『ゆめの底』宙出版 『オトノハコ』講談社 

岩岡ヒサエさんをお薦めされて『花ボーロ』『白いくも』『土星マンション』を読んですごくよかったので、自分でも買って読んでみました。

「ゆめの底」は死と生の境にあるゆめの生まれる場所が舞台。コンビニになっています。店主は元はわんちゃん?という感じの人で耳があります、すごくカワイイ。でも仕事には厳しい。店長会議にも出かけていきます。一人の少女がどうして自分がここに来たのか分からないといいつつ現れるところから物語りは始まり、少女は現実世界では眠ったままの状態になっているということがうっすら窺えるけれども、そこに至った事情とか状況はまったく分からないまま。淡々として、それでいて不思議な話が続いていって、店長自身の現世での物語りも出てきたり・・・ほのぼのファンタジーというには深みがあり、それでいて独特のユーモアが漂い、後味のよいファンタジーの傑作。高野文子にも通ずる、斬新で完成された世界観が魅力の作家。

「オトノハコ」は現実の高校の合唱部を舞台にした物語。たった4人しかいない部に情熱をかける部長さん、ピアノを弾いてくれる先輩に秘めた恋をしたり・・・現実の物語なのにどこかいい感じの距離感があって、心がじんわり癒される感じな作品。この作家さんはホントにいいなあ。。。