量子力学事始
このHPは相対論中心のつもりだが、チョロチョロ量子力学を考慮しないと行き詰まってしまう。
ところで、[相対性理論は間違っていると言う擬似科学本]が本屋に堂々と並んでいると怒っている先生が、不思議さ不可解さではむしろ量子力学の方が大きい、勝るも決して劣らないと皮肉をおっしゃるのだ。
確かにその通り。なにしろ あのアインシュタインでさえ異議を唱えた。だけども、不思議さ不可解さを断片的に解説した本はかろうじてあるが、全体から眺めたものは少ない。
そんなわけで、まずはアインシュタインが問題にしなかったけど不可解な事項から量子力学を眺めてみよう。
目次
1)コペンハ−ゲン解釈
1-1)コペンハ−ゲン解釈 その1 相補性
1-2)ライオンは寝ている......日本一難しい入試問題!
2)コペンハ−ゲン解釈 その2
2-1)光のスリットによる干渉
2-2)波動とは存在確立?
3)原子が安定なのは量子力学のおかげです。
3-1)古典的な電磁波の放出による原子の崩壊?
3-2)力線のネジレ
3-3)電子の速度は結構遅い!
3-4)原子は何故崩壊しない その1 ド・ブロイ波
3-5)原子は何故崩壊しない その2 崩壊しない条件
3-6)ネオンサイン 飛び飛びのエネルギ−の吸収/放出の証拠
3-7)原子は何故崩壊しない その3
4)この章の終りに
ちょっと一服 『粒即是波』
1)コペンハ−ゲン解釈
1-1)コペンハ−ゲン解釈 その1 相補性
コペンハ−ゲン解釈とは量子力学の公式見解である。コペンハ−ゲン解釈は著者により本により多少ニュアンスが異なる。ここでは代表的で分かりやすいものを取り上げる。
1)波動関数の絶対値の2乗は対象とする粒子の各点における存在確立である。by ボルン
2)粒子の位置と運動量を同時に厳密に観測することは不可能である。byハイゼンベルグ
3)粒子性と波動性の「相補性」byボ-ア
の3点から成り立つ。by「アインシュタイン論」学研
a)量子的なリアリティは統計的確率的であって確定的ではない。
b)量子的なリアリティは部分的に観測者によって作り出される。
である。by「素粒子論」学研
表現は異なるが同じことの表裏でしかない。あえて言えばa)b)表現の方がより不可解である。それを理解するには
3)粒子性と波動性の「相補性」 b)量子的なリアリティは部分的に観測者によって作り出される。
このふたつ(内容は同じ)をマンガにすれば分かりやすい。

変な動物が登場して変な話をする。 一読して「そんなアホな!」と思ったら、それはアインシュタインと同じ疑問を発したことになる。もちろんそれはアインシュタインと同じレベルではないけど.....後述
ポイントを解説する。
このマンガで正体不明の動物を電子や光にして犬を粒子、ネコを波にすればそのまま『電子や光の量子力学的説明』になる。
量子的なリアリティ(犬かネコか)は観測者テリスには犬となり、観測者アリスではネコになる。これはテリスが犬かと問いかけたため犬となり、アリスがネコかと問いかけたためネコとなるわけである。
つまり電子や光を粒子として観測できる装置で観測すると粒子としての結論が得られ、波として観測できる装置で観測すると波としての結論が出て来る。
言いかえればリアリティ(犬かネコか)は観測者によって作り出される。
つまり電子や光が粒子なのか波なのかも観測者によって、観測装置によって作り出される。
−−−−−−−−
一方『犬カかネコか どちらだ?』の問いは
犬である。→ネコではない。
ネコである。→犬ではない。
と言う排他意識がある。「犬であり かつネコである」ことはありえない。まぁ 普通はキオスクは駅の中と同じくこれは常識だろう。
だが答えは「犬でもありネコでもある」わけだ。これを「相補性」と言う。「犬であり かつネコである」ことはあり得る。量子の世界では..
