koten2
第3部 第10章 電子の半径
第9章 相対論的屈折に戻る
いつものことになってしまったけど、考えれば考えるほど、書けば書くほど、調べれば調べるほど、混乱してしまう。このHPは謎を解き明かすと言うより謎を見つけ出している感じがする。またまた皆さんの頭を混乱させるけどよろしく!
1)電子の古典半径
1-1)E=e/(4πε0r^2) を導く
1-2)真空電場のエネルギ−
1-3)電子の古典半径
2)一般相対性理論から古典半径を導く
2-1)電子のシュバルトシルト半径
2-2)異常に小さい電子のシュバルトシルト半径
2-3)教科書よりの抜粋 & 少々脚色
4)この章の終りに
4-1)陽子の半径とは?
4-2)電子の半径とは?
4-3)電子の半径とは? その2
1)電子の古典半径
1-1)E=e/(4πε0r^2) を導く
『電荷e(とりあえず点電荷)はその周りに(e/ε0)本の電気力線を放射状に放つ。電界Eとは単位面積あたりの電気力線の数である』....みたいな書き方をしている本もある。
じゃぁ 電子の電気力線の数を数えてみよう。ロクな結果にならない。 あえてやると....
e=1.6×10^(-19) ク-ロン ;電子の電荷
ε0=8.854×10^(-12) ファラッド/m ;真空の導電率
e/ε0=1.81×10^(-8) 本??
これは概念として理解すべきであまり突っ込まない方が良いようだ。\(^0^)/ワォ−
その概念で考える。(e/ε0)本の電気力線の真意は電荷e(とりあえず点電荷)をすっぽり被う袋があるとすればその袋をつき抜ける力線の総数は一定であり、袋の表面積をSとすれば
(e/ε0)=SE
となることである。よって袋を 半径rの真球とするとその表面積はS=4πr^2であるから
E=(e/ε0)/S
=e/(Sε0)
=e/(4πε0r^2)
になる。早い話なぜ E=e/(4πε0r^2) が出るのかを言いたいだけ。
1-2)真空電場のエネルギ−
さて
E=e/(4πε0r^2)は電荷から半径rの位置での電界Eの値である。
そして電界Eは単位体積あたり U=(1/2)ε0E^2 のエネルギ-U を持つ。
そして半径rの球の表面積Sは S=4πr^2 である。
この3個の式から 電子の周り半径rからr+drの空間にあるエネルギ−dUは半径rの球の表体積(?)をSdrとすれば
dU=USdr
=(1/2)(ε0E^2)(4πr^2)dr
=2πε0(Er)^2dr ;整理する
=(2πε0)(e/(4πε0r)^2dr ;Er=e/(4πε0r) 代入
=(e^2/8πε0)(1/r^2)dr となる。
よって電子が点であれば、全エネルギ-U=∫∞0(e^2/8πε0)(1/r^2)dr となるわけだが、∫∞0(1/r^2)drは答えが無限大になる。 よって「電子の持つ電界エネルギ−が有限である」ためには電子が作る電界が成り立たない領域を電子の周りに作らなければならない。その半径を r0 とする。
∫∞r0(1/r^2)drをあらかじめ計算しておく
∫∞r0(1/r^2)dr=∫∞r0r^(-2)dr
=[-r^(-1)]∞r0
=[-1/r]∞r0
=1/r0
他愛無い計算である。それでもここで改めてr0→0にすると電子のエネルギ-は∞になる。
このr0を電子の半径とする。それは「電子の持つ電界エネルギ−が有限である」ためには0にできないし、r0より内側では電界は存在しないことを意味する。
そして電子の全エネルギ-U=(e^2/8πε0)/r0=e^2/(8πε0r0)である。
1-3)電子の古典半径
電子の全エネルギ-Uは電子の半径をr0とする時、U=e^2/(8πε0r0)である。ところで電子は質量mをもつ。この質量を全部エネルギ-にするとmC^2である。 よって
mC^2=e^2/(8πε0r0)である。
これより r0=e^2/(8πε0mC^2) が成り立つ。
このr0が古典半径と呼ばれる電子の半径である。....とされているのだが!
古典半径とは言っているが、E=mC^2を借用しているからハ−フ(?)だろう。
軽い眩暈(メマイ)を覚える。
電子は古典半径を持たないと無限大の電界エネルギ−を持つことになる。だけど電子の電界エネルギ−は有限である。だから古典半径を持つ。ココハヨイ!
