みたびの放浪みたびの放浪


ご意見ご感想などは掲示板に
又はRXG06164@nifty.ne.jp 迄お願いします

エミとヒロシのネパール


娘・エミ4才と息子・ヒロシ3才を連れてのネパール4ヶ月半、
一人旅のような気楽さや自分勝手にはいきませんでしたが、
子供連れの旅ゆえの出会いや発見はたくさんありました。

おうちに帰りたい

時差ボケ

アリとキリギリス

ポニーガイドのプロ根性

ポニーの本能



おうちに帰りたい

 私の幼児から少年時代は家の商売が忙しく、よく田舎の祖母に預かってもらっていたみたいです。幼児期の記憶はあまりないのですが、小学校時代は夏休みや冬休みの間、田舎で過ごした事はとてもいい思い出です。
 いまでも祖母の所へ帰ると「お前が小さい頃はよく面倒をみたもんだ。お前は憶えていないかもしれないけど、お父さんが迎えに来てお前を連れて帰ろうとしたとき、嫌だ嫌だ帰りたくない、と泣いて泣いて困ったもんだ。嫌だ嫌だと泣く姿を見送るのは不憫でとても辛かったもんだよ。」と祖母は決まって思いだしたように話します。
 親元を離れ何カ月も預かって一緒に暮らしていた孫が、帰りたくないと駄々をこねる姿を見るのは祖母にとってとても辛いものだったでしょう。もう何十年も前の話ですが、祖母にとってはついこの間の事のような気がするのでしょう。
 そんな話を祖母から聞く度に私も切なくなり胸が締め付けられました。

 そんな私ですが幼い子供を連れてネパールへ行ったときの、カトマンドゥへ向かうロイヤルネパールの機内でのこと。親のかってでネパールへ連れていかれる幼い子供が少し不憫でした。
 弟のヒロシ(当時3才)がなかなか寝付けないのでしょう、グズグズ言っていました。そして「早くおうちに帰りたい。おうちのふとんで寝たい。」と泣き出しました。
 何も知らずに連れてこられたヒロシの「早くおうちに帰りたい」と泣く姿には胸が痛み、切ない思いで一杯になりました。旅立ちには多少の感傷を伴うものですが、ヒロシの姿には一人旅では味わうことのない切なさを感じました。
 私はヒロシの「早くおうちに帰りたい」と泣く姿を見て、幼い頃の私のことを切なげに話す祖母の年老いた姿を思い出したのでした。

おうちに帰りたい

時差ボケ

アリとキリギリス

ポニーガイドのプロ根性

ポニーの本能



時差ボケ

 日本とネパールの時差は3時間15分あります。
 何故15分という半端な数字が出てくるのかは分かりませんが、カトマンドゥに着いたのは現地時間で午後8時過ぎ(日本時間で深夜11時過ぎ)のことでした。
 笑生(4才)と洋志(3才)にとっては日本ではとっくに眠っている時間でしたが、実際飛行機の中では日本時間で9時過ぎには眠っていたのですが、起こされて訳も分からず飛行機を降り入国審査、タクシーと連れ回されてタメルのホテルに落ち着いたのは現地時間で10時過ぎ(日本時間で深夜1時過ぎ)のことでした。
 飛行機に乗ったり、訳の分からない言葉を喋る人達に囲まれ少し興奮していたのか日本時間で深夜にもかかわらず、目が冴えてしまったのかはしゃぎまくっていました。
 子供達を寝かせて、やっと落ち着いてネパールに来たことを実感し「明日はゆっくり起きよう」と妻と話しながら眠りました。

 子供達に起こされたのはまだ真っ暗な午前4時頃(日本時間で午前7時過ぎ)のことでした。子供達の体内時計は正確で、日本の生活で起きる時間にきっちり起きてしまいました。
 まだ真っ暗でしたが日本ではもう日が昇っている時間なので、「もう少し寝なさい」と言っても目が冴えて眠れず二人で遊びだして、しまいに「お父さん、トランプしよう」とねだりだしました。
 私は訳も分からずネパールに連れてこられた子供達が少し不憫に思えて、眠い目をこらしながらトランプの相手をしました。朝の4時からトランプをしている親子など我々だけだろうと思いながら、「子供の時差ボケはたちが悪い」と実感しました。

 のんびりしようと思っていたネパールの初日は私の旅の経験の中で一番の早起きでスタートしました。


おうちに帰りたい

時差ボケ

アリとキリギリス

ポニーガイドのプロ根性

ポニーの本能



アリとキリギリス

 娘と息子を連れてのネパールの旅は関空からダイレクトのロイヤルネパール航空を利用しました。
 同じ飛行機にネパールの学校に日本の古本の絵本などを寄付するボランティアを兼ねた観光客が同乗しており、「子供達に」と寄付するために持ってきた絵本をくれました。
 一冊はイソップ物語で私も初めてイソップ物語をまじまじと読んだのでした。

