小学校に入学して間もない長女・エミは最近少し難しいです。
エミは長男長女によくあるタイプの少し神経質なところがあります。弟のヒロシと生まれたばかりの次男・タカフミに手が掛かりなかなかエミに対してゆとりを持って接してあげられません。
そしてエミは甘え下手な子供でもあります。弟のヒロシが知らないうちに膝の上に乗っているような子供なのですが、エミの場合甘え方もぎこちない、素直に甘えられない感じなのです。「お姉ちゃんだから」と言われて育ってきたからなのでしょうか。
どうしても、親の目を引きたいのか、怒られるのが分かっていながら「やったらダメ」と言われることをします。
ある日妻が「エミちゃん、何度言ったら分かるの」とエミを叱っていました。
エミは叱られて黙って自分の勉強机の方に行きました。
「ホントにもう」とぶつぶつ言いながら家事をする妻にヘラヘラと笑いながらエミが近づいて来て、「これ学校の大事なお知らせ」と妻にお知らせの紙を手渡しました。
「分かった、後で読んでおくから」という妻はそこに何か書いてあるのを見ました。思わずエミの目線までしゃがみ込んでエミの顔を見ました。
そして「エミちゃん、おかあさんもおこりんぼでゴメンネ。」というと娘は「おかあさん、ごめんなさい、わぁーっ」とこらえきれず泣き出しました。エミが手渡したお知らせの紙の隅っこに、習いたてのたどたどしいひらがなで書いていました。
「おかあさんはんせいしています。」 |