詩集「やさしいめまい」

最新詩集「やさしいめまい」
(書肆山田刊 2005年) \1,500-+税
〜中上哲夫氏による評、『やさしいめまい』の栞より 抄出 〜
『書くことをめぐって−若い詩人への手紙』
「(前半略)
実際、生きているとつらいことにたびたび出会います。そのたびになんとか努力して解決しようとするわけですけど、どうしようもないこともあります。どうしようもないことはどうしようもないわけですけど、そんなときあなたはどうしますか。もう、詩を書くしかありませんよね。もしこの世界に詩が存在しなかったと考えると、ぞっとすることがあります。
あなたの詩を読んでいると、カフカやドストエフスキーの名前が何度か出てきます。どちらも時代と社会の苦悩を一身に背負って苦悩した作家ですけど、かれらの名前が出てくるというのは(フロイトやユングやレインの名前も出てきますが)、あなたもあなたなりにこの時代と社会をけんめいに生きているなによりの証ではないでしょうか。そして、読者の共感もそこにあるのではないでしょうか。
詩の場合、苦悩の深さと詩の深さは必ずしも直結しないようですけど、少なくともプールにもぐって底に手がついたひとと、つかなかったひとの差は確実にあると思います。
話が少し重たくなったかもしれません。
愛は真実、愛は感覚、愛は愛されたいと望むこと、
愛は触れ合い、愛は手を差し伸べて届くこと、
愛は愛されたいと願うこと、
愛は君、愛は僕、愛は自分たちの存在を知ること、
愛は自由、愛は生きること
(集中、「汝、殺すなかれ」部分)
あなたの詩はほとんどが愛をめぐって展開されるように、主題は愛ですね。わたしはいまあなたの詩を書き写していて、「愛」という言葉を「詩」に書き換えたいという誘惑をしきりに感じました。あなたにとって生きることが愛だとすれば、わたしにとって生きることは詩だといえるかもしれません。そして、もしかしたらあなたの「愛」とわたしの「詩」は同じことを別の角度からいっているにすぎないかもしれないと思ったりしました。
話がふたたび重くなったみたいですけど、あなたの詩は深刻な詩ばかりではなくて、「ウィルス」や「二番煎じの恋」や「不器用な鯨」など、機知や諧謔の詩もけっこうあって、少しほっとしました。だって、機知や諧謔も愛の一面ですからね。そのぶん、読者もあなたの詩を愉しく読めるのではないかしら。
最後に、詩の形について少しふれますと、あなたの詩は結論をいわない所がいいと思いました。わたしも詩には結論は不要だと考えている人間のひとりなので。結論は読者ひとりひとりが出せばいいのですから。芭蕉もいったではないですか。「いひおほせて何かある」(全部いってしまってはつまらないじゃないか)と。
(後半略)」
詩集「アップルパイが大好きな女の子」

第2詩集「アップルパイが大好きな女の子」
(書肆山田刊 1999年)\1,600-+税
〜親友の横田滋生君制作による広告ハガキより抄出〜
「佐々木浩君と私は友人なのだけれど、だからかもしれないが、私は彼の書く詩がとにかく好き、とは言えない。「その言葉はどうやろう?」とか「そこまで書かんでも」などと思ってしまうことがしばしばある。しかしながら、だからこそ彼の詩には力があるのだろうと思う。一字一句書いては消して書き直し、そうして突き付けられた言葉に、読み手としてある時は考えながら読み、ある時は一喜一憂しながら読む。「そうか、『詩とは恋文である』とはこういうことか!」と合点した次第である。願わくば、彼の「恋文」が万人のものであらんことを。」
詩集「象が死んだら」

第1詩集『象が死んだら』
(書肆山田刊 1997年) \1,600-+税
〜辻征夫氏による評。「象が死んだら」の栞より抄出〜
「(前半略)たぶん、現代詩らしい現代詩の世界が、ここでもはじまっているのだろうというぼくの予測は、みごとにはずれた。読みはじめるとたちまち、さわやかな風がぼくの中に吹きはじめた。「君と同じような幸せ」、「ぽんこつ耳」、「コーヒー党党首の失脚」。冒頭の三篇だけれど、読みながらいい気持ちになった。詩を読んでいい気持ちになるなんて、どんなに稀なことか分かる人には分かるだろう。 (中略)うっかり引き受けてこういう文章を書くことになったけれど、ほんとうはここは、この本の中にも引用されて名前が出てくる人(※谷川俊太郎氏のこと)が上手な解説を書いて、ぼくは寝ころがってそれを読んでいた方がずっとよかった。かつてのその人の登場を思わせるところが、どこかにあると思う。」
対詩集「鏡に映る影」(共著;舞出晋一氏)

対詩集『鏡に映る影』 (舞出晋一氏と共著)
(ミッドナイト・プレス刊 2003年) \1,500-+税
〜『本の雑誌 2004年1月 天そば食い逃げ新年号』の2003年読者が選ぶベスト1 今井章氏からいただいた言葉より抄出〜
「現代詩によくある独り善がりな「前衛的」言葉遊び、作者の自意識が透けて見えるこれみよがしな苦悩の身振りなどから、佐々木浩の詩は遠く離れている。 彼の詩の特質は、そのやわらかな言葉づかいと気恥ずかしいくらいのナイーヴさ、ロマンティシズムにある。」
お求めは・・・
佐々木浩の各著作は、大型書店の詩歌の棚、 Web書店(であればどこからでも)注文・購入できます。以下のバナーボタンをクリックするだけ、です!




