▼ポカポカ地球家族 11/30放映分text

2002年11月30日、テレビ朝日系で放映された「ポカポカ地球家族」という番組で、
チェコのプラハに住む一家が紹介されました。
その一家の生活をとおして、チェコのことがよくわかる番組になっていました。

こちらのチェコネタ掲示板でも、反響が大きかったこともあり、
当日見られなかった方や、ビデオに録るなかった方のために、
はくめの録ったビデオから音声部分を文字にしました。

文字だけでも様子が伝わると思うので、ささやかながらぜひごらんくださいませ。

 

ポカポカ地球家族

世界でがんばる日本人家族を応援するポカポカ地球家族。
今回訪れたのはチェコ共和国プラハ。
市内がすべて世界遺産に指定されている、芸術と音楽の都。
街並みの美しさには歴史の重みが息づいています。

チェコの名物といえばこのボヘミアングラス。
そして、料理といえば豚肉とジャガイモの蒸しパン。
海のないチェコでは、ほとんどが肉料理なんです。

日本の約5分の1の広さに1千万の人がゆったりとくらすチェコ。
住宅も3LDK100平米の一戸建てが一般的とか。
これでおいくらだと思います?

1500万円で購入できるというから、ゆとりがありますよね。

チェコで大人気のスポーツは、氷上の格闘技アイスホッケー。
カナダやアメリカ、ロシアとならぶ世界屈指の強豪国で、
子どもたちもよちよち歩きのころから親しんでいます。

その本場チェコでアイスホッケーをやりたい。
子どもたちのそんな夢をかなえるために、
なんと一家そろって海を渡ってしまった日本人の家族がいます。

けんじさん「ぼくらは子どもの夢で遊ばせてもらっているんだ、って」

しかし、言葉もわからず、仕事のあてもないまま、夢だけを頼りにプラハに来て2年半。
誰も知らない異国の地での生活は、子どもにとっても親にとっても、想像を絶するものでした。

なおこさん「チェコ語がまったくできないし、わたし英語も苦手なんですね。
      3週間ずっと家で、子どもたちとどうしようってもんもんとしてる時期があって…」

冬の平均気温は0度。
氷のように冷たい風が身も心も突き刺すプラハ。
しかし、そんな寒さも言葉の壁も、あたたかい家族の絆で乗り越えます。


(スタジオ)

中山秀征「チェコっていうのは、行ったこと…」
岡江久美子「ないです。まわりの友達でも行ったっていう人聞きませんね、あんまり」
中山「ですよね」
ゲスト原日出子「プラハっていうのは、すごく美しい街だっていうのはよく聞きますけどね」
中山「‘チェコ’というところは知っているけれども、どういう街かっていうのはあんまりわからない」
原「そうですね」
中山「正直なところ、ありますよ。で、じつは、今日はですね、家族ごとチェコに行ってしまったという」
原「ホッケーをするためにでしょう?」
中山「そうなんです。それも子どもたちの夢をかなえるために、チェコに行ってしまったんですよ。
   だって、お仕事全部やめて行くわけですよ」
原「わたしは行けない(笑)」
中山「ねえ。渡辺さん(原日出子さんの夫で俳優の渡辺裕之さんのこと。リポビタンDのCMなどに出ていた)も、
   身体鍛えるのやめて行くわけですから…」
原「鍛えるのが仕事じゃないですよ、一応(笑)」


(VTR)
二度の大戦で戦禍を免れたプラハ。
世界遺産に指定されているその街並みには中世ヨーロッパの歴史と伝統がいまも息づいています。
そんなチェコで、スポーツといえばアイスホッケー。

おぼえていますか?

4年前の長野オリンピック。
宿敵ロシアを下し優勝したのはチェコ。
金メダルの立て役者は、チェコの守護神GKのハシェック選手。
海外のプロリーグで活躍している彼は、日本でいえば、そう、イチローや中田のような存在なんです。

アイスホッケー店のチェコ人男性「ハシェックは国民の誇りだよ。長野五輪は忘れられないね」
アイスホッケー店にいるチェコ人少年「ぼくもハシェックみたいな世界一の選手になるんだ」

