逆説の相対性理論 第2部
第2章)超光速変換の不変量

上記部分 2−7)超光速変換の導き方でも説明しています。
目次
2−1)超光速変換の三角形
2−2)不変量の式S2=(X2+Y2+Z2)−C2T2の意味するもの
a)S2=X2−C2T2の成立範囲
b)ピタゴラスの杖(ツエ)
c)超光速変換の不変量
d)この式は何なのだ!
2−3)超光速変換とその検証
a)超光速変換
b)固有時間を導く
c)加法則(速度変換)はどうなる?
2−4)そう言うわけで
a)超光速の物体は追いかけると逃げる?
b)因果律が破れるから超光速は実現できない。その通りらしい。でも
2−5)この章の終りに
2−6)計算(参考)
2−7)超光速変換の導き方
2−8)逆変換考察(おまけ)
番外編 ちょっと一服「素人の分際での巻」
ちょっと一服「超変換の巻」
山々が連なり、雲は沸き出して流れる。
春は花咲き、夏にセミが泣き、秋は紅葉し、冬に雪が降る。
万物が 悠久の流転を繰り返す森羅万象 ことごとく
時間が公平に正確に与えられるこの世界。
だがそれはロ−レンツ変換の不変量を
ガリレオ変換に展開することにより得られる
特別な世界なのである。
「ツァラトゥストラはかく語りき」を聞きながらおごそかに読みあげると雰囲気が出るカモ。ナンチャッテ!! この認識から第2章はスタ−トする。!
ロ−レンツ変換による相対性理論の世界とは、「お互いの時計が遅れる」世界である。それだけで我々の心は乱される。あれこれ理屈をつけてもなおかつ納得できないのも無理は無い。
この常識の世界が光速度以下の変換で奇妙な世界に変わる様子を第1部で垣間見て、第1章の不変量で解釈を試みた。そしてHPを書きながらポヶッと気付いた。どうも棒の長さとか飛行機の長さとかは、変換不変量と違うのではないかと!
これはエライことだ。第1章で長々と説明した棒の長さとか飛行機の長さの概念をそのままにして第2章に突入したら、頭の良い人は混乱する、そうでない人はなお分からない、結局誰も分からないことになる。
テナわけで、急遽「ちょっと一服 ガリレオ変換の不変量の巻」を立ち上げた。どうか、「変換普遍量とは何か?」を頭の隅にそっとしまっておいていただきたい。その内緑文字で問いかける。
参考「ちょっと一服 ガリレオ変換の不変量の巻」
2−1)超光速変換の三角形
さて超光速への変換はどうなるのか?。不変量の式と光速不変の原理よりピタゴラスの直角三角形が書ける。その結果ロ−レンツ変換は超光速を扱う変換ではないことになる。だから超光速は絶対にありえないのか?。そこまで断言できない。断言できないだけではなく、超光速変換らしい不変量がちょくちょく顔を出している。!
我々がロ−レンツ変換の不変量としては不適当だとした式S2=X2+Y2+Z2−C2T2が逆に超光速変換の不変量としては最適なのだ!。
これも同じように式S2=X2+Y2+Z2−C2T2を2次元に落として式S2=X2−C2T2として扱う。これをT2で割りX/T=Vとおけば
(S/T)2=V2−C2であるからV2=C2+(S/T)2となる。
これもピタゴラスの直角三角形を作る。ただし直角の対角線はVである。と言うことはこのピタゴラスの直角三角形はC<Vの関係になる。なんと超光速変換なのだ!。
第1章の結論の裏返しであるが、超光速の物体はいくらロ−レンツ変換してもやはり超光速になる。ただしロ−レンツ変換の系どうしの相対速度は光速以下の場合である。あらかじめ断っておく。
2−2)不変量の式S2=(X2+Y2+Z2)−C2T2の意味するもの
a)S2=X2−C2T2の成立範囲
第1章でS2=C2T2−X2の成立範囲を出したのと同じシステム、考え方を取る。
第1章と同じようにロ−レンツ変換をした色々な系で色々な直角三角形が書ける。その全ての三角形でCが共通であるが、直角はCを直径とする半円を描かない。図のようになんとも言い難い図形になる。
ここでも直感的にC<V≦∞は成立する。ではC≦V≦∞は成立するのだろうか?
