんかない。」と主張する人はいない。光も電波もあまりにも当たり前に存在する。そして電波の解も存在する。いきなりだがその解がE(x,t)=A*SIN(B(X-Ct))であるとする。こう言うやり方が気に食わない方は「解が---であると仮定する」と読み替えて欲しい。これは良く出来た解だ。E=Const(=一定)にしようとすればX-Ct=Constになる。E=Constは波の位相の一点を決めることである。例えばそれを山の頂上にしよう。そうするとX-Ct=Constは頂上の運動を表す。X-Ct=ConstはX=Ct+Constであるから頂上は速度Cで動くことになる。t=Constとすればある時刻におけるEとXの関係E(X)=A*SIN(BX+Const)になる。オシロスコ−プ画面を写真に取ったものと解釈しても良い。もちろんX=Constとすればある場所におけるEの時間変化になる。この解を使ってマックスウェルの式の意味を考えて行く。なおサイズとは大きさ(スカラ−量)を表すことにする。
rotE=-μ0(∂H/∂t)について計算する。計算と言っても所詮SIN、COSの微分積分であるからSIN'=COS、COS'=-SINを知っておけば十分である。また積分定数は0とする。
するとrotEのサイズは∂E/∂x=ABCOS(B(X-Ct))であり、これが-μ0(∂H/∂t)のサイズと等しい。よって∂H/∂tのサイズは-AB/μ0COS(B(X-Ct))となり、Hのサイズは∫-AB/μ0COS(B(X-Ct))∂tとなる。これも簡単に解けHのサイズは{A/(cμ0)}SIN(B(X-Ct))となる。
今度はrotH=ε0(∂E/∂t)を俎板の上に載せよう。
するとrotHのサイズは-AB/(cμ0)COS(B(X-Ct))となる。これがε0(∂E/∂t)のサイズと同じでなければならない。すると∂E/∂tのサイズは-AB/(cμ0ε0)COS(B(X-Ct))であるからEのサイズは∫-AB/(cμ0ε0)COS(B(X-Ct))∂tである。これも簡単に解けてEのサイズは{A/(c2μ0ε0)}SIN(B(X-Ct))になる。
電場Eが空間的変化に合わせて磁場Hが時間的変化を起す。発生する磁場は電場と同じSINカーブで振幅のみ元の電場の振幅Aの1/(μ0C)倍である。
磁場Hの空間的変化は電場Eの時間的変化を引き起こす。発生する電場は磁場と同じSINカーブで振幅のみ元の電場の振幅Aの1/(C2μ0ε0)倍である。
この最後に出たEのサイズは最初に導入したEのサイズと同じでなければならないと言うのがマックスウェルの式の要請である。つまりA/(C2μ0ε0)SIN(B(X-Ct))=ASIN(B(X-Ct))である。
いずれの数字も0でないとすると共通項が消去でき結局C2μ0ε0=1となる。
これによりC=1/√(ε0μ0)が出てくる。
以上の関係を整理したのが下の図である。電界の波(赤)と磁界の波(青)は位相が同じSINカ−ブである。電磁波はE,H,x,tの4個の変数が絡むので正確には4次元で書かなけらばならず、なかなか直感的に理解が困難である。
幸いE,H共x、tに関しては同じSINカーブですので概念として下の図が書けるわけだ。
6ー4)マックスウェル電磁方程式の意味
ところで一体何がわかったのだろうか?箇条書きにする。
1)マックスウェルの電磁方程式は基本的にフィ−ドバック回路である。
2)マックスウェルの電磁方程式はC2μ0ε0=1の条件を導く。これはフィ−ドバック増幅率が1であることを示す。
3)フィ−ドバックの増幅率は1である。これは光が他の系とエネルギ−を交換しないと言うことを表す閉じた系であることになる。
4)マックスウェルの解としてE(x,t)=A*SIN(B(X-Ct))は必要で充分な条件をそろえている。
5)その結果E(x+凾、t+凾)=E(x,t)となる。これは電場Eの波が△tの時間に△xだけ振幅の増減なしに進んだと言うことである。
最後の5)はまだ証明してなかった。簡単なことである。E(x+儿、t+凾)= A*SIN(B(X+儿-C(t+凾)))= A*SIN(B(X-Ct+(儿-C冲)))であるから儿-C冲 =0であればE(x+凾、t+凾)=E(x,t)となる。
これらを総合するとどうなるのか?
