核融合アルカルト3

リニュ-アル偏

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 『中間子はその原子核内の陽子や中性子にキャッチボールされて、力を伝える。そのため強力な引力(=強い力)が生まれる。』.......アラカルトの元の「核融合−中間子論」参照

 「粒子間、物質間に力が働くのは力を媒介する粒子がある」と言う考え方は素粒子論の解説書に良く登場する。そして電場では光子、重力場では重力子(グラビトン)が媒介粒子として登場する。光子や重力子は粒子間、物質間でキャッチボールされて、力を伝える。これら光子や重力子は寿命が無限大だから力の及ぶ範囲も無限大である。 だが中間子は力を媒介する粒子ではあるが有限の寿命があるので、力の及ぶ範囲はせいぜい原子核半径までである。言葉の上での論理は良く出来ている。

 だがこのキャッチボールされて、力を伝えると言うことをどう想像するのか? っと意気込んだのだがこの答えは数行で終る。! 「氷上のキャッチボ-ル」 「静止状態の引力」(マンガ)参照

 読者からふたつのPDFレポ-トとサイトの紹介を頂いた。レポ-ト(原子物理学)とレポ-ト(量子と場)である。どちらもかなり難解だが見比べるとおもしろい。そして両方とも湯川ポテンシャルを導いている。鍵は湯川ポテンシャルだった。しばらく読みふける。

 ふたつのレポ-トは不確定性原理から中間子の飛距離を算出してそれを核半径とする方法を取っていない。どちらかと言えばこちらが正論と思えるのだが、それなら今までやって来たものは何だったのだろうか?

 そんなことを考えながらの記述でした。平成17年11月21日記

 続きは「この章の終りに」です。

目次

 

1)キャッチボ-ル

 1-1)氷上のキャッチボ-ル

 1-2)キャッチボ-ルなのか?

2)湯川ポテンシャル そのアウトライン

 2-1)湯川ポテンシャル

 2-2)ク-ロンポテンシャル

 2-3)中間子のポテンシャル

3)クラウン・ゴルドンの式

 3-1) E^2=(PC)^2+(mC^2)^2

 3-2) [2/∂(Ct)2-2+(mC(2π/h))^2]Φ=0

4)∇(ナブラ)紀行

 4-1)grad;グラジアント(勾配演算子)

 4-2)div;ダイバ-ジェンス(発散演算子)

 4-3)発散(湧水偏)

 4-4)発散(電子偏)

 4-5)デルタ関数

 4-6)ポアソン方程式

5)再度クラウン・ゴルドンの式

  5-1)中間子のポアソン方程式

  5-2)湯川ポテンシャルの算出

6)この章の終りに

      ちょっと一服(核融合の巻)


1)キャッチボ-ル

1 -1)氷上のキャッチボ-ル

キャッチボールされて、力を伝えると言うことをマンガにしてみる。二人の人(?)がスケ-ト靴をはいて氷上でキャッチボ-ルをしたとする。

ボ-ルを投げる時は作用反作用の法則で投げる人(?)は後ろ向きに力を受けるだろし、ボ-ルを受ける人(?)は運動量保存の法則でやはり後ろ向きに力を受ける。

 よって氷上でキャッチボ-ルすればボ-ルを投げたり受けたりする度にお互いが遠ざかる方向に力を受ける。そうするとキャッチボールにより伝えられる力とは斥力と言うことになる。ならばキャッチボールされて、引力を伝えると言うことはどう説明するのか?

  1-2)キャッチボ-ルなのか?

 ところがレポ-ト(原子物理学)には『量子電磁力学によればク-ロン力は2粒子間で光子を交換することで生じる。湯川はこれを類推して、2核子間にある未知の粒子(π中間子)を交換すると核力が生じると考えた。』と記述がある。キャッチボ-ル(=粒子の交換)の根はなんと量子電磁力学まで伸びており、マンガごときで立ち向かえないように思えた。

 別のレポ-ト(量子と場)はこう述べている。『今、太陽がt=0で消滅したとしよう。地球はその情報をいつ知るか? アインシュタインの特殊相対性理論によれば、少なくとも光が届く時間(約8分)以前ではあり得ない。その間地球は太陽があると信じているから、太陽による力は働いている。とすれば力を及ぼす物体は太陽でない何者かであり、それを場と呼ぶ。場の振動が有限速度で伝わるのならそれは波動であり、量子原理によれば粒子が飛ぶ。すなわち力の場の存在と力を媒介する粒子の存在が導ける。』

なるほど!

 それではマンガのどこがおかしいのか? ふたつの粒子間に引力が働いている通常の状態では各々の粒子は相手の粒子が作る場と相互作用して引力を作る。その時、場は静止状態にあり場は振動しない。よって量子力学的粒子は発生しない。もちろん相手が消滅したり、そこまで行かなくとも加速度運動をすれば、場には振動が発生し、有限な速度でそれが相手に伝わる。この場の振動こそが量子力学的粒子である。 うむ!

 引力にしろ、斥力にしろ、力が働くことは粒子を交換することやキャッチボ-ルをしていることとストレ-トに解釈してはならない。そのかわり、引力や斥力で相手や自分が動いたりすると、その結果は場の振動(=媒介粒子)の形を取って有限な距離を有限な速度で相手に伝えることになる。...

