1997年のプラハでのサマースクール同様、
筆記テストを受けてクラス分けが行われました。
でも今回は人数も少なかったからか、
最初からある程度クラスが分けられていて、確認程度のテストでした。
ポヂェブラディに来るときに一緒だった
イタロたちイタリア人グループが同じクラスにいました。
イタリア人は英語が上手ではないという噂もきいたことがあったし、ひとまず安心。
翌日、先生はテスト結果を見ながら、
「全員このクラスでちょうどいいでしょう」
と言いました。
今回わたしが入れてもらったのは中級。
そのときは、
もうチェコ語も5年目なので、今年は上級でやってみたい
と思っていました。
チェコ語のクラスって、文法をひととおりやってしまうと
あとは訓練のように文法問題をこなすだけになってしまって
ワンパターンになるのです。
それも大事だとは思うのだけれど、今までにやってきたような問題ばかりだと、
どうも身が入らないし、実際力がついているとは思えない。
問題を解くだけなら、テキストでできる。
チェコでしかできないチェコ語の勉強をしたい!
そう思っていたので、思い切ってサマースクールをしきっている先生のところへ話に行きました。
もうわたしはチェコ語を4年も勉強していて
文法を勉強するのではなく、
会話や読み書きで使えるようになりたいと思っている。
だから上級のクラスで単語数を増やしたり、
議論の機会を多く経験したいのです。
すると先生は
あなたはだめです。
上級のクラスにはポーランド人やクロアチア人やロシア人がいます。
彼らはチェコ語でがんがん話すことができますよ。
あなたにはそれができない。
と言いました。
ええー。
たしかに日本人は、英語もチェコ語もスラスラしゃべれない!
わたしだってそうだけど。
前のサマースクールでそれは実感していたけれど
それは性格とか気質の問題で、チェコ語の力とは別の要素が大きいと思っていました。
それなのに、それなのに。
まるで先生は
日本人はどんなにやってもチェコ語ができないと思っているみたい!
すごく落胆しました。
チェコ語をがっちりやってやるって思っていたのに。
授業中に指されないと発言しないこととか、
答えがわかっていても自信なさげな謙虚な態度をとることとか、
そういう日本の気質がすごくうらめしいと同時に、
それがわたしにもしっかり染みついてるのがくやしく思われました。
でも日本の気質はわるいことではないし、
むしろわたしは大事にしたい。
でも、ここではそれはプラスではない…
一生懸命にやろうとしていたのが、早々にくじかれてしまいました。
ここヂェブラディでは
アジア人でチェコ語を勉強したことがある人なんて想定していなかったんだなぁ
とつくづく感じました。
あたしはどうしたらいいんだよっ? と何度も思いました。
わたしなりのビジョンがあったのに。勝手な思いこみだったのか。
今思えば、先生は、
スラブ系言語が母語の人たちのために上級クラスが設定してある
と言いたかったのだと思うのですが、
わたしはもう大ショック。
スペルも文法もかなりがんばってきたのに。
その後仲良しになったポーランド人(もちろん上級)が
チェコ語のスペルがいつもわからないというので
「うぉー」と思っていました。
チェコ語力って、とても定義が難しい。
わたしはスペルが正しいとか、活用を覚えているとか、
そういう正しさを重視していましたが、
ポーランド人やクロアチア人やロシア人は
チェコ語と母語がとても似ているので、苦労せずにチェコ語になじんでいます。
似たような言葉を使ってこれまで生きてきているわけなので、
実際に正しいスペルと正しい活用のできる日本人より、
母語に似たチェコ語を使う力は高いんですよね・・・
チェコ人も、日本人よりポーランド人のほうが会話しやすいってこともあるでしょう。
いろんな要素がからまっていて、チェコ語の勉強、と言っても
何が必要なのやらわからない。。。
ああ、それにしても。
同じ時期、プラハのサマースクールに参加している友達は、
上級のクラスで授業を受けていました。
その友達もチェコ語歴はわたしと同じくらい。
ちらっと彼女のノートを見たら、
環境破壊とか経済がうんぬんと、見たことがない単語が並んでいました。
彼女のクラスは、授業でディスカッションをやっているとのことでした。
ああ、こういう単語の知識がほしかったのに。
時事関係のチェコ語はなかなか辞書にもないし、
知らなければ使えない単語なので、
チェコにいる間にいっぱい勉強したかったのに。
彼女のテキストが上級者向けのピンク色だったのがすごくあこがれました。
あまりにもくやしかったので
プラハのカレル大学の本屋で同じものを買って帰りましたよっ。
いや、あの、まだ使ってないんですけどね…。
そんな2002年春。
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