その有限のエネルギ−、当然これは古典半径の外側から無限大の距離に伸びる電界のエネルギ−なのだが、そのエネルギ−をC^2で割って質量に直したのが電子の質量そのもの????
E=mC^2はかって計算で出したがゆえに単純に『質量とエネルギ−は等価である』とか『質量はエネルギ−に、エネルギ−は質量に変化する』と簡単に言えなくなってしまったことがあった。(第1部参照)
それにしてもここで『質量とエネルギ−は等価であり、質量はエネルギ−に、エネルギ−は質量に変化する』と仮定しても奇妙なことになる。電子とは一般的に質量と電荷を持っている粒子である。質量と電荷を両方同時に持っているハズの粒子である。
それにもかかわらず、これでは電子の中心はむしろ「カラッポの空間」であり電子の持つ全エネルギ-は古典半径の外にある。?→ならば質量も古典半径の外にある。? ことになりはしないか?
電子の古典半径r0は
e=1.6×10^(-19) ク-ロン ;電子の電荷
ε0=8.854×10^(-12) ファラッド/m ;真空の導電率
m=9.1×10^(-31) kg ;電子の質量
C=3×10^(8) m ;光速度
より
r0=e^2/(8πε0mC^2)
=1.4×10^(-15) m
=1.4×10^(-13) cm
となる。(計算は省略します。簡単ですから興味ある人は計算してください)
2)一般相対性理論から古典半径を導く
2-1)電子のシュバルトシルト半径
シュバルトシルト半径は質量mさえあれば何でも計算できる。電子の質量は上の式にあるように
m=9.1×10^(-31) kg ;電子の質量
である。そしてシュバルトシルト半径aは
a=2mG/C2 a;電子のシュバルツシルト半径
G=6.67×10-9 m2kg-1sec-2
C=3×10^8 m ;光速度
である。だからだれでも計算できて
a=13.49×10^(-56) m
=1.349×10^(-55) cm
となる。(計算は省略します。簡単ですから興味ある人は計算してください)
平成14年の忘年会で述べたように電子の古典半径を 2.817938×10^(-15) m と述べたり(これは古典直径なのだ)、電子のシュバルトシルト半径を1.34×10^(-66) cmとしている本がある。本の名誉のため言って置くが真面目な本である。サルも木からチョクチョク落ちる。
2-2)異常に小さい電子のシュバルトシルト半径
それにしても電子のシュバルトシルト半径は異常に小さい。どのくらい小さいかは電子の古典半径を地球サイズまで拡大してみればわかる。電子を地球サイズまで拡大すれば電子のシュバルトシルト半径はパチンコ球ぐらいにはなると思ったらこれが違う!
1mとは再々言っているように子午線の1/4を1000万分の1にした値である。今は違うが昔はそれを基準にしていた。つまり地球1周は4万kmである。よって地球の半径は(40000/2π)km 約6,370 km である。 これは 6.37×10^(6) m でしかない。
r0=1.4×10^(-15) m だから 電子の古典半径を地球サイズまで拡大するとは
6.37×10^(6)/1.4×10^(-15)
=(6.37/1.4)×10^(21) 倍 することである。
たったの 10^(21) 倍! 電子のシュバルトシルト半径=1.349×10^(-55) cm なのだから 10^(21) 倍しても拡大した電子のシュバルトシルト半径は 10^(-34) cmのオ-ダ-なのだ。パチンコ球どころか、電子の古典半径にすら達していない。
電子の古典半径を太陽系をすっぽり被うまで拡大したらようやく砂粒ぐらいのシュバルトシルト半径が現れるかもしれない。 長さには最小単位があるかもしれないと言うプランク長さ[10^(-33) cm あたり]に比べても桁違いに小さい。
...っと ....まぁ....
電子のシュバルトシルト半径は.....そのメチャクチャなサイズをして.....、
それがどうなって.....古典半径まで辿りつくのか?