 力の媒介粒子を交換する(=キャッチボ-ルする)ことで力が発生するわけではないが、力の場は力の媒介粒子を生み出せるわけだ。....多分(^^)

 だが問題はそれだけでは収まらない。

2)湯川ポテンシャル そのアウトライン

 2-1)湯川ポテンシャル  

レポ-ト(原子物理学)とレポ-ト(量子と場)はパクパクがアラカルト1.2で展開した不確定性原理から中間子の飛距離を算出してそれを核半径とする方法を取ってはいない。その代わりにスカラ-ポテンシャルV(r)を定義してそれを量子力学で解くことにより湯川ポテンシャルを導き出している。

図はそれをコピ-したものである。

縦軸のMeV(メガエレクトロンボルト)一目盛は50MeVである。この図は中間子のポテンシャルエネルギ-だけでなく、ク-ロンポテンシャルや「斥力芯」と言うまだ良く分かっていないポテンシャルも合算されている。

 斥力芯の存在は核子-核子散乱実験の説明には不可欠で確実に存在するらしい。

 中間子のポテンシャルは独特の形 

V(r)=g/(4πr)・exp(-r/λ) ;λ=(h/2π)/mC   (5.14)

を取りこの形式のポテンシャルを湯川ポテンシャルと呼ばれる。

 横軸はfm(フェルミ)である。fm(フェルミ)は核物理学では必須の長さで 1fm=10^(-15) m である。

 なおポテンシャルと言う言葉は位置(ポテンシャル)に対する何らかの物理量でありかならずしもエネルギ-を表してはいない。その辺をゴッチャにすると混乱を起こす。ク-ロンポテンシャルをMeV(メガエレクトロンボルト)やeV(エレクトロンボルト)で表わすのはもちろん問題ないが、ただのV(ボルト)で表しても間違いではない。

 図はポテンシャルエネルギ-であり、ポテンシャルの底は r=1.2〜1.4 fm(フェルミ) 付近にあり、アラカルト1の『原子核の半径は1.2〜1.4*A^(1/3)*10^(-15)m (Aは原子量)である。』でA=1とした値になる。

 いろんなポテンシャルが合算されていることを理解するためク-ロンポテンシャルを計算しよう。

 2-2)ク-ロンポテンシャル

よく分かっているハズのク-ロンポテンシャルを計算する。その前にル-ルを決めよう。ふたつの電荷(+e)が距離rで配置されている場合、ひとつの電荷が受ける力は

F=(e^2/(4πε0))/r^2

と書ける。これを便宜上

F=a/r^2  ;a=e^2/(4πε0)

とする。

 一方の電荷を原点において、他方の電荷のポテンシャルエネルギ-Eを求めるには  r=∞  でポテンシャルエネルギ-は0であるから求めるポテンシャルは図の紫の面積に該当し E=a/r となる。 F=dE/dr と単純に考えるとこうは行かない。符号(±)が逆転してしまう。ちょっとしたことだがル-ルとしておく。

さて 

E=a/r={e^2/(4πε0)}/r      a=e^2/(4πε0)

e;1.602*10^(-19) ク-ロン  ε0;真空の誘電率=8.854×10^(-12)

 これをこのまま計算した場合 r(メ-トル) を入れると E はジュ-ルになる。

ジュ-ルをeV(エレクトロンボルト)に直すには 1eV=1.602*10^(-19)ジュ-ルであるから両辺をeで割る。左辺=E/eとなるがこれを[eV]とする。つまり

[eV]=E/e={e/(4πε0)}/r である。

MeV(メガエレクトロンボルト)はeVを10^6で割るわけだから

[MeV]=[eV]/10^6={e/(4πε0)}/(r*10^6)

={e/(4πε0)}/[um]   um;マイクロメ-タ-

使うべき単位、MeV,umは便宜上[ ]で表している。距離の単位をfm(フェルミ)にするには 1fm=10^(-15) m であるから

 {e/(4πε0)}/[um]

={e/(4πε0)}*10^9/([um]*10^9)

={e*10^9/(4πε0)}/[fm]

ここで  e;1.602*10^(-19) ク-ロン  ε0;真空の誘電率=8.854×10^(-12) として 計算すると

=1.602*10^2/(4π*8.854)

=1440

つまり

[MeV]=1.440/[fm] となる。

これがク-ロンポテンシャルエネルギ-である。

 2-3)中間子のポテンシャル

一方 湯川ポテンシャルはファイルでは

V(r)=g/(4πr)・exp(-r/λ)

とされgは結合の強さを表すとされている。左辺 V(r)は如何にもボルトみたいだがボルトである根拠は何もナイ!。だがエネルギ-ではない。エネルギ-にするには

E(r)=g^2/(4πr)・exp(-r/λ)

としなければならない。まぁ「結合の強さgは電荷のようなもの」となろう。この結合定数gは陽子-陽子散乱実験から決められ g^2/(2hC)≒14 である とされている。されているのだが計算が合わないからグラフに合うように

g^2/(4π)=-276.2 として

湯川ポテンシャルエネルギ-==-276.2/[fm] ・exp(-[fm]/λ) とする。

論理自体が『良いとこ取り』のアブナカシイ展開だが、図を書くために目をつぶり λはコンプトン波長で λ=1.4fm をそのまま取り入れて図示すると、

こんな図になる!。

縦軸 ポテンシャルエネルギ-はあえて上下でスケ-ルが異なるように書き上げた。

もしもMeVを中間子ポテンシャルと同じスケ-ルで書けばク-ロンポテンシャルはほとんど0MeVにへばりついてしまう。

それでも具体的であるからク-ロンポテンシャル+湯川ポテンシャル(=中間子ポテンシャル)を書いて、両方のポテンシャルが釣り合い0になる距離を出せる。

計算でするよりエクセルで差を求める方が早いのだが結果を書けば r=約7.36 fm でポテンシャルは0になる。

.....と言うことは.....