そして、日本でも。

ゆうとくん「長野オリンピックで決勝をみたときに、ホッケーの男子…。
      そんときにすごい、行きたいな、ホッケーしたいし、チェコに行きたいなって思った」

そうなんです。
アイスホッケーの本場チェコの圧倒的な強さとハシェック選手の華麗なプレイにあこがれて、
桐渕さん一家は滋賀県からプラハへ、本当にやってきてしまったんです。

長男のゆうとくんだけじゃなく、下の女の子二人もプロのホッケー選手をめざしています。

 

長野冬季オリンピック。
アイスホッケーの決勝戦を、金メダルをとったチェコの人たちと一緒に応援したことが、
子どもたちの大きな夢を芽生えさせたのです。

えりちゃん「世界一のチームに行きたいなって思った」

こうして、何も知らない異国の地に、夢だけを頼りに飛び込んでいった桐渕さん一家。
しかし、そこには、言葉の壁、生活の厳しさ、そして思いもかけないさまざまな困難が待ち受けていました。

(CM)

芸術と音楽の街、チェコのプラハ。
アイスホッケー選手をめざす子どもたちの夢のためにやってきた桐渕さん一家。

一日がスタートするのは毎朝5時前。
朝食を担当するのは、調理師免許をもつお父さんのけんじさん。
長女のえりちゃんも早起きしてお手伝い。さすが女の子。
ちょっと遅れて長男のゆうとくん登場。
末っ子ののぞみちゃんはまだおねむ。眠たい目をこすって朝ご飯を食べます。

そしてゆうとくんとえりちゃんはお父さんの運転する車で朝の練習へ。
この日の気温はなんとマイナス6度。

けんじさん「(車のガラスについた氷を落としながら)寒いですよね…。
     
だから、早めに、今こうなったら出てやらないとならないからね、毎日」

プラハに来て毎日がこの繰り返し。子どものためとはいえ、頭が下がりますよね。

けんじさん「学校がね、この国は授業中にかかわらず、練習があるんで」

子どもたちが所属しているのは、チェコの代表選手も送り出す名門チーム「コブラ」。
子どもからプロまで、一貫したシステムで選手を育成。
そのぶん、チーム内の競争も激しいんです。

日本でスキーやインラインスケートをしていたスポーツ万能のゆうとくん。
それでもチェコに来てから悩みがあります。

ゆうとくん「やっぱり身体がちっちゃいことかな。みんなチェコ人、身長高いし」

しかし、そのぶん人一倍練習してがんばり、フォワードのレギュラーの座をつかんだのです。
努力家のゆうとくんに対するチーム内での評判は上がる一方。
監督も、

ハイエック監督「ここに来て、かなり上達していると思いますよ。
        小柄だけどスティックさばきもうまいし、スピードもありますからね」

長女えりちゃんの練習は朝8時から。
男の子のチームに女の子は彼女一人。
体力でまさる男子に負けじとがんばっています。
ポジションはチェコの英雄ハシェック選手と同じあこがれのGK。
めきめきと上達しているえりちゃんにもこんな悩みが。

えりちゃん「男の子の試合に出してもらわれへんのが、かな」

実力で勝負したいえりちゃん。
最近別のクラブの女子チームにも入りました。
しかしここでも、えりちゃんの姿はベンチ。
社会人も所属するこのチームでは、13才のえりちゃんが最年少なんです。
それでも、がんばり屋のえりちゃんはへこたれません。

えりちゃん「みんなが旅行とか行っても、やっぱりえりはホッケーがあるから行けへんけど、
      でもそれを、自分も行きたいなとは思うけど、
      やっぱりホッケーを休んで行こうとは絶対思わん」

遠い日本からプロのアイスホッケー選手になるため、チェコにやってきた女の子。
学校でも話題集中。人気者です。

クラスメイトのチェコ少年「えりちゃんはほんとすごいよ!」

担任のマルティナ先生「えりちゃんの才能をのばすために、学校は全面的にバックアップしています」

 

午後は末っ子ののぞみちゃんがリンクへ。
子どもの夢をかなえるためにプラハに移り住んだ桐渕さん一家。
ご両親も子どもたち同様、朝から晩までホッケー漬けの毎日。
失礼ですが、生活は大丈夫なんですか?

