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≪スキー用具とヨーロッパ人と日本人≫
日本で売られている主だったスキー用具のメーカーは、その半数以上がオーストリア・フランス・イタリアなどのヨーロッパ各国のメーカーです。
これらのメーカーのスキーやブーツ、特に競技向けモデルは当然ヨーロッパの人がテスターとなり、ワールドカップで活躍する自国のレーサーの体格・筋力をターゲットに合わせて開発されています。市販されるモデルであっても基本的には向こうの人に合わせて作られています。
日本でも競技スキーヤーの多くは、これらのメーカーの競技モデルを使用していることでしょう。ただそれらのアイテムの性能を生かし切れているかという問いに自信を持ってYESと答えられるスキーヤーはどれだけいるでしょうか?自分を冷静に分析できる人であれば、多くの人は何かしらの不満を持ちながら使用しているのではないでしょうか。
身体が違えば動きが違う
では、ヨーロッパの人たちと日本人はどのように違うのか?年代などにもより変わりますが日本人男性の平均身長は170〜173cmくらいでしょうか。それに比べて北欧のノルウェーやスウェーデンあたりでは平均身長が180cmを越しているようです。身長・体重・足サイズ・骨格・筋力など…個人差もありますが体格がかなり異なります。
身長・体重が違うため当然板にかかる荷重圧が変わってきますので、板に求めるフレックス・トーション、ブーツに求めるシェルの硬さなどが変わります。体重がある人であれば硬めの板でもたわませる事ができますが、小柄な人が同じ荷重をかけるのは並大抵の事ではありません。
骨格的にも、ヨーロッパの人は標準的な日本人と比べてすねの骨がまっすぐで、日本人はすねが湾曲している人がほとんどです。この違いでヨーロッパの人は膝から下が長くなるため腰の位置が高く、重心の位置・体軸のとり方などの運動の仕方が日本人とは異なります。また、足裏にかかる荷重のポイントも変わってくるため、カントの調整やインソールの作り方などもヨーロッパのマニュアルをただまねれば良いという事はなく、それぞれに合った作りにしていく必要があります。
例えばインソールを作る場合、足の内側親指寄りに荷重がかかる人であれば、土踏まずをやや持ち上げて荷重を外寄りにすることで足の中央に荷重ポイントが移動しますが、これが元々外側小指寄りに荷重がかかる人の場合は荷重ポイントはさらに外側になり、ガニ股が強調されたようになってしまう可能性もあります。ブーツやインソールはどのようなコンセプトで作られているかをよく理解し、自分の足型・体型に合ったものを選ぶのが重要です。
最近のプレート・ビンディングは足のサイズが大きい人から小さい人まで、同じアイテムが使えるようにあらかじめプレートに穴があけられているものも多く、一見親切な設計のように思えます。実際販売店にとっては <ビンディング穴をあける必要がない> <使えるビンディングが限られるのでセットで販売できる> <高性能モデルに見える> など利点が多いのも確かです。
しかしユーザーにしてみると必ずしも良いとは限りません。それしか選択肢がないので疑問に思っていない人も多そうですが、例えば[身長185pソール長325o]の人と[身長165pソール長285o]の人が同じプレートを使用する場合、165pの人は当然体重も軽いので板にかけられる圧は小さく、ソール長も4cm小さいのでプレートの前後が余り板全体が硬く感じるでしょう。
最後に…
個々の用具に限らずメーカーごとにも特徴・コンセプトはあります。ワールドカップで通用する用具の開発に力を入れるメーカー、バックカントリーやフリースタイル用品が充実しているメーカー、ファミリー・レンタルをメインに考えるメーカー、日本であれば技術選をターゲットとするメーカーなど各メーカーの考え方も板を選ぶうえでの基準となるでしょう。
「ワールドカップで活躍しているメーカーだから」「技術選で活躍している選手が使っているから」「メーカーで進めているトップモデルだから」といっても必ずしも自分にとってベストであるとは限らないので、ただ評判のいいモデルを買って乗るのではなく「このモデルのコンセプトは何か」「自分のしたい滑りはどんな滑りか」「うまく扱うのにはどうするべきか」ということを意識して自分に合った用具をチョイスし扱うことで、スキーをよりよく理解し楽しむことができるでしょう。
HAMAR&Dでは、こういった用具の理解や使いやすさを求めてスキー用アイテムやチューンナップ・ワックスなど用具の手入れに関する研究・開発に取り組んでおります。
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