2-3)教科書よりの抜粋 & 少々脚色
Rμν−(1/2)gμνR=κTμν κ=8πG/C4;アインシュタインの定数
Tμνはエネルギ−運動量テンソルと呼ばれている。
ここで電子が質量だけでク-ロンがなければエネルギ−運動量テンソルTμν=0であるから
Rμν−(1/2)gμνR=0となり、
g00=-(1-a/r) g11=1/(1-a/r) ...となる。
ク-ロンeを追加するとエネルギ−テンソルは
T00=T11=(e^2)/(32π^2ε0)(1/r^4)
T22=T33=-(e^2)/(32π^2ε0)(1/r^4)
となり、上記κ=8πG/C^4;アインシュタインの定数を考慮すると
g00=-(1-a/r+(8πG/C^4)(e^2)/(32π^2ε0)(1/r^4) )
=-(1-a/r+(Ge^2)/(4πε0C^4)(1/r^4) )
= -(1-a/r+(α/r^2)^2) ;α^2=(Ge^2)/(4πε0C^4)
同様に
g11=1/(1-a/r+(α/r^2)^2) ...となる。
ここで -a/r+(α/r^2)^2=0 となるrをr0とすると
g00=-1 g11=1..... となる。
これは曲がってない空間の計量テンソルημνに他ならない。
このr0は r0=α^2/a と簡単に求まる。つまり
r0=α^2/a
=(Ge^2)/(4πε0C^4)/a
=(Ge^2)/(4πε0C^4)*C^2/(2mG) a=2mG/C2代入
=e^2/(8πε0mC^2)
となり、見事に古典半径と一致する。
完全に解くためにはエネルギ−運動量テンソルを理解しなければならないのだが、ホットイテ!
なぜ 電子は有限な大きさ(古典半径)を持たなければならないか? それは「電子の持つ電界エネルギ−が有限である」ためには電子が作る電界が成り立たない領域を電子の周りに作らなければならないからである。もし電子を単なる点にすると電子は無限の電界エネルギ−を持つことになる。しかも電子の近傍でエネルギ-が無限になる。つまり有限な狭い空間に無限のエネルギ-を蓄えなければならない。
ではその有限な大きさ(古典半径)内では電界エネルギ−はどうなるのか? これは0でなければならない。っと言うよりも元々..
質量 m=9.1×10^(-31) kg 半径 r0=1.4×10^(-13) cm の金属球を作り、それに e=1.6×10^(-19) ク-ロン の電荷を与えてやれば電子が作れる...と言うのが古典的な電子の作り方である。
だれが作れるのか...って言えば神様しかいないけど (^^)
ただここで唐突にE=mC^2からr0を導いても途中で思考が途切れてしまう。電子は質量と電荷を両方持った粒子であるのだが、なぜ質量に相当するエネルギ−と電荷による電界エネルギ−が等しくなるのか?
ナンデカナ〜
一方 相対論から導いた古典半径ではその点がはっきりする。古典半径の内部は電子という粒子の内部だから空間理論は成り立たない。そして古典半径のすぐ外側では空間の曲がりが0である。電子は質量と電荷を両方持った粒子であり、そのサイズ(半径)は空間の曲がりが0になるまで膨れ上がる。
ただし この理屈は電子しか成り立たない。α^2の構成要素は G e ε0 C であるから、α^2は粒子の質量mとは無関係である。だから電子の質量の約1000倍重い陽子に適用すると 陽子の半径は電子の半径の1/1000になってしまう。なぜなら aはmと比例するし r=α^2/a だから (^^)
4)この章の終りに
4-1)陽子の半径とは?
粒子の半径とか直径というと『パチンコ球をウンと小さくした球形の粒子』みたいなイメ-ジだがそう簡単ではない。例えば陽子の直径だが、『陽子が単独で存在する時、陽子はπ中間子を放出しまた吸収する。』ことから陽子の半径=π中間子の寿命×光速度とされている。その計算は
(h/2π)/(mπ*C)=1.4*10^(-15) m mπ;中間子の質量 h;プランク定数
となっている。(受け売り)
そうなると陽子とはπ中間子の雲を持つ粒子であり、陽子の半径とはそのπ中間子の雲の広がりである。陽子の半径はπ中間子の寿命に懸っている。その寿命はハイゼンベルクの不確定性原理に関係する。そして?? オイオイ 陽子と電子の半径は同じなのか?
パクパクがアホと言うこともあろうが、奇妙な論理である。
上記 『陽子の半径』とはπ中間子の雲の範囲であり、その空間に別の陽子がきたら引っ付くぞ!と言う範囲である。要するに『水素原子核がヘリュ-ム原子核になる→核融合する』範囲であり、所謂『強い力』が働く範囲である。だけどこれってナンだ?