すぐ上の図『中間子のスカラ-ポテンシャル?』と書いた図でこの図はク-ロンポテンシャル+湯川ポテンシャル(=中間子ポテンシャル)の図であると言われても正しいことになる。ク-ロンポテンシャルは小さ過ぎて書けないし、MeV=0 となる点は図からはみ出しているだけというワケ!

ちなみに「ク-ロンポテンシャル+湯川ポテンシャル(=中間子ポテンシャル)」を微分して0になる点は、パクパクの計算・推測が正しければであるが、r=10.34 fm になる。つまり陽子が斥力を受ける距離は 10.34 fm より大きい時であり、その時の総合ポテンシャルは約0.14MeVなのである。

図の話に戻ろう。r<1.2fmでの急激な立ちあがりは中間子ポテンシャルでは説明できない。これは「斥力芯」と言うまだ良く分かっていないポテンシャルだそうだ。

斥力芯の存在は核子-核子散乱実験の説明には不可欠で確実に存在するらしい。

以上を加味して『良いとこ取り』の構成だが、『中間子のスカラ-ポテンシャル?』と書いた図は左のように修正しなければならない。

それにしても

陽子をク-ロンポテンシャルに逆らってドンドン近づけると、r=10.3 fm までは普通の反発を示すがそれを超えると r=1.2〜1.4 fmまで一気に落ち込む。その時放出されるエネルギ-は約50MeV強! r=∞からr=10.3 fm まで近づけるのに必要なエネルギ-は約0.14MeVなのだから与えたエネルギ-の約350倍のエネルギ-を放出することになる。

 もっともこの辺の値は元の値が値であり式が式だから、他の資料と3〜4割異なるかもしれない。それでも水爆はその起爆剤としての核分裂の数百倍のエネルギ-を放出するであろうことは容易に想像出来るのである。

以上が湯川ポテンシャルのあらましである。ここで我々は 湯川ポテンシャル

V(r)=g/(4πr)・exp(-r/λ)

を導くことを目標とする。その一歩がクラウン・ゴルドンの式である。

3)クラウン・ゴルドンの式

 3-1) E^2=(PC)^2+(mC^2)^2 

 光のエネルギ-と運動量の式 E=PC と E=mC^2 とを重ね合わせたような式

E^2=(PC)^2+(mC^2)^2

をクラウン・ゴルドンの式と言う。あるいはこの式からの結論

[2/∂(Ct)2-2+(mC(2π/h))^2]Φ=0

をクラウン・ゴルドンの式と言う場合もある。同じことだ。ただし証明が要る。E^2=(PC)^2+(mC^2)^2は相対論そのものから導ける。

我サイトに再々登場する図から算出しよう。

図はこれまでイロイロなところに登場したが第1部第4章『高校生が解くE=MC^2』がもっとも詳しい。ここには紫の面積がm0C^2になることも 「4-4)それからのb)m0C^2の出し方」に解説して置いた。

どのレポ-トでも表現こそ違え(式が間違っていようとも?)ここは変わらない。証明しておこう。久しぶりの相対論だ!

そのやり方に少し改良を加える。上の図をP、V縦横入換えてさらに図のように水色と紫色の部分に分ける。

水色の面積(エネルギ-)=PCsin(θ)

紫色の面積(エネルギ-)=m0C^2cos(θ)

ただし v/C=sin(θ) となる。

証明

水色の部分は簡単に PCsin(θ) になる。

紫の部分はP=m0(v/√(1-(v/C)^2)  であるから v/C=sin(θ) とすれば

 P=(m0C)sin(θ)/cos(θ)  dv=Ccos(θ)dθ となるから図の左 m0C^2 を求まる場合は

∫Pdv=m0C^2∫sin(θ)dθ=m0C^2[1-cos(θ)] となり積分範囲θを0〜π/2まで取ればm0C^2となる。

ここで積分範囲θを0からあえてθまで取ればm0C^2[1-cos(θ)]となる。これを右の図で見れば紫の部分はm0C^2cos(θ)となる。証明end

ここで改めて全エネルギ-をEとすれば

E=PCsin(θ)+m0C^2cos(θ)  ただしv/C=sin(θ) である。

両辺を2乗すると

E^2=(PCsin(θ))^2+2PC・m0C^2sin(θ)cos(θ)+(m0C^2cos(θ))^2 

=(PC)^2・(1-cos(θ)^2)+2PC・m0C^2sin(θ)cos(θ)+(m0C^2)^2・(1-sin(θ)^2)