なおこさん「主人がこちらにもう来てからは無収入なので、あの、
     
とりあえず日本で持ってた家を人に貸してるんで、その収入が唯一毎月入ってくる収入で…」

日本から入ってくる家賃収入は、ホッケーのクラブ費や試合の遠征代などで全部とんでいきます。
だから、(ホッケーの)道具は中古でがまん。
貯金を切り崩して生活しているので、家計は毎月火の車。日々苦労の連続だったそうです。

なおこさん「子どもたちの前では明るくしてようと思って笑ってるんだけど、寝たあとでずっと泣いてて。
      今はそれこそ、子どもたちぜんぜん私のいうこときかないんですけど、
      そのときは長男なんかとくにものすごく、僕がしっかりしなきゃって思ったみたいで」

 

そこで、おかあさんはやりくりにがんばります。
いつも買い物にくるのは、市価の3分の1で新鮮な食材が手に入る市場。
農家から直接買い付けているのが安さの秘密なんだとか。
柿やキャベツが20円から30円と、本当に安いですね。
でも、じつはおかあさん、チェコの言葉がまだ苦手なんです。

なおこさん「(買い物をして支払いをしながら)数がわからない(笑)。
       わからないときは、出す(とお札を渡す)」

はあ、なんとか買えたようですね。

なおこさん「えとね、そうですね。
     
なんか物をもらうときは『プロシーム(Prosim)』と言っておけばいいのと、
      『ありがとう』が『ジェクユ(Dekuju)』、それからなんだろ、
      あとは『いくら?』ってきくときに『コリック(Kolik)』ってきけば
      だいたい答えてくれるので」

 

20年前に長野のペンションで出会った桐渕さん夫妻。
なおこさんの父親はけんじさんとの交際に猛反対。

けんじさん「若かったしね。プー太郎だったしね、ぼくも」
なおこさん「つきあってるのは大学生くらいだったんですけど、卒業しても就職しないんですよ」

二人は周囲の反対を押し切って結婚。
プロスキーヤーを目指していたけんじさんでしたが、その夢を断念し、
民宿やホテルで働いて家族を支えたのです。

子どもたちの夢をかなえるため、プラハにやってきて2年半。
そんなけんじさんとなおこさんにも一つの夢があります。

なおこさん「家族で泊まれるような、こじんまりした宿屋をやれたらいいな、って。
      宿屋の仕事ならば、この人(けんじさん)が子どものホッケーにもかかわれるので」

子どもも親も夢に向かって突き進む桐渕さん一家。
しかしこのあと一家に大きな壁が立ちはだかります。


(スタジオ)

原「うーーーん、すごーーーい」
中山「すごいでしょ」
原「考えられない、みんなやりたいのね、3人とも」
岡江「女の子ですよ、二人とも」
中山「収入がないんですよ、おとうさん」
原「だから、ふつうはそこでいろいろ考えて、そろばんはじいちゃったら、行かれないじゃないですか」
中山「ねえ、ふつう考えてしまいますよね。生活費とか」
原「本当にやりたいことがあるときって考えないもんね、そういうこと。まずやるよね」
中山「つっぱしっちゃうわけですね」
原「すごいポジティブシンキング。超ポジティブシンキング。みんな」
中山「苦しいとかじゃないんですよね」
原「ぜんぜん。だからすごく楽しそうにみえますよ。見ていて。大変なことはあるでしょうけど」

中山「さあ、このチェコではですね、クリスマス、一風変わった料理が出るんですよ。
   クリスマスには必ずどの家庭でも食べるという」
原「おいもで作ったケーキとか? なんか、いもと肉、って印象がすごくしたんだけど」
岡江「ふつうは…そうですね、鶏だよね」
中山「ふつうは鶏ですね」
原「ふつうはね。なんだろね、川のもの?」
中山「お。海がないから川」
原「いつも肉だから、クリスマスは魚…」
岡江「そうそうそう。池? どじょう? 何?」
原「食用ガエル?」
中山「食用ガエルねー」
原「鶏肉ちかいよ、テイストは」
岡江「サンショウウオは食べちゃいけないんだよね」
(一同笑)
岡江「天然記念物だもんね、日本では」
原「(笑)。クリスマスに各家庭で食べるほどいませんよ、岡江さん」
(一同笑)


(VTR)
おかあさんのなおこさんは、チェコの料理を勉強するためにお友達の家へ。
チェコのクリスマスに欠かせない伝統料理を教えてもらうというんですが。その意外なごちそうの正体とは。

(CM)