第1章と同じように考える。すなわちV’を減速させてCに近づけるにはS/T’を0に近づければ良い。つまりT’をドンドン大きくして最後にT’=∞にすれば良い。
そしてしつこいがまたまた第1章と同じように考える。超光速の物体を少しでも相対速度が縮まるようにするにはどうするか?。直感的には超光速の物体を追いかけるような座標を選べば良いと思うかもしれない。ところが違う!。
本当にしつこいが第1章と同じような図を作ると超光速の進行方向と反対の進行方向を持つ系から観測すると超光速は少し減速する。図ではX'/C、T'とも伸びるので減速していると分かり難いが減速するのである。ただし減速しても光速以上である。青い座標から赤い座標に変換するとT’はTに比べ明らかに伸びる。これは超光速物体は逆方向に逃げると速度が落ちることを意味する。反対に追いかけると逆に加速して逃げる。!!のである。この本当の説明は後でする。以下はまぁ 試食である。
本末転倒かもしれないが、加法定理が超光速まで成立するとして(後で本当に成立することを検証する)扱う。
加法定理をW=(U+V)/(1+UV/C2)として計算すると
U=1.1C、V=−0.9CとするとW=0.2/(1−0.99)=0.3/0.01=30
つまり光速の1.1倍のバイク(?)を光速の0.9倍の車(?)で追いかけると光速の30倍で逃げてしまう?。
逆方向に光速の0.9倍で移動すると
U=1.1C、V=0.9CとするとW=2/(1+0.99)=2/1.99=1.005
つまりバイクから遠ざかるようにするとバイクは光速の1.005倍にまで減速して見える?。
最初の大きな難問に引っかかった。一体 超光速で逃げる暴走族をどうすればパトカ−は追いつけるのか? でもまぁ 超光速を光速にまで落とすことはできそうである。C≦V≦∞は成立する。
b)ピタゴラスの杖(つえ)
第1章では固有時間を比較的簡単に求めたが,超光速を扱うとそうは行かない。固有時間は物体に張り付いた座標の時間である。その座標で観る限りX’=0つまり距離は動かないわけである。と言うことは、座標自体の相対速度が光速を超えなければならない。
ロ−レンツ変換自体が光速を超えないであろうことは式に1/√(1−(V/C)2)が入っていることから想像できる。形式的にV>CなるVを入れると距離や時間が虚数になる。
そこで今まで出した結論が重要になる。
まず第1章よりS2=C2T2−X2の成立範囲 つまり 0≦V≦C
第2章よりS2=X2−C2T2の成立範囲 つまり C≦V≦∞
このVは系から観た物体の速度である。つまり物体が超光速か光速以下かによって不変量Sの取るべき式が違う。そんなSは不変量ではないと言われるかもしれない。Sは不変量の資格がないと主張するかもしれない。だがあらためて不変量の資格とは何かと考えればあながち不定できない。不変量にも適応範囲があるとすれば良いだけだから。
だがここで止まってはならない。第1章の光速以下のSと第2章の光速を越えた場合のSとの関係を求める。どうやって?