つまり 電子や光は粒子でもあり波でもある。電子は粒子性と波動性を両方もっており、『電子や光は粒子なのか、波なのか?』は質問自体がナンセンスなのである。それはまた粒子性と波動性を両方観測できる装置はないことも意味する。
歴史的には光は波か粒子かで大論争があった。その決着がつく前に、電子にも波動性があることがド・ブロイにより確認された。電子も波の性質である干渉を起こすのである。
そうなると『光は波か粒子か』はそっくりそのまま『電子は波か粒子か』の問題に発展する。だが量子の世界では『波と粒子は排他的な関係ではなく、相補的な関係』である。光と電子だけではない。陽子も中性子も粒子性と波動性がある。そうなるともはや『波か粒子か』ではなくて新しい名前をつけたほうが良い。...と言うわけで粒子性と波動性を両方もつ対象を量子と名付けた。
もっと大きな原子や分子、さらに大きな犬やネコ、ライオンまでも粒子性と波動性両方がある。つまり量子でもある。ただし波動性は犬やネコ、ライオンでは弱いので通常は粒子的性格(?)しか出ない。しかし...である。
1-2) ライオンは寝ている......日本一難しい入試問題!
「体重100kgのライオンが壁のむこうに寝ている。このライオンが壁を染み出してくる確率を求めよ」
ポカンとしましたか? これは昭和40年〜50年頃の某理論物理学大学院の入試問題である。
問題を解くよりワルサをしたくなる。刑務所の壁のむこうにいる囚人が壁をすり抜けて脱走する確率は0ではない?。オイオイ オカルトか?
まぁ ともかく......こんな問題が出ることは、「小さいから量子だ。大きいから粒子だ」ではなくて大きくとも量子と考えて良いことになるのではないだろうか?
ともかく、量子力学は全ての物体を粒子性と波動性がある「量子」と見たてて、粒子性と波動性を研究する学問である。ちなみに上の問題は「ライオンのトンネル効果」でもある。パクパクは解いていない。残念ながら!
2)コペンハ−ゲン解釈 その2
2-1)光のスリットによる干渉
量子は粒子性と波動性がある。ではその波動性とはナンだ?。波動性がないとどうなるのだ?...と先を急がないで粒子性と波動性が著しく表れる光について考察する。

(1)単色光をスリットに通すと光の波としての性質から干渉を起こし、スクリ−ンに干渉縞が現れる。
(2)ところが光を粒子とすれば粒子は1個2個と数えることができる。だから光1個だけスリットを通してスクリ−ンに1個だけ点が表れることも、可能でなければならない。
実際には光1個つまり光子1個をランプで作るのは無理だろう。ここは当然思考実験なのだが、光=粒子だとそうなる。
(3)光1個を発射してしばらく後でもう1回光を発射する。そのしばらく後でまた光を発射する......を繰り返すとスクリ−ン上は発射した光の数だけ点が表れるのだがそれが充分大きい数だけ発射すると(1)の干渉縞が現れてくる。
つまり (1)の干渉縞は「ある光の波が別の光の波と干渉を起こした結果」ではなく、「ある光(粒子)の波は自分自身の光の波と干渉を起こしている結果」によって干渉縞が現れてくるわけである。
光は他の光によって進路が曲がったり波長が変わると言うことはない。これは第1部で『光の横風』と言う表現で説明した。もし光が他の光の横風で進路が曲がることは光速度が変わることを意味するからである。
まぁ それは良いとして....
このままでは奇妙なことになる。粒子としての光はスリットを通る時、どちらかのスリットを粒子としてすり抜けるのではなく、ひとつの粒子がふたつの波としてスリットを抜けてその結果干渉を起こして進路が曲がり、再び粒子として合成されることになる。それで良いのだ...とはなってるけど.....
マンガとして描けば下記の様になる。

2-2) 波動とは存在確率?
ところでその波なのだが....光はもともとマックスウエルの方程式を満足する波である。空中を伝わる電界と磁界が絡み合った波である。この波は『並の波ではない!』と第1部で述べたのだが干渉は起こすだろう。
その波と量子力学での波は同じ波だろうか?.....その辺をはっきりさせる記述はまだ見つけてないのだが、多分異なるだろう。
量子力学で戸惑うのは『得られた波動関数は何を表すか?』に多くのペ-ジを割いていることだ。
普通微分方程式を作りそれを解いて関数を得るなら,その関数が何であるかは解く前に明らかである。
それに対して量子力学の例題なんかだと「エネルギ-Uの壁がある...」とかなんとか粒子の環境が設定され、質量mの粒子が満足するシュレディンガ-の波動方程式を立ててそれを解くのだが、得られた波動関数が何を意味するかは波動方程式を立てた時点ではまったくわからない。
グチはその辺にして.....