;sin(θ)^2→1-cos(θ)^2 cos(θ)^2→1-sin(θ)^2 に置換える。

=[(PC)^2+(m0C^2)^2]-(PCcos(θ))^2+2PC・m0C^2sin(θ)cos(θ)-(m0C^2)^2sin(θ))^2

=[(PC)^2+(m0C^2)^2]-[PCcos(θ)-(m0C^2)^2sin(θ)]^2 ;整理する。

 

ややこしくて申し訳ないが、要するにE^2=(PC)^2+(m0C^2)^2が成り立つには

PCcos(θ)-(m0C^2)^2sin(θ)=0 が成り立たなければならないと言うことである。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ところでPは P=(m0C)sin(θ)/cos(θ) と前に出てきている。よって

PCcos(θ)

=(m0C)sin(θ)/cos(θ)C*cos(θ)

=(m0C^2)sin(θ) となるから

PCcos(θ)-(m0C^2)^2sin(θ)=0 は常に成り立たち

E^2=(PC)^2+(m0C^2)^2が成り立つ。end

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 3-2) [2/∂(Ct)2-2+(mC(2π/h))^2]Φ=0

式 E^2=(PC)^2+(mC^2)^2 から 式[2/∂(Ct)2-2+(mC(2π/h))^2]Φ=0 を機械的に導く!

量子力学独特の方法としてエネルギ-や運動量を演算子に置換え波動関数Φを作用させる。すなわち

E→j(h/2π)(∂/∂t) 、P→-j(h/2π)・grad として

 E^2=(PC)^2+(mC^2)^2 を変換して 波動関数Φに作用させる。

その前に E→j(h/π)(∂/∂t) から E^2→-(h/2π)^2(∂2/∂t2) とする。

また P→-j(h/2π)・grad から P^2→-(h/2π)^2(grad・grad) になるのだがgrad・gradなる数学はない。おそらく

gradV=V=(∂V/∂x)i+(∂V/∂y)j+(∂V/∂z)k V;スカラ-ポテンシャル

2=div・grad=∇・∇=(∂2/∂x2)+(∂2/∂y2)+(∂2/∂z2) ;ラプラシアン

であるから P^2→-(h/2π)^2∇2 と思われる。

よって  E^2=(PC)^2+(mC^2)^2  を E^2→-(h/2π)^2(∂2/∂t2) と P^2→-(h/2π)^2∇2 で置換えΦを作用させると

[(h/2π)^22/∂t2-(h/2π・C)^2∇2+(mC^2)^2]Φ=0 となる。

(h/2π・C)^2で割ると

[2/∂(Ct)2-2+(mC(2π/h))^2]Φ=0 となる。end

 

ここで 1)キャッチボ-ル の結論 『場が静止状態にあり場は振動しない時は量子力学的粒子は発生しない。』ことを考慮する。すると『場が静止状態にある』とは ∂2Φ/∂(Ct)2=0 であるから

2Φ-(mC(2π/h))^2Φ=0

となる。これが中間子の静止状態におけるポテンシャルΦが満足すべき式である。

 もちろん飛んでいる中間子のポテンシャルも導けるはずだがそれは別とする。

式をさらに

(∇2-1/λ^2)Φ=0  ;λ=(h/2π)/(mC)

と簡単にしておく。λはコンプトン波長らしい。

これを解いて Φが湯川ポテンシャルの形式 Φ=ρ/(4πr)・exp(-r/λ) にでもなればokとする。

もと紹介した湯川ポテンシャル

V(r)=g/(4πr)・exp(-r/λ) ;λ=(h/2π)/mC   (5.14)

に対して、V(r)がΦになったりgがρになったりと鬱陶しいのだが形式が同じになればひとまず成功とする。

4)∇(ナブラ)紀行

式 (∇2-1/λ^2)Φ=0 の内の ∇2=div・grad=∇・∇;ラプラシアン をはっきりさせなければ式は解けない。

 ところがマックスウエルの電磁方程式のひとつに divD=ρ がある。これを展開すると実は

 divD=ρ → ∇・D=ρ  DE E=gradV V;ポテンシャル(ボルト)

よって

ρ=divD=(ε)divE=(ε)div・gradV≡ε2Vなる関係がある。

2V=ρ/ε なのである。

実はここからが大問題である。

しばらくハミルトニアン∇2をどう扱うべきかを探るため、そのまえの「div・grad」を考える。これらは演算子∇(ナブラ)にまつわることなのでナブラ紀行と称することとする。湯川ポテンシャルは しばらく おあずけ.....

演算子∇(ナブラ)はあまりナブラない方が良いかもしれないが(^^)、一応数学的には

∇;ナブラ ∇=(∂/∂x)i+(∂/∂y)j+(∂/∂z)k i,j,k;基本ベクトル

なるハミルトンの演算子である。この演算子は演算機能と共にベクトルとしての性質も持っている。

  4-1)grad;グラジアント(勾配演算子)

 グラジアント(勾配演算子)おそらくナブラの基本概念を構築した式だろうと思うのだが、まず

gradV=V=(∂V/∂x)i+(∂V/∂y)j+(∂V/∂z)k V;スカラ-ポテンシャル(電位)

として登場する。

関係が深い物理の式は

E=-gradV=-V  E;電場(ベクトル) である。

 Vをrのみの関数とすれば

gradV=V=(∂V/∂r)r V;スカラ-ポテンシャル(電位)

  4-2)div;ダイバ-ジェンス(発散演算子)

 次にdiv;ダイバ-ジェンス(発散演算子)として登場する。divD=ρの左辺divDについては

divD=∇・D=(∂D/∂x)+(∂D/∂y)+(∂D/∂z) D;電束密度(ベクトル)

として登場する。

V(=gradV) と ∇・D(=divD)の違いは”・”の有無であり、∇自身はベクトルと見なされる。これはベクトル∇とベクトルDの内積ともみなされ∇・D=スカラ-となる。ナンダ簡単ジャと思わないように!

