●キネティックノベル〜ちいさなほしのゆめ〜
キネティックノベルとは。
> 高品質のシナリオ・グラフィック・音楽・演出などを駆使して、
> 他のコンテンツでは表現しきれない臨場感・主人公への感情移入などを追求した、
> 物語を楽しむための全く新しいエンターテイメントです。
(公式サイトより)
第1弾はあのKeyの新作、イラストは駒都えーじ氏ということで
リリースから一週間後、プレイしてみた。
当時の日記ログ感想に肉付けするカタチでレビュー。
予備知識無しでプレイしたかったんで、
第1報以上のものはロクすっぽ仕入れてなかったのだが、
要は「絵と音楽のある小説」、別の見方をすれば「選択肢のないギャルゲ」。
中身的には(萌え絵云々を別にして)ギャルゲではないのだが。
いや、これはなかなか。
Key+駒都えーじ氏ということで、その実績は充分知られているところだが、
その期待を裏切らない出来。
話のノリ、主人公(名前は最後まで出てこない)&ヒロインの性格設定は
いかにもKey的で導入から安心して楽しめる。
退廃した世界、封印された都市、ロボット少女、と世界設定はSF調。
その世界観と肝心の(?)プラネタリウムとのリンクは絶妙で
プラネタリウムシーンの演出自体にも抜かりはない。
ヒロインロボット、ほしのゆめみと主人公の一見どうということの無い
(Keyゲー的な)やりとりが、随所で終盤への伏線になっていたりして、
その構成には感服する。
その終盤、Keyゲーということで予測はつくのだがある意味においてはその予測どおり。
しかしキネティックノベルならではの演出による「それ」は反則級の破壊力。
やられた。
普通の小説じゃこうはいかないね……。
プレイ時間は2時間弱。読むスピードは早いほうだと思うけどちょっと短いか。
このキネティックノベルという企画(規格?)そのものの話にもなるが、
映像と音楽のついた小説という新ジャンル。
一定以上のクオリティをもつ映像と音楽、良質なテキストの融合は
流行するに充分値するのではないかと思う。
話の進め方も、ワンクリックでテキストは進むし、自動的にテキスト送りもできる。
巻戻し・早送りも可能。
物語の途中でのセーブも出来るし、話の区切りごとに自動セーブされロードもできる。
クリア後にはCG・音楽鑑賞も(通常のギャルゲ同様)自在。
細かいことだが、このキネティックノベルは紙媒体の小説と違って、
どうあがいても順番にみていくしかない。逆に言えば、
順番に読み進めない限りネタバレの心配も無い。
(例えば、キャラが死ぬシーンの挿絵を最初に開いてしまったら興ざめ)
敢えて突っ込むとすれば、ヒロインのCGが4枚なのに戦闘メカのCGも4枚(笑)
妙なところに凝ってるなぁ…。あと、声? ビミョー? と感じた。
いずれにしても細かいところです。
これだけの親切設計なシステム、上質なクオリティの本編で、
1000円という価格は明らかにお得。
最近のライトノベルとかいうシロモノ、薄っぺらい冊子に(内容が、ではなく)
さして挿絵もなかったりするのに価格だけは一人前以上だったりすることを
考えればなおのこと。
気にするとすれば、クレカ限定+ダウンロード販売というスタイルか。
クレジットカードの登録も面倒(実際、購入時にエラーが出てサポートで1日待った)。
さりとて、CD等の媒体で売り出すのも流通上の問題(このジャンルを何処で売るのか?)や
肝心のコスト的な問題もある。
そのへんの問題は販売方法そのものの話なのでおいておくとして、
キネティックノベル「planetarian〜ちいさなほしのゆめ〜」の純粋評価で言えば、
迷わず買いの逸品。
個人的にはテキストも絵もど真ん中の直球、大当たりでした。
公式で紹介されてるレビューが全部★5なのも、作為的なのかもしれないけど
実際自分がつけるとしたら★5つモノ。間違いない。
システムだけ見ればギャルゲーの派生モノなんで、萌え絵ということもあって
ターゲットはそっち系の方々なんだろうけど、内容的には美少女モノにとどまらず
色んなもの(「かまいたちの夜」みたいな話)があっても良いのではないかと思う。
次作以降どうするかは、概要(絵とか)次第で。
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