え〜...「波動関数の絶対値の2乗は対象とする粒子の各点における存在確率である。」とコペンハ-ゲン解釈ではなっている。......と言うことは粒子が存在可能な全空間で波動関数の絶対値の2乗を積分すれば1にならなければならない。
するとどうなるのか?
ある光子のある空間における波動関数の絶対値の2乗を積分すると1であったとする。また その光子の波動関数がマックスウエルの方程式を満足する関数であったとする。
そうすると、マックスウエルの方程式はアナログである(?)から振幅が倍の光子も考えられる。するとその関数の絶対値の2乗を積分すると4になる。これはもとの空間における光の存在確率が4であることになる。
それで結局 少なくとも「マックスウエルの方程式を満足する関数≠量子力学での波動関数」だけは言える。ただこれは「光子はその振動数のみに比例する最小ユニットが存在し、古典的な光の強弱はユニットの数の増減でしかない」とするならふたつの関数は無関係と断定はできない。上記の解釈は光子の数が4個であるに過ぎない。
そうは言っても...波の干渉は光の特権ではなく電子でも起こる。金属単結晶の結晶格子解析はX線(これは光)だけでなく電子線でも行える。量子力学での波動関数は光、電子だけでなく陽子、中性子、原子やライオンまで(?)考えるわけであり、混乱を避けるだけの意味からマックスウエルの方程式を満足する関数とはまったく別物としておこう。
3)原子が安定なのは量子力学のおかげです。
3-1)古典的な電磁波の放出による原子の崩壊?

原子は原子核があり、そのまわりを電子がクルクル回っている。...
のは良いのだが、電子が加速度運動をすると電磁波を出す。電子がクルクルの円運動は加速度運動だから当然電子は電磁波を出してその結果エネルギ-を失いしだいに....というよりアッと言う間に....原子核に落ち込んでしまう。つまり電子がクルクルの原子はそもそも安定しない。
と言うのが古典的な理論による原子の崩壊である。
電子が加速度運動をしているのは例えば上の図のように原子を真横から縦にして眺めるとその位置はsinカ-ブを描いていることから明らかである。だから電磁波を出している。(受け売り)
3-2)力線のネジレ
だがこれで あぁ〜 そう と分かるほど我々は素直ではない! 電磁波がどのように発生するかは嘗て第1部第6章『光速度不変の謎』に登場する。同じ手法を使ってビジュアルにしてみよう。下記の「図7−1」は『光速度不変の謎』から借用した。

(1)ストレ−トに考えると鬱陶しいので電荷+、−の電気双極子を考える。双極子の電気力線は元図(7-2)の右外側1本を代表として描いておく。
(2)電気双極子をクルッとまわす。すると電気力線は交わることになる。
(3)電気力線が交わると外側の力線は力線同士が結びつきワッパを作る。これが光子の卵になる。
これだけである。これを原子に適用すると歪な形で力線が交わるので少々描きづらい。
だがこれだけでもイロイロ言える。例えば 電磁波が出来た時 (+)→(-) に伸びる力線は短くなる。短くなることは粒子間の引力が強くなることである。だからこの時点で核と電子の距離は縮まるであろう。
核と電子間の距離が引力により短くなると、電気力線は膨らんでもとの形にはなるがスケ−ルは小さくなる。比較的大きな原子で縮小が目立たないなら、下記のように電磁波を放出するだろう。

これはおそらく直径がmm単位の超大型擬似擬似原子では100%成り立つであろう。だが実際の原子(直径がÅ;オングストロ-ム)では起きない。もし起きるなら原子は一瞬のうちに消滅し、それを元にしている元素、分子も崩壊し、人はモチロン トラやライオンも それどころか地球も太陽も イヤイヤ 宇宙だって....え〜い 面倒だ! 要するに全部が全部......崩壊する.....パクパクも アナタも
3-3)電子の速度は結構遅い!