ベクトルAとベクトルBの内積はAB=ABcos(θ) A,B;ベクトルの大きさ

で示される。ここにAA=A^2が成り立つ。また∇・(mA)=(∇m)・A+m(∇・A) ;mスカラ- である。

話を簡単にするため球対称のベクトル場Dを考える。するとを原点に対する基本位置ベクトルとすれば

D=Dr D;ベクトルDの大きさでスカラ-量かつrの関数 となる。

D=1の場合 つまり同じサイズのベクトルDが放射線状に等密度で分布している場合

∇・D =∇・r=(∂r/∂x)+(∂r/∂y)+(∂r/∂z)=3

D=1/rの場合

∇・D =∇・((1/r)r)

=(∇(1/r))・r+(1/r)(∇・r

=(-1/r^2)(r/r・r)+(3/r)

=(-1/r^2)(r^2/r)+(3/r)

=2/r

D=1/r^2の場合

∇・D =∇・((1/r^2)r)

=(∇(1/r^2))・r+(1/r^2)(∇・r

=(-2/r^3)(r/r・r)+(3/r^2)

=(-2/r^3)(r^2/r)+(3/r^2)

=(-2/r^2)+(3/r^2)

=1/r^2

D=1/r^3の場合

∇・D =∇・((1/r^3)r)

=(∇(1/r^3))・r+(1/r^3)(∇・r

=(-3/r^4)(r/r・r)+(3/r^3)

=(-3/r^4)(r^2/r)+(3/r^3)

=(-3/r^3)+(3/r^3)

=0 となる。

 ところで何を意味するのか? Dをrのみのベクトルとした場合

divD=∇・D=(∂D/∂x)+(∂D/∂y)+(∂D/∂z)≠∂D/∂r

は分かる。では何か?

 実はこれは D=Dr とした時

∇・D=(dD/dr)r+3D

で数学的にはすべて説明できる。

 D=1/r,D=1/r^2,D=1/r^3 各々を(dD/dr)r+3Dすると各々 2/r,1/r^2,0になる。式∇・D=(dD/dr)r+3Dのうちの3はベクトルDが3次元であることを表す。2次元なら式は∇・D=(dD/dr)r+2Dとなる。

 

ところで上記のDであるが、かって

E=ρ/(4πε0r^2)

としたことがある。真空中においては DE であるので

D=ρ/(4πr^2)でなければならない。

ところが上の式では結局D=1/r^2の場合 ∇・D =1/r^2 になるからD=ρ/(4πr^2)としても 

divD=∇・D =ρ/(4πr^2)≠ρである。

これはどう考えれば良いのか? そこで『発散』について記述してみる。

 4-3)発散(湧水偏)

速度Vの流水中に微小立方体(一片が凅、凉、凛)を考える。

微小フィルタ-(一片が凉、凛)から出る水量はVx凉凛である。

この時凅だけ離れた微小フィルタ-(やはり一片が凉、凛)に入る水量もVx凉凛であれば「発散」にはならない。ところが入る水量と出る水量が異なる場合はどうなるのか?

難しく考える必要はない。例えば別のタンクから微小立方体の中へ水を注げば良い。この場合

排出量=(Vx+∂Vx/∂x)凉凛である。

ここでVx=0とすると排出量=(∂Vx/∂x)凉凛となる。ただしx方向についてである。

y、z方向を考えるついでに設定も変える。微小立方体(一片が凅、凉、凛)の中にタンクからの噴出口をもうけて水を噴出させる。全体を水槽の中に置けば理解し易い。噴出した水は各々水色、黄色、ピンクのフィルタ-を通して拡散して行く。

この時

排出量=(∂Vx/∂x)凉凛+(∂Vy/∂y)凅凛+(∂Vz/∂z)凅凉

である。フィルタ-の面積を凉凛=凅凛=凅凉=冱 とするなら

排出量={(∂Vx/∂x)+(∂Vy/∂y)+(∂Vz/∂z)}冱

={(∂V/∂x)+(∂V/∂y)+(∂V/∂z)}冱

=∇・V =divV冱 である。

ところでこれはx、y、z各々+方向しか考えてないが、−方向に漏れる場合はどうなるのか?

