3月(.....海の雪)
「海の雪」とは、以前作曲者が、ある民謡についての手がかりを求めてアイヌモシリのシラウォイを訪れた時に見た海に降り注ぐ雪のことであり、曲はその印象に基づいて書かれた。 凍てつく透明な大気の中、降り注ぐ雪をただ一向(ひたすら)に吸い込んでゆくばかりの海 ーその「海」とは、癒しても癒しても尚癒しきれることの決してないであろう深い傷のような深淵を視えざるその底に秘めたー そんな恐ろしい「海」であるにも関わらず、その海の景色はあまりにも美しく、私は寒さも忘れてそれに魅了され、暫し佇んでいたのを恰もそれが「罪」であったかのように思い起こすのである。 〜「北矢由美ピアノリサイタル」(2001.5.22 トッパンホール)プログラムノートから
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