読者の中には原子は電子の速度が速いから電子の質量は相対論的効果が働いて重くなると誤解している人がいるかもしれない。そうでもない。少し計算しよう。
電荷eの周りの電界Eは E=e/(4πε0r^2) ;第3部第10章「電子の半径」参照
電界Eに電荷eを置いた時 e同士に働く力Fは F=eE=e^2/(4πε0r^2)
質量mの粒子が半径rで速度Vで円運動る時の 遠心力Fは F=mV^2/r
これらの式から mV^2=e^2/(4πε0r) が得られる。
それを rV^2=e^2/(4πmε0) とすれば右辺は定数となる。
定数は
e=1.6×10^(-19) ク-ロン ;電子の電荷
ε0=8.854×10^(-12) ファラッド/m ;真空の導電率
m=9.1×10^(-31) kg ;電子の質量
より e^2/(4πmε0)=2.52×10^2 となる。
もし r=1m(メ-トル) なら V=√(2.52×10^2)=15.9 m/S (秒速約16m)
r=1mm(ミリメ-トル)なら V=√(2.52×10^5)=√(25.2×10^4)=5.02×10^2 m/S (秒速約500m)
えぇ〜 タッタのぉ〜 と言う値だ!
でもでも実際の電子のサイズでは? 1m(メ-トル)を基準に1/1000単位で小さくして行こう。
1mm(ミリメ-トル)=10^(-3)m 1μm(マイクロメ-トル)=10^(-6)m 1nm(ナノメ-トル)=10^(-9)m
1Å(オングストロ-ム)=10^(-10)m
r=1μm(マイクロメ-トル)なら V=√(2.52×10^8)=1.59×10^4 m/S (秒速16km)
r=1nm(ナノメ-トル)なら V=√(2.52×10^11)=√(25.2×10^10)=5.02×10^5 m/S (秒速500km)
r=1Å(オングストロ-ム)なら V=√(2.52×10^12)=1.59×10^6 m/S (秒速1590km)
さすがに速い! でも光速度の比じゃない! 相対論的効果は除外できる!
3-4)原子は何故崩壊しない その1 ド・ブロイ波
それで電子クルクルの原子モデルでなぜ原子は崩壊しないのか? 量子力学での説明を受け売りすれば、電子の波動性のためであり、電子が量子として働くためである。....と 言われてもピンとこない。
ここは有名なド・ブロイ波(物質波)をベ-スに考える(半分受け売り)
λ=h/P ;λ ド・ブロイ波の波長 h プランク定数 P 電子の運動量
h プランク定数 6.626×10^(-34) J・S
この式にド・ブロイ波の振幅がないのも面白い! そして P=0 なら λ=∞ である。これが電子がポツンとある状態 粒子性100% 波動性0の状態である。
それで電子が半径 1mm で回っている状態では
V=5.02×10^2 m/S
m=9.1×10^(-31) kg ;電子の質量
より P=mV=45.7×10^(-29) kg・m/S
一方 プランク定数は h=6.626×10^(-34) J・S であるから
λ=h/P
=6.626×10^(-34)/(45.7×10^(-29))
=(6.626/45.7)×10^(-34+29)
=0.145×10^(-5)=1.45×10^(-6) m
λ= 1.45 μm(マイクロメ-トル)
半径1mmの円周は2πmm=6.28mm=6280μm であるから λは円周上に約4300個も 並ぶことになる。
−−−−−−−−−−−−−
電子が半径 1nm で回っている状態では
V=5.02×10^5 m/S
m=9.1×10^(-31) kg ;電子の質量
より P=45.7×10^(-26) kg・m/S
一方 プランク定数は h=6.626×10^(-34) J・S であるから
λ=h/P
=6.626×10^(-34)/(45.7×10^(-26))
=(6.626/45.7)×10^(-34+26)
=0.145×10^(-8)=1.45×10^(-9)
λ= 1.45 nm(ナノメ-トル)
半径1nmの円周は2πnm 6.28nm であるから λは円周上に4.33個程度 並ぶことになる。約4300個に比べて大幅ダウンした。Å(オングストロ-ム)になるともう少し減るだろう。
だが4.33個の.33個は問題である。ド・ブロイ波はもともと干渉を起こす。しかもスリットの実験で説明したように同じ親である粒子のド・ブロイ波同士が干渉をする。その結果ド・ブロイ波そのものが干渉により消えてしまうこともある。
ド・ブロイ波を存在確率波としてみればド・ブロイ波が消えることはその軌道では電子の存在が0であることになる。逆に軌道のどこかに電子が確実に存在するためには干渉により消滅しないよう位相を組めばよい。