電場Eの波は△tの時間に△x(=C凾)だけ振幅の増減なしに進むと言うことである。 C2μ0ε0=1の関係すなわちC=1/√(ε0μ0)の関係が保たれていれば、電場Eは自分自身の起こす干渉により消されることを免れる。この関係は磁場Hにも当てはまる。もしC=1/√(ε0μ0)の関係が崩れると電磁波は自分の出した波に干渉され消滅してしまうか無限大に発散してしまう。光が光として進むためにはC=1/√(ε0μ0)の関係を維持しなければならないが、それはまた振幅の増減なしに進むことでもある。「光速度不変の原理」である。
「光の謎」で述べたようにマックスウェルの電磁方程式の解では電磁波が光速度になると振幅が変化しないのである。だから光は光子でなければならない。そんなわけでこれで「光速度不変の原理」が電磁方程式の立場から確立された。この光速度不変の原理をもとにして第2章「中学生が解くロ−レンツ変換」にあるようにロ−レンツ変換が導ける。
これで言葉の上だけであるが「光速度不変の原理」が電磁方程式の立場から確立されたわけである。言葉の上だけである。この恐ろしい意味は最後に再検討する。とりあえず「光速度不変の原理」は電磁方程式の立場から確立されたとしておこう。
にもかかわらず、速度Vで動く光源から出る光は速度C+Vで進むと考えたくなる。真空中を速度C+Vで進む光を扱おうとすればマックスウェルの電磁方程式を変えるか、ε0μ0の値を変えるしかない。
ここでε0μ0の値を変えた場合どうなるか扱ってみよう。
6−5)光速度でない光の運命
色々な思考が錯誤するであろうが我々としては我々としての見解から事態を考察するしかない。光の速度はいわゆる光速度Cだけではないはずだと言う意見に対してどう処理するべきだろうか?「凍れる時期の秘法」と言う科学的とは言えない概念を使うと光は「凍れる時期の秘法」をかけてもらわない限り死ぬしかない。電界も磁界も人工的に作ることが出来るがスイッチを切ると消滅する。スイッチを切っても消滅しないためには「凍れる時期の秘法」をかけるしかない。すなわち光速度で移動させる! 注意;「凍れる時期の秘法」は6−8)参照のこと
だが光速度がある系に対して光速度であるが、他の慣性系では光速度でないなら光速度でない系では光は消滅しなければならない。慣性系によって光が存在したりしなかったりする。それは矛盾だから光はどんな慣性系でも一定でなければならなくなる。たとえ光速度の慣性系でも!
もし地球に速度Vで近づきつつある星があるとする。そしてその星から出る光の速度はC+Vとする。マックスウェルの電磁方程式を満足させるには C+V≠1/√(ε0μ0) となるから C+V=1/√(ε+μ+) となるような真空の誘電率ε+と透磁率μ+を設定しないといけない。
つまり同じ真空の誘電率、透磁率が光源の速度Vの有無により2重に定義しなければならない。光源の速度Vは無限にあるからこれは実質的に真空の誘電率と透磁率は決められない。
速度Vを含む関数にするとは誘電率ε(V)、透磁率μ(V)としておき、特別な場合つまりV=0の場合は各々ε0、μ0となるとするわけだ。
速度Vの光源から出る光は光源の速度Vによって真空の誘電率、透磁率を変化させそれに乗って速度C+Vで進むと言うことになる。いささか中世の魔術的説明になるが、ともかく速度C+Vで進む光を何とか説明しようとすればそれなりの空間の構造を考えなければならない。
だがこの考えはすぐに破綻してしう。
6−6)光と光が混ざると何が起きる?
速度Cで飛ぶ光があったとする。それは空間の誘電率と透磁率をε0、μ0として飛んでいる。
速度C+Vで飛ぶ光があったとする。その光は空間の誘電率と透磁率をε+、μ+として飛ぶことになる。
では速度Cで飛ぶ光と速度C+Vで飛ぶ光が交わったとする。交わった空間の誘電率と透磁率はε0、μ0だろうか、それともε+、μ+だろうかしょうか、それともまったく異なるμ?ε?だろうか?
実はどれを取っても光は屈折してしまう。
もともと屈折は誘電率、透磁率が異なる領域に光が進入するときに起こる。
水中から空中にあるいは空中から水中に光が進んだ場合光はを屈折する。
もし光と光が、電波と電波がお互いに交わる度に何らかの屈折をするのなら非常にややこしいことになる。
逆に言えば真空の誘電率と透磁率は恐ろしいほどの平坦さがあることになる。これは過去ずっとそうだったかと言えばビッグバンから100万年程度までは違っていたかも知れない。誘電率と透磁率はデコボコしていて光はまっすぐ飛ばなかったかも知れない。見てきたわけではないが!