注意;「強い力」とは原子核を作る力です。有効半径は極めて小さいが極端に強い力であり、ヘリュ−ム原子核(陽子2個の原子核)を考えれば、原子核を安定させるためには陽子と陽子の電気的反発力をさらに上回る文字とおり強い引力が必要です。その力は中間子を媒介にしています。このカラクリを提唱したのが有名なノ−ベル物理学賞を受けた湯川秀樹です。
もし「イ−ジス艦の大きさは?」の答えに不審船や国籍不明の飛行機を迎撃できる距離で答えられたら納得できる?。やはり全長**mと言って欲しいのだけど?
しかもこの理屈は電子には適応できない。なぜなら電子の電磁作用は光子を媒介にするのだが、光子は質量が0で寿命は∞なので光子の雲は無限に広がる。つまり電子の半径は無限になる。
4-2)電子の半径とは?
それに比べたらまだ『電子の古典半径』の方がまだ納得しやすい。電子とはその発見者のトムソンや精密な測定をしたミリカンによって質量と電荷を持つ粒子となっているのだが、もし電子が半径0の点であればその真空電場のエネルギ−は無限大になる。だから電子の半径を0にすることはできない。
だがこの話は r0=1.4×10^(-15) m とするにはどうも説得力が足りない。仮に電子の半径をその倍の 2.8×10^(-15) m にしたらどんな不都合が起きるのか? あるいはその半分の 0.7×10^(-15) m では何故だめなのか?
まぁ 電子をどんどん大きくして金属結晶格子にはさまれて電子が流れない(→電流が流れない)ということになったらいくらなんでも ソリャ〜 無茶だとなるだろうが......2倍程度では立派な電子として通用するだろう。
念のため付け加えるがπ中間子による陽子の半径を出したのと同じ手法で電子の半径も出せるらしい。π中間子の代わりに質量1.4×10^(-25)kgのウィ−クボゾンを使い電子の半径を 2.5×10^(-18)m と算出している。ざっと古典半径の1/500なのだが 残念ながら我々では否定も肯定もできない。
そして文字通り 電磁シ−ルドに囲まれた中心点はカラッポなのか それとも10億トン/cm^3の密度(中性子星の密度)の微小球なのか?
実はカラッポの方が「粒子/反粒子の対発生、対消滅」の説明では都合が良い。何もない空間に真空電場のエネルギ−を与えるとその影のようにエネルギ−に比例する質量が生まれるのだと決め付けよう。(アナガチ 的外れでもない。そんな論文もある)
すると空間にエネルギ−を与えるだけで そのエネルギ−の中心(または重心)にエネルギ−に比例する質量が影のように表れる。それが一方では電子となり、片方では陽電子となる。生まれたからには各々立派な質量を持つ粒子様である。
対消滅となるとさらに分かりやすい。電子と陽電子が作る電界と磁界が消滅の時に様々な電界と磁界のワッパを作りそのワッパが光速で飛び去る(→イロイロな光を発して消滅する)ことになる。....けれどもその後に残る元電子と元陽電子だったふたつの質量、タマタマはどうするのだ? 電子と陽電子が作る電界と磁界の消滅に同期して消滅するとしか言い逃れはできまい!...それともナニか? 電子の質量を持つ電荷を持たない粒子が存在するとでも言うつもりか?
と....まぁ.....イロイロ疑問が起こり.....答えられない。擬似科学ではそのタマタマこそニュ−トリノだと言いそうだけど.....注意;これは明らかに質量が異なります。念のため!
4-3)電子の半径とは? その2
ふたたび繰り返す。電子の半径とはナンだ?。
相対論の計算では電子のシュバルトシルト半径が出てきたりする。それだけでもおおいにイチャモンがつきそうだが穏やかに.....
まぁ電子はそれより大きそうだとなるのだが、そのシュバルトシルト半径の外側では電子の質量による空間の歪み(ユガミ)と電子の電荷による空間の歪みが混在する。ただしある距離ではその空間の歪みが打ち消し合って0になる。その距離こそ電子の半径である。という主張
と.....まぁ......イロイロあるわけだ。考え方によって半径がコロコロ変わる!
どの理論も「帯に短し襷(タスキ)に長し」で本来納得できるようなどんな粒子にも適応できるサイズの出し方はどうもみつかっていない。
こんな結果しか書けないけどどう思われますか? だからこそ対発生/対消滅では真空とは本当にカラッポの空間ではなく何かが詰まっている空間なのだとなるかもしれませんけどネ?