ここは思考実験をする。+x、+y、+z方向だけ排出しているとして、図のようにy、z軸はそのままでx軸だけ逆方向の座標を組んだとする。そうすると(∂Vy/∂y)凅凛+(∂Vz/∂z)凅凉は代わらないだろうが、(∂Vx/∂x)凉凛は変わるだろうか? 変わらない。変わるはずがナイ!。もし変化するなら見物人の頭のレベルで排出量が変化することになるからだ。

一応これを(∂Vx(+)/∂x)冱=(∂Vx(-)/∂x)冱としよう。

 するともし+x方向のフィルタ-のみから−x方向のフィルタ-も開放された場合、

(∂Vx(+)/∂x)冱→(∂Vx(+)'/∂x)冱+(∂Vx(-)'/∂x)冱

となるだろう。そして

(∂Vx(+)'/∂x)冱+(∂Vx(-)'/∂x)冱→(∂Vx'(±)/∂x)冱

となる新しい量になるだろが、式としては(∂Vx(+)/∂x)冱→(∂Vx'(±)/∂x)冱になるだけで形式まではかわらない。y、z軸でも同じである。

そうなると湧水とそれによる流水方向は四方八方に拡大する。微小フィルタ-は微小立方体を完全に被ってしまう。つまり

{(∂V/∂x)+(∂V/∂y)+(∂V/∂z)}冱

={(∂V/∂x)+(∂V/∂y)+(∂V/∂z)}(立方体を被う全表面積)

と解釈することが可能である。

別に四角四面の立方体を考えなくとも微小フィルタ-が噴流口を被ってしまうなら何での良い。例えば球形のフィルタ-を想定しても良い。それで式はこうなる。

{(∂V/∂x)+(∂V/∂y)+(∂V/∂z)}(湧水を被う全表面積)=排出量(=湧水量)

式の右側 「排出量」は湧水と置換えても量としては同じである。ただし湧水と置換えると湧水口はかならず立方体(または球体)の内側になければならない。

 振り返ってみればこの冱とはフィルタ-の一部微小面積である。つまり 排出量=divV冱 だったが、これはまだ微分方程式であり解かれていない。否 もともと 式 divD=∇・D=(∂D/∂x)+(∂D/∂y)+(∂D/∂z) 自体微分方程式である。

 冱はフィルタ-の面積の一部である。とすれば式の左辺、排出量もまた排水量の一部でなければならない。排水量を湧水量と言い換えても結局フィルタ-を通過する水量だからフィルタ-の一部を通過する水量の一部でしかない。

通常微分方程式から解を得るには積分する。

 divV(フィルタ-の面積の一部)=(湧水の一部)

 としなければ正確ではあるまい。冱を「湧水を被う全表面積」にすれば湧水量とは「湧水によってフィルタ-を通過した全水量」になる。これは言葉による積分(?)みたいなもの

 結局

divV(湧水を被う全表面積)=全湧水量

湧水は湧水を被うフィルタ-の中の湧水である。

になる。

−−−−−−−−−−

 4-4)発散(電子偏)

 そしてマックスウエルの電磁方程式のひとつに divD=ρ に帰る。この式は

divV(湧水を被う全表面積)=全湧水量

とどう繋がる? 電荷ρは一体何を流し続ける? 言っとくけど光子じゃないぞ! 光子と言うならこの章を最初から読み直さなければならない。

意地悪をして悪い。別に何かを流す必要はない。静止状態での話なのだ。時間に関するものは全て0である。答えは電場力線または電束、VをDに置換え湧水を電束にすれば

divV(湧水を被う全表面積)=全湧水量 → divD(電束を被う全表面積)=全電束量

湧水は湧水を被うフィルタ-の中の湧水である。→ 電束は電束を被うフィルタ-の中に発散源がある。

そして divD=ρ と見比べるとρと全電束量は対応するとすれば(電束を被う全表面積)がキレイにスッポリ抜け落ちていることになる。実際いろんな発散の解説を読むと「湧水」によるものが多いが、 divD=ρ の解釈まで手取り足取り親切に解釈している物はない。

あえて言えばDは電束密度である。そう密度である。密度なのだ。ミツドだ。ウルサイ!(^^)

それでミツドとは単位体積中、あるいは単位面積中の密度と言うことになる。多分Dは単位面積中の電束密度なのだろう。だから全電束を出すには(電束を被う全表面積)をかけなければならない。

 4-5)デルタ関数

それにしても divD=ρ は(電束を被う全表面積)がキレイにスッポリ抜け落ちている

 こう言う簡単な場合は良いが複雑な式の中に入り込むとうっかりミスしてしまう。そこでdivD=ρと書くかわりに divD=ρδ(0) と書くようである。

右辺 ρδ(0)をρに直すには電荷を含む領域で積分しなければならない。本偏ではその積分でρδ(0)をρに直す時に左辺でキレイにスッポリ抜け落ちている(電束を被う全表面積)をかけることとする。

 なおδ(0)はデルタ関数と呼ばれており、δ(0)は原点に電荷があることを示す。もし電荷が点Pにあるのならδ(P)と表す。またδ(P)での値は無限大であり、P以外では0である。そしてPを含む積分では

∫δ(P)dV=1 である。

4-6)ポアソン方程式

divD=ρδ(0) の左辺Dを D=gradV=V=(∂V/∂r)r V;スカラ-ポテンシャル とする

左辺divD=div・gradV=2V となり ∇2V=ρδ(0) となる。この式をポアソン方程式と言う。

もっともVをスカラ-ポテンシャル(電位)とするなら DE E=gradV V;ポテンシャル(ボルト) であるから

2V=ρ/ε である。お間違いのないように!