第1章の光速以下のSはS2=C2T2−X2=C2T’2−X’2が成り立ち、V’=X’/T’とし、うまい系を取ればV’=CまでSは変化しない。ただし系どうしの相対速度はC以下であるが特例としてCも認める。
第2章の超光速のSはS2=X2−C2T2=X’2−C2T’2が成り立ち、V’=X’/T’とし、うまい系を取ればV’=Cまで落ちてもSは変化しない。ただし系どうしの相対速度はC以下であるが特例としてCも認める。
ここでもし4次元時空が超光速まで連続体としてつながっておれば第1章の光速以下のSは第2章の超光速のSと同じになれる。物理的な意味で粒子が光速を超えられるか否かを問ているのではない。ロ−レンツ変換の相対速度を光速を越えて連続的に適用できるか問ているのだ。もちろんロ−レンツ変換の式をそのまま適用はできない。ロ−レンツ変換の式は変更される。ただ変更された後の検証において、ロ−レンツ変換の式そのものからVをCにまで漸次持ち上げた時に収斂されて出てくるある値と、変更されたロ−レンツ変換(以下 超変換とする)でVをCにまで漸次落とした時に収斂されて出てくるある値が同じであれば4次元時空は超光速までなめらかに連続体としてつながっていることになる。???
その具体例がピタゴラスの杖(つえ)である。

「ピタゴラスの杖」は我々が勝手に作った名前である。学問的に認知されているわけではない。これは第1章の半円とこの章の最初の図を合成して作った図形であり、杖に似ている。
最初の三角形、図で言えば青、赤、ピンクの三角形はロ−レンツ変換を示す。そして緑の三角形は超変換を示す。
ここでVの辺を青、赤、ピンク、緑と追って行けば0〜∞までなめらかに変化することに気付く。
一方のS/TはC〜0〜∞までこれもなめらかに変化する。
このS/TのSを「ピタゴラスの杖」全体の不変量と見なせるだろうか? 見なせるとしたらTはどう変化するだろうか?
答えは明らかだろう。
S/TがC〜0まではTはS/C〜∞に変化する。
S/Tが0〜∞まではTは∞〜0に変化する。
V=Cの瞬間だけT=∞になるがその一点を除けばロ−レンツ変換から超変換まで時空は連続体としてなめらかに変化する。よってSをロ−レンツ変換、超変換共通の不変量として扱っても差し支えあるまい。
c)超光速変換の不変量
固有時間は物体に張り付いた座標の時間である。その座標で観る限りX’=0つまり距離は動かないわけである。と言うことは、物体が超光速であるなら座標自体の相対速度が光速を超えなければならない。
幸いなことにロ−レンツ変換であろうと超変換であろうとSは共通である。これを手がかりとして座標自体の相対速度が光速を超えた場合に満足する不変量の式を導き出そう。
少し頭がクラクラする人は休憩してください。これが分かったから単位がもらえるわけでもないし、給料が増えるわけでもありません。
まずは超光速運動をする物体があったとする。それをロ−レンツ変換にかけたところで
S2=X2−C2T2
とするSは不変である。
次に座標自体の相対速度が光速を超えた場合超光速運動をする物体はその座標から見れば光速以下であろう。よってその座標から見れば、あるいはその座標からさらにロ−レンツ変換した座標から見れば
S2=C2T’2−X’2
が成り立つ。このSは上記のSと同じである。
よってここに座標自体の相対速度が光速を超えた場合、具体的な変換式は未定ながら、
X2−C2T2=C2T’2−X’2
が成り立たなければならない。!
d)この式は何なのだ!
だがこの式は何なのだ!。どこが不変量の式なのだ。そう言う声が聞こえそうである。
変換不変量とは何か? 変換しても変わらない量である。理屈はそうである。だが我々は変換不変量そのものの式が変わらないことを闇に求めている。つまり
S=S(X、T)=S(X’、T’)の形式
これを満足しなければSを不変量とは認めないと言うのなら、我々はとんでもない狭い了見に陥っているかも知れない。変換不変量とは何か? 変換しても変わらない量のことである。理屈はそうである。アレッ 繰り返しか?
しつこいかもしれない。変換不変量とは何か? 変換しても変わらない量のことである。言葉どおりに解釈しよう。つまり他は変わってもかまわない。変換不変量を割り出す式そのものすら変わっても差し支えない。!!!!!!