夜空を仰いで遠くの星が見えると言う極当たり前のことは光は光により屈折しないと言う証拠である。星の光が100光年、1000光年あるいは一万光年、一億光年と宇宙を飛んで地球に達するまでに他の星からの光の横風を多く受けているはずだ。もし光が光で屈折するのならそれらの光の横風は見えないプリズムとして作用し星の姿はズタズタに切り裂かれるだろう。
プリズムは屈折だけでなく光を波長毎に分解する。それらの作用を考えると月や太陽、火星、木星、土星と言った地球に近い星はともかくとして、アンドロメダ、オリオン、スバルと言った星の光は粉々に寸断され分解されて空一面に広がるポアとした明るさでしか現れないはずである。
空いっぱいに降るように輝く満天の星空、それが光速度は一定であることを示しているのだ。
6−7)光の媒質としてのエ−テルはどうなる?
「光は波である。波であるから媒質(エ−テル)があるはずだ。」とはならない。エ−テルを物性から見ればとんでもない硬い値を持つ。水中の音速の方が空中の音速より速い。水の方が空気より硬いからである。もちろん金属を伝わる音は水中より速い。媒質が硬ければ硬いほど音速は速い。だがいくら硬くとも光速度まで固くするのは無理がある。そう言う物性(硬さ)の問題はあるがむしろ最大の障害は横波であることである。横波とは振幅が波の進行方向に直角に発生する波のことで海の波や池の波紋がそうである。基本的に横波はまったく異なる媒質と媒質との境界面に発生する。横波には境界面が要る。
真空を横波が伝わると言うことは真空と真空の間に境界がなければならない。だが、真空をどう言うシステムに組もうと真空と真空の間に境界はできない。と言うわけで、通常の媒質の性質をそのまま受け継ぐ形のエ−テルでは光の媒質にはなり得ない。では光の横波はどうしてできるのか?
1本のロ−プやホ−スをまっすぐに伸ばし端を上下に振ると図のように波が出来、ロ−プやホ−スを伝わって行く。これも横波である。境界面はないが境界線はある。(図7−1)
電磁波に応用するにはロ−プを力線に置換すれば簡単である。もう少し具体的に考えて行こう。電荷+と電荷−が存在すると電荷の間には引力が働く。その引力の様子を描いたものが電気力線である。(図7−2)
電気力線は概念上の産物とすることもできるだろうが、ここでは実在するものとする。引力の強さは力線の密度に比例するとすれば、力線を無限に書くわけには行かない。そこで電荷から出る全力線の数をQ/εとする。図の場合は全ての力線が電荷+から出て電荷−に入るわけである。何でもない図であるがもし電荷がお互いに1ク−ロンで距離が1mなら引力は90億ニュ−トン(約90万トン)にもなる。ただし単純に電気力線の上を横波が移動するわけではない。単純に移動するなら横波は図(7−2)のような曲がっている電気力線があれば、その電気力線にそって曲がって伝わることになるから光は直進しない。
だがこの図(7−2)の曲がった電気力線が電波(光)の正体をとく鍵になる。
電荷がお互いに引かれて衝突し中性の粒子になると力線は丸まって中性粒子の周りに自己完結した輪になって残ってしまう。(図7−2)〜(図7−4)
もちろん+と−の粒子がゆっくり近づいた場合はこうはならない。それなりの速度が要る。通常の説明では荷電粒子が加速度運動すると電磁波を放出することになっている。
電磁波の発生は「荷電粒子の加速度運動」がキ−ワ−ドらしい。図のショ−トだけでなく、電気双極子の回転とか、電子の電子軌道間の移動、自由電子の強制的な振動(通常の発信アンテナ)、電子線のタ−ゲットへの衝突(X線)などなど
この図はオリジナルのつもりだったが電磁気の本にちゃんと載っていた。ちょっとガッカリ でも電波のメカニズムを考えるのには都合が良い。
さて図(7−4)を立体的に書くと下記になる。図(7−5)

青い線は電気力線を示す。このド−ナツがそのまま空間に膨らみながら拡散して行きそうだが、図(7−5)〜図(7−7)にあるように分解して光子となり拡散する。
なぜかといわれても困る。なぜならこのド−ナツは「光の謎」で示した渦1、渦2、吐き出し、吸い込みと言った力線の特異点を持っていない。その意味では理路整然としてはいない。
まぁ量子力学から言えば振動数vの光はE=hvとなるエネルギ−Eをもつ光子に分解されなければならないからと言う手もある。気取って言えば「量子力学からの要請」である。
またド−ナツが千切れないとすると電気力線(青い線)の間隔がどんどん離れて行くことになる。間隔が離れることは電場の力が弱まることである。それは、電磁方程式の解で言えば、振幅が小さくなることである。それはマックスウエルの式に違反するから千切れないといけないことにはなる。ピンとこないが!
