ここでは、個人的におおハマリしてる作品等を順次ご紹介していきます。
コミックが主にはなっていくと思いますが、分野、年代、もろもろにこだわらず、気の向くまま挙げていきます。さあて。何が出てくるのやら。
3月
今あちこちで話題の一冊。私も近所の書店で探したのだが、さすが地方の書店、全然ない・・。それでアマゾンで頼んだら話題作だけに品切れ;こりゃ読めるのはだいぶ先だなあ、と諦めていたらすぐ増刷かかったみたいで連休前に届いた。うれしー。ありがとー>アマゾン
積読本もそっちのけで早速読了。
いやーー!めっちゃ面白いです!!
正直、ものごっつ凄惨な実体験を元にしたマンガなので、心のどこかで(ここで笑っていいのか?)という自問が出ないわけではなかったのに(私も真面目な小心者なので)、でもドカンドカン大受けしてしまいました。
吾妻先生、私は情報に疎くて全然知らなかったのですがホントに大変なことになっておられたのですね。
自殺未遂、失踪、山中でのホームレス生活、ゴミ漁り、シケモク拾い、期限切れの弁当・・・単語を並べるだけでも凄まじいですが、それらが全て笑いとして読めるんです。「笑いの基本は第三者の視点」まさに、その究極の形がこの一冊に。
ホームレス編、漫画家生活を振り返る編、アル中編・・
いずれも凄い内容なのだけど、第三者の視点で読んで笑える、という線を冷静に計算されているので、これ以上描くと笑えないから、という部分は出てこない。恐らくはご家族(特に奥さん)がどれだけしんどい思いをしたかとかそのやりとりまでは作中では出てこない・・というような。
また作品全体の絵が素晴らしいのだ。山中の絵、街中の絵、背景も実際に関わった人物達の絵も、アル中になって幻覚に襲われるシーンなども吾妻さんならではの筆致で読み手に明確に伝わる、だけど怖くなりすぎない。
これだけの体験を笑いとして昇華された作品、読んだ人が皆絶賛するのももっとも、ホントに名著だと思う。
巻末にとり・みき氏との対談も収録されていて、それもまた良くて、読みながら頷くことしきりでした。
「笑い」をマンガで描くということの凄さがぎゅっと凝縮されている一冊だと思います。
2月
橋本さんの本は何を読んでも、なるほどーーとはた!と膝を打つ感じがあるが、今回もまたそうだった。Alisatoさんのブログで本の感想があって、あ、新しい著作が出たんだと書店に行ったら平積みだった。ちくまの新しい装丁のシリーズで、本自体が薄くて読みやすくてカワイイ。
内容は橋本さんが敬語の正しい使い方を教えるというのではなく、そもそも敬語とはなんであるのかそこから分かりやすい説明があり、その上で現代で敬語を使うという意味を考えさせられる本である。敬語とは目上の人に尊敬を示すために使えというのではなく、人と人との間にある距離を確認して人間関係をきちんと動かすために使う、という。頭の堅い、エラソーな学者達にはできない内容で、読んでいてすっと納得のいくものでした。
最近、TVであの有名な国学者の金田一京助氏の孫であり春彦氏の息子である秀穂氏がひっぱりだこで日本語について現代に即した分かりやすい解説を披露してくれている。金田一家というのはホントーに代々で日本文化に身を捧げておられるのか、、と思いつつ(ご本人は、あの!金田一氏の!と言われるのはうんざりみたいだが・・。そもそも祖父の京助氏は辞書の編纂もされていて、横溝さんがそこから探偵・金田一耕助の名前に使ったという逸話も有名だし・・さらにそれが”じっちゃんの名にかけて”のコミックにもつながるしなあ・・;)
私はTVで見て以来一気に秀穂氏のファンなのだが、橋本さんにしろ金田一さんにしろ、共通してるのは現代の状況をよく理解した上で冷静に分析し、刻々と変化するのが当たり前、ではなぜそれが起きるのかということを分かりやすく解説してくれることだ。そこには最近の若者はなってない!という頭ごなしの頑迷な理論とは正極の姿勢があって、とても心地が良い。好奇心と明快な理論と一貫性。頭が良い人っていいなあ・・と思うのでした。
話横道でしたが、言葉に興味のある人にはお勧めの一冊。
1月
『ハゲタカは舞い降りた』ドナ・アンドリューズ著 島村 浩子訳 ハヤカワ文庫
ドナ・アンドリューズ作、素人探偵メグシリーズ最新作。