すなわち
軌道の円周/λ=n n=1,2,3,.....整数
これを 2πr/λ=n と書き換えれば電子の安定軌道を算出する基準のひとつとなる。
3-5)原子は何故崩壊しない その2 崩壊しない条件
原子核と電子の関係を太陽と地球 あるいは 地球と月のように遠心力と引力のバランスとした場合 3-3)の関係は rV^2=e^2/(4πmε0) である。
それに対して ド・ブロイ波の式 および スタンダ-ドな運動量の式 および 2πr/λ=n を考慮してまとめると
rV^2=e^2/(4πmε0) ----1)
λ=h/P -----2)
P=mV -----3)
2πr/λ=n ----4)
の4個の式から電子の安定軌道が導けることになる。計算してみよう。
rP^2=me^2/(4πε0) ;1)に3)を組み合わせてVを消す
r(h/λ)^2=me^2/(4πε0) ;2)を組み合わせてPを消す
r/λ^2=me^2/(4πε0h^2) ;整理する。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
これに 4)式を 2πr/λ=n →r/λ=n/(2π) →1/λ^2=n^2/(2πr)^2 として代入すると
n^2/(2π)^2=rme^2/(4πε0h^2)
n^2=rme^2π/(ε0h^2)
r={ε0h^2/(me^2π)}n^2
これを a=ε0h^2/(me^2π) とすると 原子の半径は r=an^2 となって r=a,4a,9a,16a,25a....しか取れない。つまり rは飛び飛びの値しか取れない。
e=1.6×10^(-19) ク-ロン ;電子の電荷
ε0=8.854×10^(-12) ファラッド/m ;真空の導電率
m=9.1×10^(-31) kg ;電子の質量
h=6.626×10^(-34) J・S ;プランク定数
より
aの分子=8.854×10^(-12)×6.626^2×10^(-34*2)
=389×10^(-12-34*2)=389×10^(-80)
aの分母=9.1×10^(-31)×1.6^2×10^(-19*2)×π
=73.1×10^(-31-19*2)=146×10^(-69)
a=389/73.1×10^(-11) m →0.532 Å(オングストロ-ム)
これが一番小さい原子の半径 で別名ボ−ア半径である。
他の資料ではボ−ア半径は0.52917Åである。
この1%の差は計算誤差である!ヘヘヘ
//////////////////
それでとにかくボ−ア半径を a とすれば、r=an^2 n=1,2,3,4,...なので電子の軌道は
n=1 → r=a
n=2 → r=4a
n=3 → r=9a
と飛び飛びの値を取ることになる。

原子の電子の軌道は飛び飛びであることを描くと上図になる。飛び飛びの中間(例えば赤い軌道)は許されない。なぜならド・ブロイ波が干渉を起こして0に近づくから.... そこでド・ブロイ波を存在確率波とみなし、存在の強弱を点の濃淡で表すと上右図になる。これを別名「電子の雲」と言われる。
3-5)ネオンサイン 飛び飛びのエネルギ−の吸収/放出の証拠
軌道半径が飛び飛びの値を取るのに連動して各軌道のエネルギ−も飛び飛びの値を取る。この飛び飛びのエネルギ−をエネルギ−準位と言う。そして原子にエネルギ−を与えると電子は軌道を変えることでエネルギ−を吸収し、軌道を元に戻すことで光子の形でエネルギ−を放出する。下記の図は量子力学ではよくお目にかかる図である。

この原理を応用したのがネオンサイン(気体中の高圧放電)である。気体(不活性ガス)の中で高圧放電をするということは原子に強引にエネルギ-を与えることに他ならない。すると気体の原子は電子の軌道を変えることで放電のエネルギ-を吸収する。この吸収はガスの種類で決まった飛び飛びのエネルギ-準位の差しか吸収しない。そして元に戻る時吸収したエネルギ-の差に応じた光しか放出しない。
よって赤いネオンは赤い光を、黄色いネオンは黄色い光を、青いネオンは青い光を出す。
正確には数種類の光(E2-E1対応とE3-E2対応 等)を出す。この光を分光したものをスペクトルと言い、水素ガスのスペクトルはパロマ系列と呼ばれる。
これらは飛び飛びのエネルギ−が吸収され また放出されることの証拠である。
3-6)原子は何故崩壊しない その3
話を元の戻す。電子は電磁波を出しながらドンドン核に近づき最後には核に吸収される....ことはない。ナゼナラ「電子の軌道は飛び飛びだから」.......→ん?