この歯切れの悪さがまたまたヒントになる。図(7−5)から図(7−6)に移る間もド−ナツは膨らみつづける。その膨らむ速度は光速度を越えている。 と想像してみよう。逆を考えるわけだ。光速度を越えるからド−ナツは千切れると考えてみる。ないしは仮定してみる。
数学的に考えると、光の振幅はもとの振幅の1/C2μ0ε0倍になる。光の生存条件として1/C2μ0ε0は1でなければならない。だからC=1/√(ε0μ0)となる。この理論は成熟した光には適用できる。だが生まれる瞬間の光に適応できなくともかまうまい。それでも電磁方程式は満足すると仮定するなら、ド−ナツの形状を保ちながら進む光の振幅は小さくなるわけだから
1/C’2μ0ε0<1 C’;ド−ナツの光の速度
となり、C’>1/√(ε0μ0)=Cとなる。理屈は合うようだ。!
となると、この原理を拡大して「光子は光速度を超えようとすると分裂して複数の光子になる。」とできないだろうか?
このレポ−トはお遊びだ! とんでもないことが起こる奇術のようなものだ。信ずる必要はない。もっとも信じられないだろう(作者も)。ただ面白がっていただければそれで良い。
光の正体は電気力線のワッパであることになる。もちろん、電磁力線のワッパの絡んでいるが面倒なので省いてある。(ウッカリ書くとちょっと面倒なことになる。割愛、カツアイ、カツアイ) ただ言えることは光は波であるからエ−テル(媒質)が要ると言うほど単純ではない。そして瞬間的には超光速度があるかも知れない。
6−8)「凍れる時期の秘法」 相対論の矛盾
ロ−レンツ変換によると光速度に近づけば近づくほど時間の流れが遅くなり、光速度では時間そのものが経過しない状態になる。
もう一度言おう。ロ−レンツ変換によるとt’=t√(1−V2/C2)である。よってV=Cならばt’=0になる。これをそのまま信じられるか否かで相対論教(宗教)の信者になれるか否か決まる。だが信ずれば極楽、天国ではない。本物の宗教ではない。心から信ずれば全て解決するわけではない。
いずれにしろ「時間そのものが経過しない状態、つまり時間が凍結されている」と捕らえるのが相対性原理になる。
振幅の増減がないのは振幅が増減する時間が凍結されているから増減しようがないというわけである。勿論これは大いなる飛躍と言うより無謀ではないかと思える飛躍である。だがこの飛躍がうまく行く。この飛躍を我々は感覚的に「凍れる時期の秘法」がかかると呼ぶことにする。すると感覚的に解るような気になる。時間そのものが経過しない状態、つまり「時間が凍結されている」から「凍れる時期の秘法」なのだ。ふざけているわけでもバカにしているわけでもない。信ずる信じないは別として、「相対性理論は正しい」と仮定している以上、「凍れる時期の秘法」は存在しなければならない。そしてを「凍れる時期の秘法」をかけられると時間が凍りつくために電界や磁界まで、普通であればスイッチを切ると無くなってしまうものまで凍りついてしまう。そのため光や電波は振幅の増減がないし、その結果光や電波は死ぬことが、消滅することができない。!
