『デッド・ゾーン』
1月も空いた時間は年末に引き続いてずっと録画した映画を見る日々だったので、本読み覚書改め映画鑑賞覚書編になります。誠に勝手ながら;
クリストファー・ウォーケン主演、クローネンバーク監督の映画。スティーブン・キング原作。
主人公は結婚を目前に控えた幸福な夜に、婚約者の家からの帰路、交通事故に遭う。
事故から蘇ったらシックスセンスのような特殊な能力がついてしまっていて、物語はその能力に絡んで積み重なっていく。
エピソード一つ一つはあくまでも全体の流れの中で深追いされず、淡々と積み重なっていく。
クリストファー・ウォーケンの押えた演技が良いし、展開がいいので地味なのに退屈する部分が一切ない。 ラストも切なくて良かった・・。 原作がいいというのも勿論あるんだろうけど やっぱ監督の見せ方なんだろうなあ・・。
これは文句なくお勧めの映画だと思う。
『ホワイト・ナイツ』
これは確か学生時代に映画館に見に行ったような気がする。バリシニコフ主演で、ご本人が実際にソ連から亡命してるだけに物語が非常にリアリティがあって、なかなかスリリングだ。
亡命した有名バレエダンサーが日本公演に向かう飛行機の故障で緊急着陸したのがソ連の軍事基地。
彼は祖国では犯罪者。同行していたプロモーターの女性は頑張るが、怪我をしたために病院に収容されそのまま軟禁状態になる。
彼と反対にアメリカでの人種差別を受け、ソ連に亡命していたタップダンサー(こちらも本職)が彼の見張り役となる。
そこから二人の交流、ソ連での元恋人とのやりとりなどが展開するが、なんといっても見ものは数多くさしはさまれるダンスシーン。特に元恋人の前で踊るシーンがさすがの表現力。 タップダンサーとのコラボも良い。
最後の最後までハラハラどきどきの展開で手に汗握る。
思えば、現在の某国もこんなもんなのだな、、もっとひどいか・・;なんてことも考えつつ・・。。
『小さな目撃者』
この映画の中ではたくさん人が死ぬので、言い切っていいのか私にはよく分からないのだが、基本はコメディである。
事故で後天的にクチが聞けなくなった娘と妻を伴ってウィリアム・ハート演ずる製薬関係の博士は、犯罪が多いと妻が危惧するアムステルダムにやってくる。博士は一つ契約を済まさなくてはいけないというビジネスを抱えている。
宿泊予定のホテルにはパンクロック歌手の有名な男が一つの階を借り切って宿泊中とかで、周辺にストーカー的熱心なファンが群がり騒いでいるという状況もある。この状況は物語の展開全体にずっと影響する。また後で出てくるこの男が変なんだよね;
そんな中で両親が宿泊の確認をしている間にトイレに行った娘は付添いがいたにも関わらずひょんなことからホテルの中で迷子になり、挙句偶然にも殺人現場を目撃してヒットマンに追われる羽目になる。
このヒットマンの登場から徐々に、あれ、これってコメディ?と思わせていく。なんせ悪役がかなりなトンマなのだ;
命を狙われるので、ハラハラはするのだが、相手が抜けてるのでおいおい〜〜;と笑える。 他の方のレビューを見たら、「ホームアローン」的とあったが、確かに。あっちほど追われる女の子に余裕はないし、もっと命がけだし、あからさまにコメディでもないのだが、女の子は機転がきき、強く、追うヒットマンは間抜け。
最後の方なんかこんだけ大勢巻き込んで今更目撃者殺しても意味ないだろう、、やけくそ?ってことか・・という感じで。
まあそれでもそれなりにテンポは良く楽しめたかな・・。
心に残るものはあんましないけど。
『双子の天使』
ケストナーの『二人のロッテ』原作の映画。
『罠にかかったパパとママ』のリメイク。設定はだいぶ替えてあるそうで、パパとママはそれぞれ成功者なので暮らし振りがどちらもお金持ちで爽快。