このフレ−ズを言いたいための長々の解説、読んでいただき、ただひたすら 感謝 & 感謝 しか言えない。
疑うのはかまわない。信じたくなければそれも良い。間違ってると反論する、なおさら結構!。ただこの種の議論に共通するのは答えようがない疑問である。
なぜ宇宙には星星があるのか? 宇宙はただの真空であり何も無い方がすっきりして納得できる!。なぜ月があるのか?。月の無い地球は考えられないのではない。月の無い惑星の方がはるかに多いのではなかろうか?。確かに月が無ければ「竹取物語」は出来なかっただろうが、「竹取物語」がない国では月の存在を認めていないわけではなかろう。
と言う強引な主張でX2−C2T2=C2T’2−X’2を認知していただきたい。
私(パクパク)はまだ狂ってはいない。(つもり)
今は もう 春!いや まだだ!
認知してもらえば後は簡単である。???カナァ〜(^〜^!)
2−3)超光速変換とその検証
a)超光速変換
以下は第1部第2章の「中学生が解くロ−レンツ変換」で導き出したものである。
(1) X’=(X−Vt)/√(1−V2/C2) 正変換
(2) t’=(t-XV/C2)/√(1−V2/C2) 正変換
(3) X=(X’+Vt’)/√(1−V2/C2) 逆変換
(4) t=(t’+X’V/C2)/√(1−V2/C2) 逆変換
この純粋なロ−レンツ変換を超光速変換に直すには√(1−V2/C2)を√(V2/C2−1)とし正変換を−(マイナス)にするだけで良い。そして検証すれば良い。つまり超光速変換はこうなる。「2−7)超光速変換の解きかた」参照
*(1) X’=−(X−Vt)/√(V2/C2−1) 正変換
*(2) t’=−(t-XV/C2)/√(V2/C2−1) 正変換
*逆変換はXとX'を交換し、tとt’を交換し、−(マイナス)を取る。
(3) X=(X’+Vt’)/√(V2/C2−1) 逆変換
(4) t=(t’+X’V/C2)/√(V2/C2−1) 逆変換
さてこれが正しいか否か どう検証するのかはX2−C2T2=C2T’2−X’2を満足するかどうかにかかっている。 計算は後で行う。結果だけ報告すればOKなのだ。「2−6)計算(参考)参照」
追加部分 2-7)超光速変換の導き方 参照下さい。
b)固有時間を導く
X2−C2T2=C2T’2−X’2の両辺をT2で割りX/T=Vとおき、X’=0とおく一連の操作ができる。その結果はT’=T√((V/C)2−1)となる。第1章と同じくこのT’は基準系から観た超光速物体に張り付いた時計、すなわち固有時間である。*「2−7)超光速変換の解きかた」も参照
否そうではない。T’=−T√((V/C)2−1)も許されると言う人がいるかもしれない。なにしろ光の速度を超えると過去に行けるカモ!と半信半疑ながら期待している人もおろう。残念ながら光速を超えただけで、時間の方向性が変わるいかなる根拠もない。図で示すように基準系の時間軸が角度45°を超えて張り付いただけだ。いろいろ変わるかも知れないが方向性、過去から現代、そして未来に流れる時の方向性は変わらない。この場合の−(マイナス)の解は数学的な無縁根(ナツカシイ!)でしかない。超光速で動く物体の固有時間は普通の時間である。
これでも相当おもしろい結論になる。素粒子論では光速に近づくほど粒子の寿命は延びると説明される。光速以上の粒子は見つかっていないがもし見つかれば、その粒子の寿命は短くなる。もし光速の1.4倍の速度であれば止まっている寿命(静止寿命?)と同じであり、光速の100倍であれば、静止寿命(?)の約1/10で消滅するはずなのだ!!
ここでの結論は「タイムマシ−ンは過去や未来に送りたい人を超光速にすれば実現する」と言うことはウソらしいと言うことである。
c)加法則(速度変換)はどうなる?
