長崎県におけるヘリコプター急患搬送についての解説 (2007/10/12作成)

運用開始順に、その1、その2、その3 となります。
(細かいところは間違っているかもしれません。どうかご了承ください。ご連絡いただけると幸いです。)


その1 海上自衛隊の急患搬送ヘリによる搬送

長崎県では、長崎県大村市にある長崎空港に隣接して存在する、海上自衛隊大村航空隊が離島などからの急患搬送に従事しています。
ここで、中核施設となっているのが、同じく大村市に存在する、独立行政法人国立病院機構長崎医療センターです。

離島などで、本土に搬送を要するような急患や外傷が発生した場合、その離島などの医療機関の医師が、長崎医療センターの医師に
連絡をとり、受け入れ可となれば、その離島などの医療機関が、長崎県の防災課に連絡をし、そこから、海上自衛隊大村航空隊に
患者搬送の依頼が行くというしくみです。
そして、長崎医療センターの医師が、空港まで赴き、患者搬送ヘリに搭乗して、患者を迎えに行くという形をとります。

かならず、長崎医療センターの医師が同乗することになっています。長崎空港(A滑走路)から、飛び立ち、離島のヘリポートに着陸し、
ヘリポートまで患者を運んできた離島地元の救急車から、患者をヘリに収容して、ヘリは飛び立ち、再び長崎空港に戻ってきます。
長崎空港には、大村市内の消防署の救急車が待機しており、患者をヘリから救急車に乗せかえ、長崎医療センターまで搬送します。
自衛隊ヘリは、大きさ、重量、さらに騒音の関係から、長崎医療センターヘリポートには着陸できないそうです。

自衛隊ヘリは夜間も飛んでくれるので、頼もしい限りです。

従来、年間200件ほど患者搬送があっていましたが、ドクターヘリ運行開始後は、少し搬送件数が減少しているようです。
詳細なデータは未把握ですが、2〜3割減少しているそうです。

長崎医療センターへのリンク

長崎医療センター内、救命救急センターへのリンク (ヘリコプター搬送件数が掲載されています)

私は、ドクターヘリには乗れませんが、何度か、自衛隊の急患搬送ヘリに乗る機会はありました。往路は昼間だったら外の景色を
眺める余裕さえありますが、帰路は重症の患者さんを乗せているので、外を見ている余裕はありません。自衛隊のヘリは真夜中でも
飛んでくれます。さすが頼もしい限りです。しかし一度、私が同乗したときですが、真夜中の悪天候時に、離島へ向けていったん長崎空港を
飛び立ったものの視界不良ということで引き返したことがありました。明け方に再度飛んで急患は無事に長崎医療センターに搬送され、
救命されました。

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自衛隊ヘリコプター及び離島地元の消防隊による患者搬送連携の様子
数年前の画像であり、ヘリの機種は旧HSS-2Bです。現在は、SH-60Jです。


その2 長崎県防災ヘリによる急患搬送

月曜日の日照時間帯のみは、長崎県所属の防災ヘリが患者搬送を行っています。

この場合、飛び立つのは、自衛隊ヘリと同じ、長崎空港からですが、患者を乗せて戻ってくる先は、長崎医療センターのヘリポートです。
ヘリポートから直接、患者を急患室にストレッチャー(車輪つき担架)で運びます。

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長崎医療センターヘリポート開所式(2005/03/19)の際に飛来した長崎県防災ヘリ「ながさき」
(カワサキBK117B-2 JA6708 )


その3 長崎医療センターへリポートに待機するドクターヘリによる急患搬送

2006年12月から開始となった、「ドクターヘリ」です。国と県が年間予算として確か8000万円ぐらい(?)ずつ折半して導入となりました。

運行管理は長崎県ですが、ヘリコプターは、長崎医療センター敷地内へリポートに365日待機しています。
離島だけではなく、陸続きの本土内でも、早急な救急処置が必要と判断される患者が発生した場合は、現場に駆けつけた救急隊あるいは、
医療機関から、消防署を経由して、長崎医療センター内の「ドクターヘリ運行司令室」に連絡が入ります。


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ドクターヘリ運行司令室

専任の「フライトドクター」と「フライトナース」が院内に待機していて、出動命令が入り次第、5分以内には、ドクターヘリに乗り込み離陸
しなければならないそうです。
フライトドクターとフライトナースは院内の救命センター所属であり、専門の講習を受ける必要があるとのことです。
搬送依頼があると、直ちにヘリポートまで、ダッシュで走らないといけないそうです。ヘリポートは屋上ではなく、屋外にあり、円形の
スロープになっています。なので、ダッシュでかけあがるのはかなり大変のようです・・・。

ドクターヘリ内には、救命処置のための機材や薬剤を搭載しており、現場で直ちに救命処置が可能ですので、「空飛ぶ救命室」と
呼ばれます。
長崎県内には、大きな広場やグランドなど、数百ヶ所の臨時に使用できるヘリポートが設定されており、ここに着陸することになります。

患者を乗せたヘリは、長崎医療センターに搬送する際は、再び、長崎医療センターのへリポートに着陸し、患者をおろします。

ただし、必ずしも、長崎医療センターに搬送してくるわけではなく、離島から、県内の他の医療機関に搬送する場合もあるし、
また、長崎医療センターから、他の医療機関に搬送する場合もあります。
あくまで、ドクターとナースを現場に急行させるのが目的であり、必ずしも、長崎医療センターに患者を搬送するわけではないとのことです。

なお、ドクターヘリは有視界飛行ですので、自衛隊ヘリと異なり、夜間飛行はできません。午前8時から、日没30分前までの運行との
ことです。つまり、季節によって、運行時間が異なることになります。

県政だより2006年11月号にドクターヘリの紹介がありました。(←クリックすると長崎県庁のサイト内にジャンプします。)

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パンフレット「長崎県ドクターヘリ」から (クリックすると拡大します)

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長崎医療センターへリポートに配備されているドクターヘリ 
(ユーロコプター EC135-P2 JA806H )


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上記JA806Hの整備点検に際して、神戸のヒラタ学園から飛来している代替機。
2006/12に長崎医療センターに最初に配備されていたドクターヘリでもありました。(2007/10撮影)
(ユーロコプター EC135-T2 JA135E )

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JA135E が、長崎空港に給油に来たところを撮影。
(遠いので、画像が荒いです・・・。) (2007/10/20撮影)


「付録画像」

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長崎医療センターへリポートに患者搬送のために飛来した、久留米大学病院所属のドクターヘリ。2006/10/28撮影。
(カワサキBK117C-1 JA005W )




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