『犬ぐらし』遠藤淑子 著 白泉社
遠藤作品が好きだ。遠藤作品には現実的でクールな視点と裏腹に、柔らかく暖かく強い生きとし生きるものへの愛(そのまま出すには気恥ずかしいので笑いの中に混ざる)を感じていた。現実は現実としてそのまま受け止めつつ、いつでも弱者への視点を忘れない、まるで雑草のような強さ。
キレイ事で飾ることなく。だから笑わされながらも最後にほろりとじわ〜〜と暖かくなる作品が多い。のんびりで、他人と競ってどうこういうのがなく、自分は自分、というマイペースな感じも含めて、遠藤淑子という作家のファンになった人も多いのではないかと思う。
で、近作の犬との暮らしを描いたマンガを読んで、やっぱこの人いいなあ〜としみじみ感じたのだった。
ペットショップでいやに大きく育ち、いかにも手がかかりそうな気配を匂わせていたナナっち(特売品扱い;)との暮らしは描かれてる分にはわはは〜〜と笑えるのだが、ご本人は相当大変だったと思う。ずっと外に出たことのなかったナナっちをおぶって散歩に行く話など、さすが(?)としか。
車の中で吐き気を催したナナの吐瀉物をとっさに手で受けたりもされる、これを読んだ時には私はよしながふみさんの『愛すべき娘たち』の出来すぎた娘さんのエピソードを思い出して、うわ〜と思った。私には出来ない。
遠藤作品未読な人にここから入れとは言わないが、愛犬家の方がここから入るのはありかもしれない。遠藤ファンの人はもうとっくに読んでいると思うが、ナナっちは幸せだよなあ・・。
『塗仏の宴 宴の支度』『塗仏の宴 宴の始末』京極夏彦 著 講談社
イワンさんお薦めの京極本、これはそれまでの集大成みたいな感じで長かった〜〜。前半で犯人の冤罪をかけられて壊れてしまった関口くんをそのままに後半が進むので、関口君は大丈夫なのか、おいおい、と心配した。いや、時系列的にはそんなに経っていないわけなのだけど。
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