ついでにいわゆる加法則、第一部第2章では「速度変換」と名付けた法則はどうなるのだろうか?これは結構簡単である。速度変換という概念から導く。今基準系でWの速度である粒子があるとする。それを相対速度Vの慣性系から観ると速度Uであったとする。するとW=X/T、U=X’/T’である。
超光速変換では
*(1) X’=−(X−Vt)/√(V2/C2−1) 正変換
*(2) t’=−(t-XV/C2)/√(V2/C2−1) 正変換
であるからU=X’/T’=(X−VT)/(T−XV/C2)となる。最後の式をTで割ると
(X−VT)/(T−XV/C2)={(X/T)−V}/{1−(X/T)V/C2}となりX/TをWにすると結局
U=(W−V)/(1−WV/C2)となる。これを整理すれば
W=(U+V)/(1+UV/C2)となる。
ロ−レンツ変換では
(1) X’=(X−Vt)/√(1−V2/C2) 正変換
(2) t’=(t-XV/C2)/√(1−V2/C2) 正変換
であるからU=X’/T’=(X−VT)/(T−XV/C2)となる。最後の式をTで割ると
(X−VT)/(T−XV/C2)={(X/T)−V}/{1−(X/T)V/C2}となりX/TをWにすると結局
U=(W−V)/(1−WV/C2)となる。これを整理すれば
W=(U+V)/(1+UV/C2)となる。
つまり、ロ−レンツ変換でも超光速変換でも速度変換(加法定理)は同じ算出方法で同じ結果が得られる。
でっ もって2−2)のa)S2=X2−C2T2の成立範囲での超光速物体は逆方向に逃げると速度が落ちることを意味する。反対に追いかけると逆に加速して逃げる。!!ことは成り立つのだ。
2−4)そう言うわけで
そう言うわけで困ったことに超光速変換が完成してしまった。巷の理論では超光速は因果律を破るがゆえに禁止されているそうだが、我々の理論では見かけ上超光速と因果律は関係なくなってしまった。
もしオマエの説は正しくない、ここが間違っていると指摘されたら、正直助かったと思う。まさか成功するとは思わなかったのだから。鬼子かもしれないが、せっかく生まれてきた理屈だ。順風満帆とは行かないだろうが、どこまでがんばれるか試してみよう。
a)超光速の物体は追いかけると逃げる?
「2−2)不変量の式S2=(X2+Y2+Z2)−C2T2の意味するもの」の「a)S2=X2−C2T2の成立範囲」で展開した結論
超光速物体は逆方向に逃げると速度が落ちる。
追いかけると逆に加速して逃げる。!!
をもう一回吟味しよう。速度変換W=(U+V)/(1+UV/C2)は加法則でもある。速度Uに速度Vを加えると速度Wになる。逆に速度Uのものを速度Vで追いかけるとW=(U−V)/(1−UV/C2)の相対速度に見える。U=CならW=C これが光速度一定の原理である。光はどんな速度で追いかけても光速で飛ぶ。
今U=1.1C、V=−0.9Cとしよう。つまり光速の1.1倍の物体を光速の0.9倍の速度で追いかけたとする。単純に計算してW=0.2/(1−0.99)=20C つまり光速の20倍になる。超光速物体は追いかけるとあたかもスピ−ドアップしたように逃げてしまう。
この問題を現実的な物理問題として考えようとすると混乱する。しばらく純粋な数学として扱う。今Uを超光速、Vを光速以下の速度としてUをVで追いかけたとする。するとW=(U−V)/(1−UV/C2)が成り立つ。
超光速U(茶色の矢印)は図1の(x/c、t)座標では傾きU/cになる。Wは速度Vの座標(x'/c、t')座標から観た元超光速の速度だ。
計算では(1−UV/C2)=0の時Wが無限大になる。V=C2/Uの時Wは無限大になることになる。図に置きかえると横軸の傾きがV/Cに相当する。すなわちV/C=C/Uの時である。図1はまだ無限大の速度ではない。
超光速U(茶色の矢印)に対して追いかける速度が0<V<C2/U(青色の座標)であれば超光速物体はひたすら逃げる。そしてV=C2/Uではついに無限大の速度になる。ここまでは現実的な物理問題として考えることは難しいが無理やり考えられないこともあるまい。
ではC>V>C2/Uの時はどうなるのか?。単純に計算上ではW<0つまり逃げる向きが逆転するように思える。本当に逆転するのか?。まずは計算しよう!
