● 本読み覚書き〜思春期〜編 ●

竹宮惠子さんの「風と木の詩」を読んだのは確か11才かそこらその後の読書傾向に影響が出たのは言うまでもありません(笑)です。その年齢にこれは非常に衝撃的でした。影響外では中学時代はなだいなださんや北杜夫さん、遠藤周作さんのエッセイなどもよく読んでいたような気がします。「家出のすすめ」という本を読んでいたら親がぎょっとしていたのはよく覚えてるなあ!
【車輪の下】ヘルマン・ヘッセ(今は手元にないが新潮文庫か何か)

竹宮惠子さんがこの1シーンをイラストで描かれていて非常に綺麗でした。
ですが、私はこの物語を確か全集で読んでいたのに、そんなシーンにはまったく記憶がなく、しかも私の中ではこれは優等生の転落物語、という説教臭の漂う話だったのでした。
なのでイラストを見て(あれー??)と思い確かめたら私がそう思っていたのも無理はない・・キスシーンが握手(!!)に変えられていたのでした。子供向きの編集版を読んで済ませていてはいけない、と気づいたのはこのお陰です。ということで、文庫で買い直し、しばらく続けてヘッセを読んでました。「シッダールタ」なども美しくて好きでした。

【草の花】福永武彦/高校の図書館にあった福永武彦全集

萩尾望都さんの「トーマの心臓」におけるトーマの遺書がこの話の一部にインスパイアされているということみたいです。ご友人から聞いた話に触発されたということで・・。例の「人は二度死ぬという。一つは肉体の死、もう一つは人に忘れられることの死」というやつですね。私は「JUNE」に紹介されていたのを読んだのだったかなあ・・?ボートで漂うシーンがともかく美しい・・!
とりあえず、高校には全集もあったので順繰りに読みました。でも完読はしてないかも・・(軟弱モノめ)純文学というとまっさきに浮かぶのがこの方。私が高校2年の時に亡くなられたのですが、現在は息子さんである池澤夏樹さんが作家として活躍中。

【オイディプスの刃】赤江瀑/角川文庫

これも当時「JUNE」に紹介されていたような。香水や真剣というモチーフがよく効いていて、本当に面白かった。だもんでしばらく続けて赤江さんも読んだのですが、結局最初に読んだこれが一番記憶に残ってます。

【桃尻娘シリーズ】橋本治/講談社

橋本さんの名前を知ったのは「ぱふ」の漫画評論からだったと思います。少女マンガをこんな風に読めるのか!とその感性に恐れ入りその後も著作を読みふけりました。(漫画評論という分野は橋本さん以外はあまり読まなかったのですが。。。)中でやはりこのシリーズはいい。オカマの源ちゃんが愛しいのですね。いまどきのやおいマンガでは絶対に及ばないところがあります。源ちゃんが理想化して追い求めた「先輩」の中身のなさや残酷さなんかもなかなかここまで書けないよねえ・・と思うのでした。

【吾輩は猫である】夏目漱石/講談社文庫

高校の夏休み、暇にあかせて読み始めたら異様に面白く、一度読んではまた最初から読み直し、という行為を3回続けてやったのです。その後もたまに読んでるので、いままでに10回前後は読んでるのではないかと思います。
寒月くんの前歯が欠けたり、奥さんの頭にはげを見つけたり漱石の神経症が反映してるのか、外でからかう声がする、とかどこがどう、というのではないのですが、面白い。文体そのものが好きなのかもしれないですね。
で、その他の著作も読んでますが、漱石完読なんってことはしてないのが軟弱なところです。
ちなみに大学時代、近代文学のレポートで漱石の神経症と作品の関わりについてというテーマで出したら最低のC評価でした(笑)趣味で書きすぎたらしい・・。非常に生真面目な教授だったのでした。しかしその翌年、その教授のゼミに入りました。