相対性原理的に、「凍れる時期の秘法」を使って光を解説すると、光が光として伝わるためには「凍れる時期の秘法」がかかってないといけない。そして「凍れる時期の秘法」は光が乗っている系以外の系から見て光の速度が光速度であれば魔法がかかる。まぁ「光速度不変の原理」の極普通の説明である?。だが光が乗っている系以外の系とはどこまでか?。全部にしなければならない。基準系はもちろん、光速度の8割9割で動く慣性系はもちろんである。問題は、光速度で動く系までも含めるべきか?。光の速度を超える超光速の系から見ても(OR観ても)光の速度は光速度でなければならない。矛盾がある? 確かにありそうだ。
「光速度不変の原理」はマックスウェルの電磁方程式から導けた。一方「光速度不変の原理」を空間の性質に拡大するとロ−レンツ変換が導かれ、そこから質量は単純に増加しないし、質量とエネルギ−は形式的には統合される。と まぁ ここまでは成功みたいだが、我々が繰り返し主張する原則に違反する。文化大革命で紅衛兵がかかげた毛沢東語録のようにまず言葉を信じ込ませるアホなやりかたは排除しなければならない。「質量は増加するのだ、お互いの時計は遅れるのだ、質量とエネルギ−は等価なのだ」と言葉を信じ込ませるアホなやりかたは排除しなければならない。
第2章でも書いたが「まともな科学的態度とは式の検証と意味付けが正確であること、そしてそれがわかること」に尽きる。納得できるかどうかと言い直しても良い。
マックスウェルの電磁方程式から導ける「光速度不変の原理」は光の性質を色濃く反映している。光速度以外の光は自滅する。だが自滅するためには光速度以外の速度をしばらく持続しなければならない。一瞬の速度変化は光の振幅変化に吸収され自滅まで進まない。もちろん速度変化、振幅変化はエネルギ−の変化に対応するからエネルギ−を貰わない与えない閉じた系での光は平均として光速度であるが、個々の光子の波では微妙な速度変化、振幅変化をしている可能性がある。また光子同志、離合集散しているかもしれない。
一方相対性理論の原理としての「光速度不変の原理」はどうしても光速度は特異点になる。その意味でマックスウェルの電磁方程式から導ける「光速度不変の原理」は相対性理論で言う「光速度不変の原理」とは別物であって、自然な拡大ではない。相対性原理としての「光速度不変の原理」は本当に正しいのか?。もちろん解説本では素粒子の寿命が延びるだの、素粒子の加速,貯蔵リングでの磁場の計算,スペクトル線がばらける現象やベ−タ−崩壊などにより、大元である「光速度不変の原理」は絶対に正しいとなるのだが、光速度がゆらぎを持っていても成り立つわけであり本当のところはわからない。ゆらぎを否定する根拠はないが肯定する根拠もない。瞬間的には光速度は不変ではない可能性は電磁方程式にはある。電磁方程式から導ける「光速度不変の原理」は相対性原理としての「光速度不変の原理」と同一ではない。
まぁお遊びだ。同一性が疑わしくとも結果オ−ライで「光速度不変の原理は正しい」としておこう。するとロ−レンツ変換が中学生のレベルでもやすやすと?解ける。「光速度不変の原理」を認めた後の相対性理論は様々な命題がガッチリスクラムを組んでおり、揺るぎないシステムを作り上げている。もし何かひとつ間違いだと主張すると、間違いないとしたところまで修正しなければならない。少なくとも空間理論としての「光速度不変の原理」は正しそうだ。しかしながらその大元である「光速度不変の原理」は言葉の上でしか、首の皮1枚でしかマックスウェルの電磁方程式とつながっていない。
おそらく光速度不変の原理は条件付で正しい。その条件とは何か? 今のところ納得できるものはない。「凍れる時期の秘法」をかけると光がわざわざ「電磁方程式を満足しなければならない理由そのものが消滅する。」可能性だってある。この問題は保留(先送り)しなければなるまい。
このあたりは急いで読むとわからないはずだ。ゆっくり読んでもわからない。謎も多いが間違いも多かろう。なにしろ「光速度不変の原理」の原理が導けない。だから「相対性理論は正しいと仮定した」結論は、「正しいかもしれないが少なくとも不完全である」ことになる。単に我々が知らないだけかもしれないが!
読み終えた後「代わり映えがしない相対性理論」であったかどうか、読者の判断に委ねる。我々としては読者が「良くわかった。そういうことか」と言うとは思っていない。逆だろう。疑問が解消されたのではなく増えるはずだ。それで良いのだ。それがネライだから!
6−9)この章の終わりと今後の展開
それでこれからの予定だが、第2部として我々が最初に手がけた理論「超光速の物理」を展開する。これは超光速度の物体が満足するべき物理法則はどうしたら導けるのかを考察するものである。超光速度を含む理論まで引き上げなければ相対性理論は不充分と思えるのだがどうだろうか?
断っておくが超光速の粒子が存在するか否かは問題としない。「最初から超光速の犬がいた」場合、見えるのか?は考えるが、現実の犬を如何にして超光速で走らせるかは考えない。
参考;ちょっと一服 「アリストテリスの巻」
それにはまずロ−レンツ変換の不変量から着手する。ここにも誰も気づかない妙な迷信がある。
第1部 終了 第2部予定 多分 来年!