U=1.2CとするとC2/U=C/1.2=0.83CだからV=0.9Cとおけば良かろう。
W=(U−V)/(1−UV/C2)
=(1.2−0.9)C/(1−1.2*0.9)
=0.3C/(1−1.08)=−3.8C
これを図にすると(図2)なんとVがC>V>C2/Uになると超光速物体は過去に飛んでいくのである。
逃げる向きが逆転するのではない。無限の速度を越えると過去に飛んでしまうのだ。(図2)
「しめた! タイムマシ−ンができる」 と能天気に考えられるかどうか?
これは思考不可能としてチョンチョンするしかあるまい。__(*_*)_?
なお この問題は変換不変量とは無関係に存在する。
この辺の考察は「寄り道ver2」の<見られることはあっても見せることはできない?>に上げておいた。
参考に読んでおいて欲しい。
b)因果律が破れるから超光速は実現できない。その通りらしい。でも
因果律が破れるから超光速は実現できない。その通りらしい。でもそのカラクリが違う。超光速のロケット内では時間が逆転すると言う単純なものではない。超光速の物体を追いかけているとある速度から物体は突然消滅する。物体は過去に飛ぶのだ。過去に飛ぶと言うことは因果律が破れる。だから超光速は実現できない。ただし因果律が破れてもかまわない範囲であれば多分超光速は許される。ダロウ。
因果律が破けても良い範囲って何? 速度か時間か それとも両者か? この辺の考察は最後に取り上げる。
2−5)この章の終りに
まとめるとこうなる。
ロ−レンツ変換 超光速変換
| 正変換 | X’=(X−Vt)/√(1−V2/C2) | *X’=−(X−Vt)/√(V2/C2−1) |
| 正変換 | t’=(t-XV/C2)/√(1−V2/C2) | *t’=−(t-XV/C2)/√(V2/C2−1) |
| 逆変換 | X=(X’+Vt’)/√(1−V2/C2) | X=(X’+Vt’)/√(V2/C2−1) |
| 逆変換 | t=(t’+X’V/C2)/√(1−V2/C2) | t=(t’+X’V/C2)/√(V2/C2−1) |
| 速度変換 | W=(U+V)/(1+UV/C2) | W=(U+V)/(1+UV/C2) |
この超変換が手放しで正しいというわけではない。景気良く光速の1、000倍 100万倍 10億倍の速度を考えることはちょいとできない!。なぜなら変換のやりかたで物体が過去に飛ぶから!!
私は正常だろうか?
