7月は坂田ファン友達のイワンさんお薦めの本を読み耽りました、感謝です>イワンさん

『週末に会いましょう1〜5』篠原鳥童 著 朝日ソノラマ発行

返還前の香港が舞台。普段は大人しく真面目な青年・阿樹は出版社に勤める押しが弱い記者だが、週末ごとに記憶を失う。失った時間はどこでどう自分が過ごしたのか分からない。
実はもう一つの人格・灰暗が活動していたために失っていた時間。週末になると灰暗として瑞獣・麒麟である阿麟を使い、香港の乱れた気の流れから生まれた鬼(悪しき気)を食らうために活動する。灰暗はそれは阿樹のためというが・・・。
慈愛深く涙もろい阿麟(美しい女性の人型をとる)、高名な風水師・楊雲開、さらには朱雀、玄武、青龍、百虎(四神獣)が登場。
風水をベースに展開する独自の活劇譚!美しい絵と物語がぴったり合っています。

『テレキネシス』作画 芳崎せいむ 原作 東周斎雅楽 小学館

TV局に就職した主人公・野村真希乃が配属されたのは「金曜テレビキネマ館」通称「テレキネ」。直属上司・東華山(カザン)は旧社屋の映写室(通称テレキネシス)を占拠している映画事業部の第三の男。経営上層部にとっては問題児であるカザンと上層部との連絡役として配属された主人公は、破天荒なカザンの言動に驚かされつつ、並々ならぬ映画の知識と情熱を知っていく。
物語はカザンが彼のいるテレキネシスを訪れる友人・知人達に一本の映画を薦めることで彼らの問題解決の糸口を与える形式で進み、その映画の解説もつく。
「金魚屋古書店」で古本マンガへの情熱を物語りに織り込んで話題になった芳崎せいむの作画とドラマへの切り口がそのまま映画に題材を換え生かされた形で、映画をよく知る人も知らない人も非常に楽しめる。

『唄う骨』『化けの皮』戸田誠二 著 ぶんか社

グリム童話やロシア、中国といった世界の昔話を元に戸田誠二さんが描いた二冊。元ネタは昔読んで知っているものもあれば初めて読んだような話もあったが、どれも読後感がいい。こういう原話がある話こそ、作家の力量、切り込み方、視点、画力、作家性がよく出るのだな、と改めて思った次第。