チェコに移り住んだ桐渕さん一家も初めて知って驚いたという、
チェコのクリスマスに欠かせない料理とはいったい何なのでしょうか。

それは鯉のフライ。

チェコのクリスマス料理は七面鳥ではなく、鯉が一般的なんです。
塩こしょうで味付け。こんがりとフライにして食べるんですって。

なおこさんのお友達「クリスマスに鯉を食べなかったら、クリスマスを過ごした気分にならないわよ」

なおこさん「チェコ人の人に『鯉好きなんですか』ってきいたら、
      『いや、別に好きじゃないんだけど、クリスマスには鯉を食べるんだ』ってみんな言うんで、
     
そういうものかな、と」


番組マスコットの鳥
「12世紀十字軍の遠征によって、ヨーロッパに普及した鯉。
その生命力からいつしか長寿と健康の象徴として幸運のシンボルとなり、
チェコではクリスマスのお祝い料理になったんですって」


今日は長男ゆうとくんの試合の日。
努力の末、レギュラーの座を獲得したものの、つい最近ケガをしてしまい、今はちょっとスランプ。
子どものチームとはいえ、勝負にこだわる厳しいリーグ戦。
ゆうとくん、試合に出場できるのでしょうか。

けんじさん「氷上に乗り始めてちょうどいま2週間だから、(コンディションを)戻したって感じかな、
      
そのケガの前に」

いよいよ試合開始。ゆうとくんも無事に出場。
(ベンチで応援する桐渕さん一家)
ケガをものともせず、積極的に攻めるゆうとくん。
点をとるチャンスが! しかし、仲間の絶好のパスを生かせません。

なおこさん「はいらーん」

ゴール前でまたもチャンスが! いま一歩のところで決まりません。
せっかくのチャンスをたびたび逃してしまい、ベンチに下げられてしまいます。

(テロップ:監督に攻め位置のまずさを注意されてしまう)

ゆうとくんの表情にも悔しさがにじみます。
残念ながらチームは一点差で負けてしまいました。
試合が終わっても一人落ち込むゆうとくん。
負けたことよりも、自分の実力が発揮しきれなかったことが悔しいんです。

そんな息子に父はきびしく接します。

けんじさん「攻め上がるときに、ぱっと、やっぱりまわりをよく見ないと、もっと。
      やっぱりもっと顔上げてプレイしないとだめだよ。今日はやっぱりゴール見てたよ、ゴール」
ゆうとくん「はい」
けんじさん「ディフェンダーのほう、あんまり見てなかった」
ゆうとくん「はい」

 

アイスホッケーの本場チェコでプロの選手をめざしたい。
そんな子どもたちの夢を実現し、懸命に支えてくれているおとうさんとおかあさん。
そんな両親に感謝の気持ちをこめ、子どもたちはこっそりある計画をすすめていました。
はたしてそれは…


(スタジオ)
原「ちょっと、いまどきいないでしょう、こういう家族」
中山「家族全員でね、応援してるじゃないですか」
原「親にためぐちきいたり、生意気なこと言ったり、‘おとうさん’って場所がない家庭が多いですよね最近」
中山「で、おとうさんが首長的な存在でもありますからね」
原「で、おかあさんがニコニコニコニコ見守ってて、バランスとれてますよね」

中山「さあ、ここでですね、みなさんに見ていただきたいものがあります。
   
さあ、こちらの容器なんですけども(取っ手付きのガラスの水差しを出す)、
   チェコではどの家庭でもこれはあります」
原「ピッチャーでしょ?」
中山「そうです。これをもってあるものを買いに行きます。さあ、そのあるものとは何でしょう」
岡江「何やさんに買いに行くの?」
中山「? それが問題ですよ」
(一同笑)
岡江「液体でしょ、でも」
中山「そうですね、液体とは限りませんよ別に」
岡江「気体じゃないですよね」
中山「気体じゃ(入ってるか)わかんないでしょ(笑) (上から)出ちゃうし!」
岡江「そうだよね…」
中山「これ、日本じゃ考えられないですよ」
岡江「え、なんでなんで?」
中山「これを持って買いに行くってことは絶対ないです。これに入れることはあります」
岡江「まめ!」
原「花!」
中山「花。もう活けてもらう?」
原「(笑)」
中山「これで、じゃあ」 (岡江さんに水差しをもたせる)
中山「『さあ、今日も買いに行こう、ルンルンルン。はい、着きました。何を買おうかな?』」
岡江「出ない! 今日は」
中山「いやいや…」
(一同笑)


