Nightmare SIDE 〜 第1話 〜




わたしの名はソフィリア。

地下の民、ガイアに住まう者です。

わたしには不思議な力があります。

それは「夢の世界に通じる力」。

それは周りからみれば「不思議な力」かもしれない。

でも、わたしにとっては当たり前のこと。

そんな、わたしの力にまつわるお話をしていきたいと思います。


* * *


 夢の世界。

 いま、わたしはここに立っている。

 夢の世界で、いつもわたしが立っているのは丘の上。

 遠くには森や湖、色とりどりのお花畑が見える。

 そして青い空と優しい太陽が見える。

 こんなにはっきりと感じられる「夢」をみるのはわたしだけ、らしい。



 兄さんや侍女に「夢の世界」の話をすると、いつも笑われる。

 昔は、みんなが持っている力なんだと思ってたけど

 わたしだけが「夢の世界」を感じることが出来る。

 ・・・なんだか、疑わしい話だよ。



 地上の民もガイアの民も一緒に暮らしてる。

 わたしを束縛するものは無い。

 いつまでも丘の上で風を感じていることもあれば、

 誰かと会うこともある。

 わたしが「自由」を感じることが出来る時間。



「お姉ちゃん、こんにちは」

 いつの間にか、男の子が立っていた。

 10歳に届くか、届かないかといったところかな。

 わたしは座ったまま彼のほうに向き直る。

「こんにちは。どうしたの?」
「どうもしないよ。なんだか、楽しそうにしてたから話し掛けてみたんだ」
「楽しそう? ふふっ、そう見えたかな?」
「うんっ。ねぇ、僕と一緒に遊ぼうよ」

 男の子はわたしを誘ってきた。

 うーん、このくらいの年代の子って何をして遊ぶんだろう?

 わたしなんかと一緒に居て楽しいのかな?

「ほかにお友達は居ないの?」
「・・・居るけど、いまはお姉ちゃんと遊びたい」

 一瞬、彼の顔に翳が走った。

 夢の世界に居るときのわたしは、感覚が鋭い。

 ・・・ような気がする。

「よし、じゃあ遊ぼっか」
「うんっ!」

 わたしは男の子と楽しい時間を過ごした。

 今日だけじゃない、いつだって夢の時間は幸せな時間が流れてる。

 だから、わたしは自分の力が嫌いじゃなかったし、夢の世界が大好きだった。




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