双子を一人二役した子役がいかにも名子役で素晴らしい。ある意味定型的な演技なのかもしれないけど、イギリス育ちとアメリカ育ちを演技分けしてるあたりきっちりいい仕事している。 家人などは最初二役だと気がつかなかったそうだ・・。
テンポがいいし、最後はハッピーエンドだとおおかた分かっていてもなかなかハラハラさせてくれて飽きさせない。 ファミリーで見るにはお薦めの一本だろう。
私は初期の萩尾作品を思い出して非常に懐かしかった。
双子ネタといえばケストナー作品からもきっとインスパイアされていたんだろうなあ・・。子供同士の戦争シーンなんかも懐かしいよ・・。
双子入れ替えネタでいけば漫画のみならず古典でもなんでもよくあるけど、ちょっぴり怖かったのがルパンの『奇岩城』だな・・。
。
『オーロラの彼方へ』
勇敢で正義感が強く、野球を愛する良き父と父亡き後子供の頃の夢を果たして警官になった息子が 30年の時を超えて無線機で交信する。オーロラの影響で、ということだ。 そこに描かれるのは古き良きアメリカの良き家庭・・
消火現場で亡くなった過去の父と現在の息子が交信することで危機を回避した為現在が周囲の人たちも巻き込んでどんどん変わっていく。
バック・トゥ・ザ・フューチャーの父子愛モノ、みたいな感じでもあるが、現在の息子の警官という職業も絡んで最後の最後までけっこうハラハラさせてくれる、まずまずのエンターティメントだ。
・・ま、ちょっとラストは出来すぎ、って感じもあるけど。
『ムッソリーニとお茶を』
これは文句なしに面白かったー。
ムッソリーニが徐々に台頭し、暗雲立ち込める第二次世界対戦に向かっていくところから始まるイタリア。英国人でありながら外国人居住区に住む老婦人達と、母を亡くし父に見捨てられた孤独な少年ルカの物語。
居住区のリーダー格は亡夫が英国大使であったことを誇りにするへスター夫人、ルカを引き取ったメアリー、アメリカ人考古学者ジョージー、ルネッサンス芸術信奉者アラベラ・・それとへスターに見下げられながらもおおらかで華やかなアメリカの大富豪エルサ。エルサはルカの母親の知人でもあり、ルカに教育費を提供したり、彼女を見下げていたへスター夫人達が古い塔に軟禁状態になった後資金援助をしたりする。
最初はどんな風に話が進行するのかさっぱり見当がつかず、退屈するのだろうか、と思ったが、あにはからん、どんどん面白くなっていくのだった。
戦時下で軟禁状態でありながら相手が軍人だろうと食って掛かり、たとえ住み心地の悪い古い塔にいっしょくたに入れられようと住み心地良くしましょう、と決して負けない。
そしてさすが英国人、そんな中でも絶対にアフタヌーンティーは欠かさないのだった。この老婦人達の逞しさと可愛さったら。それと殆ど演技経験がなかったらしいルカ役の好演。
芸達者な女優陣と、イタリアの美しい風景、随所に出てくるアート、衣装も絶妙の配色でさりげなく美しいのだった。
よく考えると、こないだ見た「戦場のピアニスト」と時代背景は一緒なのだよなあ・・。
でもこの映画では戦争中の重さとか大変さを背景にしつつも、全編にしゃれっ気としたたかな呑気さがあって見終わって非常に爽快なのだった。これはお薦めの逸品。。
『A.I』
スピルバーグ監督作品。公開当時けっこうなあおり文句で話題になっていたし、CFも印象的だったからそれなりに期待してみたのだが、ちょっとイマイチだったかな・・。いや、映像もキレイだし、印象に残る画はたくさんあるのだ。セクサロイドのジュード・ロウも良かったが、全体の運びがどうも浅いような気がした。
急にラスト近くで神の視点でのナレーションが入るのもどうもしっくりこなかったし・・。うーん、この物足らなさを上手く説明できればもっといいのだが。
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