▼ポヂェブラディまでの道のり

なぜサマースクールをポヂェブラディに選んだかというと、
実はサマースクールの奨学生に採用され、その指定がポヂェブラディだったのです。
わたしはブルノを希望していたのですが。
まぁ、なんであれ、ありがたく参加してまいりました。
ちょうどチェコ語をばりばりにやったるでーという時期だったので。

7月某日、プラハのビシェフラットにあるカレル大学の校舎に集まるように
という連絡が来ていました。
チェコではいつものことながら、案内はとても簡潔
外国からはるばる来た日本人にはちょっと不安です。
それでも住所だけを頼りに「なんとかなるだろ」と行ってみると、
そこにはものものしい大きな扉がありました。
呼び鈴らしきボタンがあって「ZAZVONTE!」とチェコ語が書いてありました。

なんて書いてあるか、最初はわからなかったけれど
「ZVON(ズボン)」がベルという意味だというのに気づいて
「呼び鈴を鳴らせってことかー!」とボタンを押したら、ブーブーとすごい音
そして中から人当たりのよいおばあさんの先生が出てきました。

「まぁよく来たわね、さぁさぁ中に入って! 日本から? 大変だったわねー」
などととても歓迎されて、案内されるままに地下へ。
すると大きなテーブルとそのまわりに大荷物。
そして20人くらいの西洋人が座ってお菓子を食べて歓談中でした。

ササーーーーーッ。

いきなり血の気がひきました。
こんなにヨーロッパ人に地下室で囲まれるとこわいよー。
しかも、みんなの会話は英語でした。やべーやべー。
すごくリラックスしている西洋人をながめて
わたしはうすら笑いながら、入り口近くの椅子に腰掛けました。

わすれてたけど、アジア人っていないのかなぁ。。。
同じサマースクールに行く人たちなんだろうけど、
とてもとても、リラックスして、みんなもう以前からの友達のように気軽に話していました。

…ああ、わたしにはこんなに英語が話せない・・・・

座っていると、西洋人の一人がわたしに話しかけてきました。
「日本から来た。ごめんねーあんまり英語は得意じゃないんだよねー
とだけたどたどしく英語で言ってみました。
西洋人はもう余裕しゃくしゃくの顔で
「うんうん、いいよいいよー。もちろんー。問題ないってー」とのこと。
とはいえ、英語しゃべれないって言ってしまったら、
もうそのあと会話は続かないんだけども。

さいわい、さっきのおばあちゃん先生が来て出発となりました。

乗ったのはごくごく小さいマイクロバス。
20人くらいいたと思った学生も、車に乗ったら10人くらいでした。
勝手に大勢いると思いこんでいただけだったみたい。
みんな和やかに話しながら乗り込みますが、
わたしは誰とも話さないで乗りました。だって知らない人だし…。
みんな知り合いなのかなぁ。。うーん。。。

しばらくすると隣りに座っていた背の高い丸顔の男の子がわたしに話しかけてきました。
名前をきかれたので答え、正しい発音を教えてあげました。
こちらから彼に名前をきくと、彼は「イタロ」と答えました。
うーん、どこから来たの?ときくと、彼は「イタリ」と言いました。
ん・・・? イタロ、イタリ・・・。

「あーあ」
思わず声を出してしまいました。わかったわかった。なるほどー。
イタリアから来たイタロくんか。
すると、彼もそうでしょ、そうでしょ、という顔。
そうか、イタロ・カルビーノとかって作家がいたなぁと思いました。

それ以来彼の名前は、わたしの中では漢字に変換されました。

 イタロ=伊太郎=伊太利亜+太郎

なんとなくイタリア男児!ってイメージじゃないですかっ?

 

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