「痛くないの?」
使用する鍼は太さ約0,2mm。注射のような「ブスッ」という痛みはありません。
鍼を体内に入れていき、筋肉の層に当たった時に「ズン」と響く感じがあります。鍼が好きな方はこの感覚が好きです。逆に鍼が嫌いな方はこの感覚が嫌いですが、ほとんどの方は「気持ちいいとは思わないけど、そんなに嫌ではない。」ようです。
「受けた方の主観によるので、実際に受けてみないとわかりません。」というのが実際のところです。
「危なくないの?」
当院では使い捨ての鍼を使用していますので、感染の危険はありません。又、金属疲労から生じる折鍼(鍼が体内で折れること)もありません。
「効くの?」
一概には言えません。万人万病に効くわけではないからです。
通常、マッサージで改善される症状に対してはより早く、より効きます。又、マッサージでは効かない症状に対しても鍼なら効果があることが多々あります。患者様の容態から効くか効かないかを判断し、効果が望める際は鍼をお勧めします。
もちろん患者様に拒否権はありますので、充分ご納得の上、鍼をお受け下さい。
「どうして痛みがとれるの?」
体表上に感じた感覚は、神経を通って脳に運ばれ、脳が必要に応じた反応を体内に起こさせます。鍼の場合は痛みを感じると、痛みを除去させる為に化学的な鎮痛物質を出します。この鎮痛物質が、腰痛・神経痛などの元の痛みを取り除きます。詳しい仕組みは以下の通りです。(難しいので興味の無い方は青文字をとばして下さい。)尚、下記の文中にでてくる鍼鎮痛とは、「鍼を刺し、その鍼に一定の連続した刺激を与えると、特定領域の痛覚閾値が上昇する」という定義で、つまり鍼の刺激により痛みを感じる感覚が鈍くなる=痛みを感じにくくなるということです。これをいわゆる鍼麻酔といいます。
キーワードは軸索反射
求心性神経線維終末の受容器を針で刺激
↓
軸索の枝分れ部位からインパルスが逆行して末梢に伝わる
↓
神経末端から神経伝達物質(サブスタンスP、GGRP、カルシトニン)が遊離
↓
血管拡張神経に作用、血管拡張(フレア)と血漿蛋白の漏出(膨疹=浮腫)が生じ血行が盛んになる。これは神経性炎症で、生理活性物質が盛んに出る。ポリモダール受容器が効果器の働きをする。
付記:刺鍼による軸索反射が血流を促進し、疼痛物質を排除する。
生体の状態と現象
生体の特定領域の痛覚閾値が上昇・痛覚鈍麻−鍼刺激により内因性鎮痛機構が賦活
1)炎症組織ではマクロファージやリンパ球からオピオイドペプチドが産生・放出
→ オピオイドは侵害受容器に発現したオピオイド受容器と結合し、受容器の興奮を低下させ、鎮痛発現をもたらす。
2)オピオイド受容体(神経伝達物質の受容体)−内因性モルヒネ様物質(=麻薬様作用物質)の受容体
エンケファリン(脊髄において抑制作用)は脊髄後角に存在するδ受 容体と結合
ダイノルフィン(後角ニューロンに対し抑制と興奮作用)は後角に存在するκ受容体と結合
エンドルフィン(ほとんど存在しない)はμ受容体と結合
※ 上記の拮抗物質はナロキソン。前投与すると鍼鎮痛は起こらない。オピオイド受容体は中枢神経(脳・脊髄)・消化管などに存在する
鍼鎮痛と内因性モルヒネ様物質の関連については、
@鍼鎮痛の出現に10〜30分かかる
A鍼刺激を中止しても鍼鎮痛が20〜30分持続する
Bナロキソン投与により鍼鎮痛が出現しない
上記によりその関連が示唆される。(証明されたとはいえない。)
※ 脊髄クモ膜下腔内への抗メチオニンエンケファリン血清の投与により鍼鎮痛出現せず。∴脊髄内求心路にメチオニンエンケファリンが関わっている。
ドーパミンの放出
鍼刺激 → 弓状核中央部 → (2方向に別れ)一つはドーパミンニューロンを活動。もう一つは下垂体からβエンドルフィンを遊離、活動しているドーパミンニューロン終末に作用
→ ドーパミン放出
痛覚抑制
鍼刺激 → 中脳中心灰白質背側部 → 視床下部 → 弓状核中央部にてドーパミンニューロンの介在により弓状核後部へ下行性痛覚抑制系を作動。(2方向に別れ)一つは縫線核系を経て脊髄を下行するセロトニン系の下行性抑制系。もう一つは傍巨大神経細胞核を通るノルアドレナリン系の下行性抑制系 → 両抑制系は脊髄後側索を下行し、脊髄後角で末梢から入力された痛覚情報を脊髄全体に渡って遮断する。
効果の有無
ラットによる実験では効果の有る群と無い群の比は3,6:1。無効群にD−フェニルアラニン(エンケファリン分解酵素の阻害剤)を前投与すると効果出現。∴脊髄内のメチオニンエンケファリンの分解酵素活性が弱いと鎮痛効果が出現しやすい。
東京都新宿区西新宿7-10-17 原田整体院(マッサージ・鍼・灸)
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