さて ∇2V=ρδ(0) とする。

それは divD=ρδ(0) D=Dr D=gradV →D=∂V/∂r ;4-1)参照 である。

我々はもはやその答えを知っているわけであり、Vが例えボルトでなくとも V=a/r の形になるはずである。 よって D=∂V/∂r=-a/r^2 となろう。

∇・D=(dD/dr)r+3D であるから 

divD=a2/r^3*r-3a/r^2=-a/r^2

よって2V=ρδ(0)→-a/r^2=ρδ(0)

式の右辺ρδ(0)δ(0)を消したところでrに無関係な定数になる。ならば左辺は何らかの理屈でr^2倍にして全体からrを消さなければならない。その理屈をキレイにスッポリ抜け落ちている(電束を被う全表面積)をかけることとする。その際右辺はδ(0)がある領域まで積分されたとして1とする。すなわち

-a/r^2=ρδ(0)→-a/r^2*(4πr^2)=ρ

 式を整理するとa=-ρ/(4π)となり V=-ρ/(4πr)が求められる。もちろんこのVはポテンシャルではあるがボルトではない。なおVとDの符号(+-)であるが物理的要請( 2-2)ク-ロンポテンシャル参照 の図)を考慮すれば両方とも同符号である。

ここに V=ρ/(4πr) となる。

 普通 div(発散)とrot(回転)をみるとrotの方が理解し難く思える。その反動か、div(発散)は簡単に分かりそうだがチャンと数学と物理を整合させて理解しようとすると結構難しい。何ゆえE(r)=ρ/(ε0r^2)になるのか?は何故出るのかは発散をキッチリ理解しないと無理だが、時々アタマの方が発散してしまう。

5)再度クラウン・ゴルドンの式

再度 (∇2-1/λ^2)Φ=0  ;λ=(h/2π)/(mC) の式を扱う。この式は実は『中間子のポアソン方程式』とでも言うべき式に変形できる。

 5-1)中間子のポアソン方程式

2V=ρδ(0) であるポアソン方程式をなぶると中間子のポアソン方程式になる

ささいなこと(?)ではあるが式を2Φ=ρδ(r)として扱う。

量子力学では P=-ih だから

P^2=h^2∇2 → 2=-P^2/h^2

(P^2/h^2)Φ=ρδ(r) ;ポアソン方程式に代入

(P^2C^2)Φ=ρC^2h^2δ(r) ;両辺にC^2をかける

 ここでh(エッチバ-)はh/(2π)を表すのだが、どうも「パンツがずり落ちている」感じだ。これは”h”に取消し線をつけて作ったもので本来のエッチバ-とは違う。

 教科書や解説本ではエッチバ-が再々登場する。プリントされているエッチバ-はhの腰(?)より上に横棒があるそれなりにキレイな記号である。女性の立ち姿を連想させる。それなのにナゼかワ-ドの記号の中にはない。あればもっとスッキリするのであるが何故かナイ!。ナイナイナイ!....

 これはきっと素人に論文を書かせないための秘密結社の陰謀だろう。他のサイトでもそれなりに苦労しているらしい。そんな少々hな妄想で頭を休める。

 

左辺 P^2C^2 は光子のエネルギ-の2乗である。質量mを持つ粒子に置換えるにはクラウン・ゴルドンの式

E^2=(PC)^2+(mC^2)^2

に合わせて書き換える。つまり(PC)^2→(PC)^2+(mC^2)^2に置換える。

(P^2C^2+m^2C^4)Φ=ρC^2h^2δ(r) となる。

(P^2/h^2+m^2C^2/h^2)Φ=ρδ(r) ;h^2/C^2を両辺にかける

(-∇2+m^2C^2/h^2)Φ=ρδ(r) ;2=-P^2/h^2 を左辺に代入

結局 (2-(1/λ)^2)Φ=ρδ(r) ただし1/λ=mC/h 

(∇2-1/λ^2)Φ=0  ;λ=(h/2π)/(mC) の式と見比べると右辺の0がρδ(r)に変化しただけである。

この新しい式  (2-(1/λ)^2)Φ=ρδ(r) ;λ=(h/2π)/(mC) から湯川ポテンシャルΦ=(b/r)exp(-r/λ)が導かれる。

 5-2)湯川ポテンシャルの算出

式 (2-(1/λ)^2)Φ=ρδ(r) に対して、ここでも 4-6)ポアソン方程式 と同じようにΦは湯川ポテンシャルの形式であるとして

Φ=(b/r)・exp(-r/λ)としよう。

すると

D=Dr

D=∂Φ/∂r

=-b(1/r^2+1/(rλ))・exp(-r/λ) となる。

よって

2Φ=(dD/dr)r+3D

=b(2/r^3+1/(r^2λ))*r・exp(-r/λ)-3b(1/r^2+1/(rλ))・exp(-r/λ)

=b(2/r^2+1/(rλ))・exp(-r/λ)-3b(1/r^2+1/(rλ))・exp(-r/λ)

=-b(1/r^2+2/(rλ))・exp(-r/λ)

まとめると

(2-(1/λ)^2)Φ=ρδ(r) → -b(1/r^2+2/(rλ))・exp(-r/λ)-(1/λ)^2Φ=ρδ(r)

