1980年代後半から合計特殊出生率や経済成長率の低下で「社会保障の危機」が言われ、財源確保等の制度改革は現在の日本における最大の政治課題のひとつとなっている。人口の高齢化は世界で最もスピードが速く、日本の社会保障改革は全世界の注目の的となっている。
現在の社会保障給付は7割が高齢者に充てられており、人口の高齢化による義務的経費の増加が若年世代の負担を年々増やしているため、給付と負担をどのレベルに設定するかが問われている。複雑な制度を合理的・効率的で公平な仕組みに変えていくことも課題であり、制度の一元化が叫ばれ債務超過額の大きい公的年金制度改革や、高齢者医療の財源問題が大きい公的医療保険の制度改革が急務とされる。
高齢化の一方、進行する少子化を食い止めるため、児童手当の充実など子育て世代への支援や、若年世代への失業対策、住宅などの関連施策の充実、男女共同参画社会の実現が必要とされている。「雪だるま式に膨張する」国債残高と歳出の圧縮を目指す財務省と、義務的経費にかかる経費以上に予算を計上したい厚生労働省との主張の隔たりは大きく、財源問題が最も大きな課題のひとつとなっている。
|