勝田文は「しゃべれどもしゃべれども」のマンガ化がいい味を出していたので好きになったのでした。で、買ってみたこの作品もユルユル〜な感じが非常によかったです。自然に力が抜けてて、面白い作品を描く漫画家さんに新しく出会えるのは嬉しいvv
これもまた話題だった本で、買ったまま積んであったのを夏休みに入ってようやく読みました。積読が多すぎです;さすがに評判高かっただけのことはあるとしみじみ実感。笑ったり泣いたり忙しくしながら読みました。大阪に生きる人たちのドラマがそこにある、という感じで。
冒頭一話目は、先生に「ハムレットみたいだ」と言われたつっぱり兄ちゃんが(といっても言動が激しい割には家族には優しい)シェイクスピアを買ってきて読み、先生の言う意味を悪くとり気に入らない#とぼこぼこにしながらも、本をきっかけに自らの立場や周囲の心理を振り返る。でも小難しく考える必要はない、皆が幸福であればそれでいいじゃないか、と吹っ切る。読後がすごくいい一話。そのほかのお話も本当にイイ。人生の哀切というか、なんというか。マンガじゃないとできない表現がたくさんあって、ぶさいくでデブの少女がバレエを初めて身近で見て感動して自らも始める。そのおかしさで始まりながらも、少女の真摯さとバレエへの情熱が自閉症の少女を動かし、自棄になりそうだったバレエ教師の情熱を再び揺り動かしたりする。笑いと涙が同時にあるってスゴイ。
7月
『海獣の子供』1〜続 五十嵐大介著・小学館
話題だった本で表紙の絵にも惹かれるし買ってあったのだが、なかなか読む暇が無く、この夏になってようやく読んだ。物語もスケールが大きいが、それに絵がぴたりとハマっている。こぼれそうに大きな瞳、長い睫の少年少女達はジョージ朝倉の絵も思い出させた。読み始めたら気持ちをを逸らさせないパワーがある。
物語はジュゴンに育てられ特殊な身体能力を発達させてしまった二人の少年、海と空。彼らと、水族館に父が勤務する縁で一人の少女が出会う。陸で生活していくには皮膚がすぐ乾いたりなど支障の多い彼らだが、普通の身体を持ちながらも周囲にどこか溶け込めないでいる少女は彼らにシンクロを感じ始める。彼らもまた少女にほかとはちがう興味を持って接し始める。
一方で水族館ではある共通項をもった様々な生物が水槽から忽然と消える不思議な事件が起こりつつあった。共通項とは身体に星のような模様を持つということ。深海と宇宙という人智を超えた二つの広大かつ深遠な空間で起こる神秘・・・人間の肉体をもった精霊のような少年達と彼らを守ろうとする人々が追っていくミステリ。まだまだ物語りは始まったばかり。どういう展開をしていくのか楽しみな作品である。