「風が吹けば桶屋が儲かる」...わけはない。ナゼナラ桶は水を汲む道具だから....良く似てる?
電子の軌道は飛び飛びだとしても、電子クルクルの原子模型では電子はやっぱり加速度運動をするからやはり電磁波は出すのではないか? しかし 出したら最後、エネルギ−の減少分だけ軌道が小さくなる。だから出せない。だが 出さなければ 電子は加速度運動してない、電子クルクルの原子模型は間違いとなる?.....
電子が核に落ち込む前に我々が堂々巡りの論理に落ち込むのだが、間違っても「原子の世界では電子は雲に分解する」と思ってはだめだ! 電子が分解したら最後、ボ-ア半径は保てない。雲は波動性を抽出しただけの表現でしかない。
そこで登場するのが 3-2) 力線のネジレ の考え方である。

(3)で電気力線のワッパができる 同時に核と電子間にインパルス的に引力が働く。
その結果 電子は軌道を変え、そのエネルギ−準位の差額分の光子が誕生する。
だがそのエネルギ−準位の差が大き過ぎて電子が軌道を変えることができない場合どうなるのか?
おそらく(2)の電気力線が交わる状態にまで行かない。
では電気力線が交わらないようにするには?
難しく考えることはない。電気双極子が回る速度に合わせて電気力線の円弧が回れば良い。
それでは電気双極子と電気力線の円弧が同期する条件は?...........
残念だけど 思考実験は一応ここで終る。矛盾が出たのではなく、まだ追求の方法が見つからない。ただなんとなく「原子のスケ−ルを小さくすると電磁波が出難くなるだろうなぁ〜」はお分かりと思う。
この「力線のネジレ」による電磁波(光子)の発生システムはまだ素人のタワゴトである。
**************
さて 軌道半径が飛び飛びの値を取るのに連動して各軌道のエネルギ−も飛び飛びの値を取る。その飛び飛びの値がクッションになり原子は安定するだけでなくエネルギ-ショックに対して耐性を持つ。その結果、それを元にしている元素、分子も安定し、人はモチロン トラやライオンも それどころか地球も太陽も イヤイヤ 宇宙だって....え〜い 面倒だ! 要するに全部が全部......安定する.....パクパクも アナタも
マンガとして描けば下記の様になる。

4)この章の終りに
最初 この章はコペンハ-ゲン解釈に反対したアインシュタインとその1派(アインシュタイン+ポドルフスキ-+ロ-ゼン)の論争(EPRパラドックス)を検討する予定だった。しかしながら相対論と異なり説明なしでイキナリ始めるには無理が多過ぎた。
アインシュタインは量子力学全体を不定しようとしたのではない。だけど我々にとってはアインシュタインが問題にしなかった部分もかなり不可解である。
そこでまずコペンハ-ゲン解釈にそって量子力学を俯瞰しながら少し掘り下げておいた。例によって独自の仮説「力線のネジレ」も登場するのだが、深い追求は避けて、骨太の方針と言うか、「ここが変だよ量子論」的なものからまず始める。
そしていよいよ有名な『2)粒子の位置と運動量を同時に厳密に観測することは不可能である。byハイゼンベルグ』を扱う。EPRパラドックスはこのハイゼンベルグの不確定性原理に対する反発なのだが、この原理を結果だけでなくどう考え計算されて出てきたのかちゃんと扱わないとEPRパラドックスは半分しかわからない。これは次回にする。
とりあえず この章はマンガを見て んっ? としてもらえれば それで良い!
なお 量子力学がかなり貯まったなら、改めて第4部を作りまとめる予定である。(期限未定!)