この容器を持って買い物に出かける姿は、チェコではごくふつうの光景。
いったいどこへ行くのでしょうか。

(CM)

チェコでよく見かけるこの風景。この容器をもっていったい何を買いに行くのでしょうか。

着いた先は、お客さんでにぎわうパブ。

水差しを持ってきたチェコ人「今日もいつもの頼むよ」

そう、正解はビール。
この容器はビールを入れて持ち帰る物だったんです。

チェコ人男性「ほとんど毎日買いにくるね。家でゆっくり飲むのがいいんだよ」
チェコ人カップルの女性「チェコのビールは最高よ。だからいつも飲み過ぎちゃうの」

マスコットの鳥
「チェコの人たちはビールが大好き。
消費量もドイツを抜いて世界一なんです。
そんなチェコでは、ビールはお店で飲むか、容器を持ってパブへ買いにいくのがふつう。
日本のように冷蔵庫で冷やしたり保存したりする習慣がないんです。
桐渕さん一家も、おかあさんとえりちゃんが毎日のようにビールを買いに行くんです」

なおこさん「いま120円だけど、来た当時はもっとコルナが弱い時代だったから、100円くらいだったんです、
     
これ1杯(1.5リットル)。なんて安い、って思って」

このビールを飲むことがおとうさんおかあさんの唯一の贅沢。

 

アイスホッケーで世界へ。
その夢に向かってがんばる子どもたちと、それを支える桐渕さん夫妻。
自分たちのため両親が苦労していることは、子どもたちも知っています。
そんなおとうさんおかあさんに兄妹3人は内緒で、あるプレゼントを計画していました。

えりちゃん「(小声で)ケッコン記念日の『コン』てどう書く?」

1週間後にせまった結婚記念日。
3人は思い思いのメッセージをカードに書き、プレゼントしようとしたのです。
長女のえりちゃんは忙しい練習の合間をぬって、近所に住むおばさんのお宅へ。
お母さんの大好きなりんごを使い、アップルパイを手作りしたんです。
3人の子どもたちそれぞれの感謝の思い。そして、結婚記念日当日。

なおこさん「おかえりー」
3人「おとうさんおかあさん、結婚記念日おめでとう」
(えりちゃんがアップルパイを差し出す。ゆうとくんがカードを、のぞみちゃんが花束を渡す)
なおこさん「どうしたん?」
けんじさん「ありがとう」
けんじさん「(カードを読む)おとうさんおかあさん、結婚記念日おめでとう。いつもホッケーを応援してくれてありがとう。こんなふうにチェコでホッケーができるのは、おとうさんおかあさんのおかげです。これからもホッケーを応援してね。ゆうと・えり・のぞみより」

短い文章のなかからあふれてくる子どもたちのやさしい気持ち。

なおこさん「えりー、泣くな、あほー。ありがとう」

子どもたちの夢をかなえるため、日本での仕事をなげうち、異国の地プラハでゼロからスタート。
しかし、おとうさんはそんなこと、苦だとは思っていません。

けんじさん「まあ、ぼくよく言うんだけども、ぼくらは子どもたちの夢で遊ばせてもらっているんだ、って。
      
ホッケーを続けていくことが、家族の夢です」

子どもの成長で、さらにふくらむ夢。
桐渕さん一家の物語はまだ始まったばかりです。


(スタジオ)

岡江「んーーーーーー」
原「かわいいーー」
岡江「ねーー」
中山「あの家族、みんな気持ちが一つなんでしょうね」
原「そうですね、だからちょっと、いなくなっちゃった家族って感じね、いま。
  家計はたしかに大変だし、あの、くるしいでしょうけど、豊かね、何より。」
中山「これからプレイヤーとしてどんどん成長していくでしょうし」
原「楽しみねー。でもショックね、チェコの代表選手として彼が来たら(笑)」
中山「あるわけですよ、それ」

桐渕家の末っ子のぞみちゃんはもうすぐ初めての試合。
おにいちゃんのゆうとくんはレギュラーとして試合に奮闘する日々です。
長女えりちゃんもGKとして念願の出場を果たし、勝利に貢献。

チェコでがんばるアイスホッケー一家。
氷の上にあったかい愛がありました。

(おわり)