この式をb(1/r^2+2/(rλ))・exp(-r/λ)+(1/λ)^2Φ=ρδ(r) として(左辺を+にして)

b(1/r^2)・exp(-r/λ)=ρδ(r) と

b(2/(rλ))・exp(-r/λ)+(1/λ)^2Φ=0

のふたつの部分に分ける。符号が変わるのはク-ロンポテンシャルと同じく物理的要請である。

b(1/r^2)・exp(-r/λ)=ρδ(r) から検討しよう。

電子の場合なら左辺はキレイにスッポリ抜け落ちている(電束を被う全表面積)をかける。その際右辺はδ(0)がある領域まで積分されたとして1とする。わけであるが、この場合左辺に全表面積4πr^2をかけてもexp(-r/λ)が残る。よってδ(r)をexp(-r/λ)の関数にしないとbが特定できない。

そのδ(r)であるが電子の場合は「もし電荷が点Pにあるのならδ(P)と表す。またδ(P)での値は無限大であり、P以外では0である。」と言うことは電荷が原点0にあればδ(0)=∞,δ(r)=0 r≠0 である。

それに対して中間子の場合のδ(r)はソレナリの値を持ち δ(r)=k・exp(-r/λ) とする。ただし電子の場合と同じく、0を含む全積分では

0δ(r)dr=1 である。

つまり

0δ(r)dr=k∫0exp(-r/λ)dr

=kλ[exp(-r/λ)]0=kλ=1

k=1/λ → δ(r)=(1/λ)・exp(-r/λ)

結局 式 b(1/r^2)・exp(-r/λ)=ρδ(r) は左辺はキレイにスッポリ抜け落ちている(電束を被う全表面積)をかけるのだが、左辺はδ(r)を(1/λ)・exp(-r/λ)に置換える。その結果は

b(1/r^2)・exp(-r/λ)=ρδ(r) → b(4πr^2/r^2)・exp(-r/λ)=ρ(1/λ)・exp(-r/λ)

b(4πr^2/r^2)・exp(-r/λ)=ρ(1/λ)・exp(-r/λ)を約分すれば

b(4π)=ρ/λ ここに b=ρ/(4πλ) となる。

このbをもうひとつの式 b(2/(rλ))・exp(-r/λ)+(1/λ)^2Φ=0 に代入してΦを求める。

Φ=(λ^2)b(2/(rλ))・exp(-r/λ)

=(ρ/(2πr))・exp(-r/λ) end

 見事に湯川ポテンシャルの形式 (1/r)exp(-r/λ)に収まったと言いたいのだが、最初から答えが分かっていたから理屈を付けられたわけで、パクパクは湯川博士の足元にも及ばないのだ。残念ながら(^^!)

 

6)この章の終りに

 平成17年11月21日 旧『核融合アラカルト3』をアップしてから

 その暫定レポ-ト『核融合アラカルト3’』 平成18年4月27日up、[A(r)b(r)]’の祟り、「ポテンシャルの謎」 さらにその暫定レポ-ト『核融合アラカルト3”』 平成18年7月16日up ..と引き継いで来ましたが、ここでともかく全体を纏め上げる意味で『核融合アラカルト3』を全面改定いたしました。

 このレポ-トは元の『核融合アラカルト3』『核融合アラカルト3’』『核融合アラカルト3”』から必要と思われる部分をピックアップして再構成しています。これだけでひとつの主張です。

 アラカルト2までは『 これによりΔEの全エネルギ-を持つ素粒子(=π中間子)がΔTだけ出現しその粒子がΔT*C = 最長到達距離だけ飛ぶ。その距離が原子核の大きさであり、中間子はその原子核内の陽子や中性子にキャッチボールされて、力を伝える。そのため強力な引力(=強い力)が生まれる。』と言う記述を批判することで書き連ねてきました。

 そして最後のキャッチボールされて、力を伝えることの真偽を決着させることでシリ−ズを終るつもりでいたのですが、 ただそれでも力の媒介粒子と言われる物と、静止状態の場にはある程度の関係が残る。キャッチボールされないでも、力を伝えるのだが、力の媒介粒子の性質は場の性質に影響を与えているはずと言うことになり(^^)、湯川ポテンシャルにズブズブ入りこんで行きました。

 そこでふっと感じたのが案外我々は『湯川博士はノ-ベル賞をもらったから偉い!』なんて言っていたのではないだろうかと言うこと。 これは主客転倒でして『ノ-ベル賞にふさわしい仕事をしたから偉い』のが本筋! でもそう言うとその仕事とは何かを言わなければならない。やはりズブズブですなぁ〜

 核力の原因を追求していた湯川博士がその媒介粒子として予言した中間子が実際に宇宙線の中で発見されたのがノ-ベル賞に繋がる第一歩だったわけです。そうすると核力の場とその媒介粒子の関係は非常に重要ですね!

 案外このレポ-トで一番重要なことは鬱陶しい数式ではなく「氷上のキャッチボ-ル」と「静的引力」のマンガかも知れません。

 『発散』の問題は一見簡単そうで実に奥が深く、未だにスッキリしない部分があります。そのうち矛盾点が見つかる可能性がありますから頭から信じるのではなく、疑わしい物としてお読み下さい。

 このまま素粒子論に展開して行くのも一興ですが、量子論がほとんど進んでいないので、しばらく量子論の基礎部分に移りたいと思います。これにて『核融合アラカルト』シリ-ズはひとまず終ります。

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