この1冊を単体で読んでも十二分に面白いが、前の作品3作もお読みになるともっと楽しい。初登場が『庭には孔雀、裏には死体』『野鳥の会、死体の会』『十三羽の怒れるフラミンゴ』そう、全て物語には鳥が絡んでいるので、トリ年の今年にはさらにぴったし!である(強引)
主人公のメグは自分のことを鍛冶屋と言うアーティストである。トンテンカンとパワフルにアート作品を創るわけだ。一方で実務肌でもあり、なんでもてきぱきとこなす彼女の周りには珍妙な言動の変人達がうようよ。何がなにやらの中で殺人事件が起こり、いやが上でも事件に巻き込まれるメグが、持ち前の好奇心と行動力で謎を解いていく・・・というのがこのシリーズの醍醐味。
ミステリおたくで首を突っ込みたがる元医者のメグパパも毎回いいようにかき混ぜてくれる。(あ、今回はそれでも出番少なかったかな・・。)
既に御馴染みの面子に加えて新作ではさらに変人達がどたばたを繰り広げる。今回の舞台はメグの弟が立ち上げたゲーム制作会社。大ヒットのゲームを出した弟の会社で最近ちょっと不審な動きがあるという。腕を怪我してしばらく鍛冶屋がやれないメグは受付の仕事を頼まれながら、その謎の解明を依頼された。
ゲームマニアの執拗な侵入騒動があるわ、ペットを連れてきていいという方針に従って会社の中にうようよいる動物達(ハゲタカも受付にいる一人(?)である)の世話はあるわ・・。なんともはや滅茶苦茶な中で、ひときわ変人の制作スタッフがメールカートの中で殺されているのを発見するところからドタバタはさらに加速する。
さて、この謎をメグはどう解いていくのか・・。
表紙はシリーズ全て坂田靖子さん。
今回の新作はなんと解説も坂田さん。帯にもちゃんと名前が大きく出ているし、カットもカワイイし!
実はお読みになるとすぐ分かるが、この物語全体、キャラ全体がなんとも坂田作品のテイストに近い。読んでいて頭の中でサカタキャラが自然に動き回るような感じさえする。
スラップスティックが好きな方にはお薦めのミステリである。
1月
『のだめカンタービレ11巻』二ノ宮知子著 講談社
出ました!のだめ新刊!
私が今一番楽しみに読んでいるコミック。だもんで掲載もこまめにチェックしてしまうので新刊も既に読んだ分ばかりなのだが、やっぱりまとめて読むと感慨もひとしお。
これだけ笑える、それでいて、クラシック音楽の高みを目指す若者達(なんだかこの表現古いっ!)の成長モノとしてここまで本格的なコミックって初めてなんじゃないだろうか。
今回前半は千秋様の指揮者コンクール続編。前の巻はけっこうシンドイところで終わっていただけに、コミックスフォローの方は出るまで長く感じたのでは?そういう方にネタばれは申し訳ないので、内容は是非楽しみに読んでください。
実は私も下手の横好きバイオリン弾きなので、演奏シーンはともかくわくわくする。指揮者コンクールは実際を知らないのだけど、勿論笑いの脚色はあるのだろうが、へぇ!こうやって行われるんだーと興味深い。うちのアマオケを振ってもらった指揮者にもブザンソンで2位獲った方がいるのだが、なるほど・・こういう場面をクリアしていったのね、、などなど・・。
あと、出てくるプログラムがイイ。うう、演奏してみたいーなど殆どミーハー状態。ドヴォルザークのチェロ協奏曲はうちでも候補に挙がったことあるー、ティルも。ティルはいかにも難しそうなのだけど、いつか演奏する機会があったら千秋様のことを思い出そう・・。
それにしても画面から音が出てこないのが不思議なくらい、演奏シーンが回を追うごとにさらに魅力的になっている。音の違いを絵で表すなんてそうそう出来ることじゃないと思う。なのに、指揮者の違いで音楽が変わることがちゃんと絵で伝わってくるんだよね・・。振っていて楽しい、演奏してる方も程よい緊張の中で演ることを楽しんでいるシーンなどはほろりと瞼が熱くなってしまった・・。ものすごーくいい雰囲気で音楽が進行してる時の気分の高揚!聴く会場も含めて本番ならではの集中力と一体感。
加えて表紙のファゴットも綺麗デス。
やー、やっぱ満喫のシリーズです。
今はのだめの試練の時。これまたやっぱりシンドイですが、頑張れ!のだめ。
二人の恋がどうのってのは実はもう二の次だったりする・・(笑)
あ、二ノ宮先生も飲みすぎに注意して頑張ってください。(余計なお世話?)
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