2−6)計算(参考)
C2t’2−X’2={C2(t-XV/C2)2−(X−Vt)2}/(V2/C2-1)
分子=C2(t-XV/C2)2−(X−Vt)2=C2(t2-2tXV/C2+X2V2/C4)−(X2−2XVt+V2t2);単純展開
=C2t2-2tXV+X2V2/C2−X2+2XVt−V2t2=C2t2+X2V2/C2−X2−V2t2;赤は互いに消える。
=C2t2−X2−V2t2+X2V2/C2=C2t2−X2−V2(t2−X2/C2);位置を移動しV2でくくる。
=C2t2−X2−V2/C2(C2t2−X2)=(C2t2−X2)(1−V2/C2)
=(X2−C2t2)(V2/C2−1)
よって C2t’2−X’2=C2t2−X2
2−7)超光速変換の導き方
混乱するのでV,Uふたつの相対速度を用意する。Vは普通のロ−レンツ変換である。
まずVを光速以下の速度としてn=V/Cとする。相対速度をVとすれば基準系からみてX=VTは慣性系からみればX'=0である。このnは図面上では線の傾きそのものになる。当然n<1である(図6-4)
色で表示すればX'=(X-VT)/√(1-V2/C2),T'=(T-VX/C2)/√(1-V2/C2)となる。
それに対して光速以上の速度をUとし、図面上では傾きm=U/Cをもつとする。なおかつnm=1とする。つまりU=C2/Vであり、m>1であり、U>Cである。(図6-4')
(図6-4)と(図6-4')は何が違うのか? 実は(図6-4)でのX'/Cの値そのものが(図6-4')ではT'の値になるだけであるし、(図6-4)でのT'の値が(図6-4')ではX'/Cになるだけである。
よって図6-4'でのT',X'/CはCT'=(X-VT)/√(1-V2/C2),X'/C=(T-VX/C2)/√(1-V2/C2)となる。
ここでU=C2/VであるからV=C2/Uであり、これを上式に代入させれば
CT'=(X-C2T/U)/√(1-C2/U2),X'/C=(T-X/U)/√(1-C2/U2)となる。
ここで1/√(1-C2/U2)=(U/C)/√(U2/C2-1)であるから
CT'=(U/C)(X-C2T/U)/√(U2/C2-1),X'/C=(U/C)(T-X/U)/√(U2/C2-1)となる。
分子を整理すると
X'=-(X-TU)/√(U2/C2-1) 正変換(1)
T'=-(T-XU/C2)/√(U2/C2-1) 正変換(2)
である。(^,^)フ-
そこでUをあらためてVとおけば
X'=-(X-TV)/√(V2/C2-1) 正変換(1)
T'=-(T-XV/C2)/√(V2/C2-1) 正変換(2)
が得られる。
ロ−レンツ変換の1/√(1-V2/C2)は距離や時間の伸び縮み 早い話倍率を示す。超光速正変換は、見かけ上-1/√(U2/C2-1)であり、逆方向へ距離や時間が伸び縮みするように思える。ただ計算上は−(マイナス)の効果は相殺されるようだ。いずれにしろ逆変換の場合も相対速度が超光速であるから、正変換からX'とX、T'とTが入れ代わり、-Vが+Vになるだけでなく、右辺を−(マイナス)にしなければならない。その結果
X=(X'+T'V)/√(V2/C2-1) 逆変換(3)
T=(T'+X'V/C2)/√(V2/C2-1) 逆変換(4)
が得られる。
固有時間T’はX'=0つまり正変換(1)においてX=VTとなる時、正変換(2)にX=VTを代入することで
T'=-(T-TV2/C2)/√(V2/C2-1)
=-T(1-V2/C2)/√(V2/C2-1)
=T√(V2/C2-1)
つまりT'=T√(V2/C2-1)が得られる。
2−8)逆変換考察(おまけ)
本HPでは逆変換を「座標軸の名前を書き換える(交換する)行為」としている。感覚的に反発する方がおられるかもしれないが、数学的には成り立つ。
ガリレオ変換ではX'=X-VTから直接
X=X'+VT' (ただしT'=T)が得られるからシノゴノ言うことはない。
ロレン−ツ変換ではX'、Xを交換し、T',Tを交換する行為であり、必然的に-V→+Vになるが
正変換の2個の式から直接求めることも可能である。
結果はX=(X'+T'V)/√(V2/C2-1) 逆変換(3)そのもの 検算して見ると良い。
超光速変換においても正変換の2個の式から直接逆変換(3)が得られなければならないとしている。
「X'、Xを交換し、T',Tを交換する行為」は数学的処理の物理的解釈である。ガリレオ変換、ロ−レンツ変換と同じ要請が超光速変換になぜ必要か? は「必要と仮定する」と解釈してもらいたい。!!