 イソップ物語は風刺に富んでいて、もともとの原作はかなり残酷な表現もあったみたいですが、童話としてソフトに表現されるようになってきたみたいです。
 「アリとキリギリス」は夏の間一生懸命冬の食糧を集めセッセセッセと働いていますが、それを見ているキリギリスは歌い踊って夏を謳歌し、働くばかりのアリを馬鹿にします。そして冬になってエサがなくなって凍えるキリギリスがアリに助けを求める・・・。

 その本を子供に読み聞かせながらさしずめ私は先のことを考えないキリギリスだなと思いました。
 放浪している旅人の多くは将来のことはあまり深く考えず、どちらかというと楽観的に生きており、多かれ少なかれキリギリス的な生き方をしています。

 さて、話は大きくなって「人類」はどうかというと、よく働き豊かな暮らしを勝ち取ったアリの印象がありますが、私には資源を浪費して環境を破壊し「今が良ければいい、子孫や他人、動物、地球のことを本気で考えない」といった感じで歌って踊ってこの世の春を謳歌するキリギリス的な存在に見えて仕方がありません。


おうちに帰りたい

時差ボケ

アリとキリギリス

ポニーガイドのプロ根性

ポニーの本能



ポニーガイドのプロ根性

 ネパールでの子供を連れての最初のトレッキングはポニートレッキングにしました。ポニーの世話をするのがポニーガイドで一頭に一人(二頭だったので二人)付きました。

 ポニーガイドのメイクさんとカジさんの荷物はほとんどが乾燥トウモロコシなどポニーのエサと薬で自分のものはほとんどありませんでした。自分の持ち物は歯ブラシと下着の着替え一組と噛みタバコくらいのものでした。

 その日泊まる宿が決まると、ポニーのエサとなる新鮮な草を探しに鍬を持って出かけます。時間が余れば、きれい好きなのか乾くかどうかこっちが見てて心配なくらいなのですが、服や靴を洗い出します。そして夜は一時間置きぐらいに起きてポニーの様子を見に行ってました。私の家族は羽毛のシュラフにブランケットを借りて、それでも寒いくらいなのに、メイクさんたちはすきま風の吹く食堂などを間借りして(客室はトレッカー優先でトレッカーが来るかも知れないので夜までどこで寝るか決まらない)湿ったブランケット一枚で寝ていました。私ならすぐに風邪をひいてしまうでしょう。

 メイクさんと色々話をしていて「大変な仕事ですね」と聞くと「これが私の仕事で、仕事がないより良いのです。」と笑っていました。私も人から「大変な仕事ですね」と聞かれたとき「これが仕事ですから」と誇りを持って答えれるようになりたいものです。その前に早くそういう仕事を見付けなければなりませんが・・・。


おうちに帰りたい

時差ボケ

アリとキリギリス

ポニーガイドのプロ根性

ポニーの本能



ポニーの本能

 子供を連れてネパールを旅したときのこと(詳細は子供連れ旅行記へ)。ヒマラヤのポニートレッキングに出かけました。

 宿はポニーをつなげておける雨のしのげる屋根のある小屋(牛舎や大きめの物置小屋など)のあるロッジに泊まりました。あくまでポニー優先でロッジを決めました。ポニーを小屋に入れておく理由の一つが「たまに虎が現れて、牛などの家畜が襲われる」からで、もう一つの理由が「夜中にポニーが勝手に独りで仲間のいるポカラへ帰ってしまう」からでした。ポニーにとって緑の多い山の方がいいと思うのですが、住み慣れた狭い馬小屋が恋しくなるのでしょう。そんなポニーもトレッキングも終わりに近ずくと、早く帰りたいのか嬉しいのか、こころなし歩みを速めていった気がします。ポニーも人の子、いや馬の子、帰巣本能があるのですね。

 旅に出てみると「帰る家」があるというのは幸せなことだと感じます。「帰る家」がない旅というのは辛いんじゃないかと、ふと思いました。


おうちに帰りたい

時差ボケ

アリとキリギリス

ポニーガイドのプロ根性

ポニーの本能



ご感想・ご意見など掲示板に
又はe-mail/RXG06164@nifty.ne.jp 迄いただけたら、うれしいです。

旅の雑談・目次

子供連れのネパール
子供連れのネパール

私の結婚・1

ネパールな風景

HAJIKAのINDEX