乗車入場併用券発売駅の入場専用券


【最終更新日:2005年12月28日】


昭和48年8月の規則改正により、乗車券を入場券の代用とすることが認められ、北海道内の64駅プラスアルファで使用されました。大小用券、小児金額が表示されている券、小児専用券などさまざなバリエーションがあります。
そのため、48年8月以前に発売された30円入場券(専用券)は、なかなか見ることが出来ない希少価値が高いものとなっています。(もちろん多くの枚数が発売された駅もあり、48年8月以降も入場専用券を常備していた駅もあります)。
しかしながら、昭和48年8月以前より試験的?に使用されていたらしく、いつからこの併用券が発売されたのかは定かではありません。私の手元にある一番古い日付は下記の昭和47年8月の桑園駅、同じく9月の札幌駅となっており、規則化される1年以上も前にこの券は発売されています。


<併用券>

@初期小児金額表示券(裏面の注意書きが立入る)



A後期小児金額表示券基本(裏面の注意書きが立ち入る)




B後期小児金額表示券基本(駅名が4文字の場合、円と区間が2段組)



しかし、下記右の「紅葉山駅」は駅名が3文字にもかかわらず、2段組となっています・・・



C後期小児金額表示券乙片駅名横書き券



D後期大人小児兼用券




E後期小児専用券



F新札幌駅では、地図式の併用券が売り出されていました。東京チケットクラブ発行『乗車券研究7号』の徳江氏が書かれている「国鉄地図式硬券の歴史 第5部」によればこの駅の担当者が規則を誤って解釈していたため、制度上本来あり得ないはずのこの地図式併用券が発売されてしまったそうです。




しかし、何度も運賃改正の機会があったのに様式を変えることなく80円券までは生き残ったは不思議なことらしく、昭和53年7月に局の規程が本社の規程と同じになったことを受けて審査課からの強い指示で昭和54年運賃改正時にこの様式は廃止されました。



G駅によっては入場専用券と併用券の両方を発売していました。下記の東室蘭駅は窓口別に発売したのでしょうか?もしくは併用券への切り替えが遅かったものと思われます。



H「鉄道入場券図鑑」運輸情報センターによると30円券の併用券は64駅が判明しているとのことでしたが南小樽の30円併用券は存在しているのか疑問です。その根拠として昭和51年になっても入場専用券が発売されており、しかも最低区間の乗車券も発売されています。これで併用券が存在するならば何のための併用であるのかが分からなくなってしまうのでないでしょうか。(60円への値上げは昭和51年11月6日からで、下記の乗車券のダッチングは30円区間最終日です)
ちなみに60円併用券は存在しています。



I60円以降の併用券は券の地紋が赤色に変更になりました。30円時代、左下に小児金額が表示されていた券もありましたが、60円以降は、消滅しました(小児専用券のみは存在)。しかも、トラブルが多いことから最終的には釧路鉄道管理局の一部でしか発売されなくなってしまいました。



J駅によっては、60円以降になっても初期の券は、赤地紋ではなく、青地紋もあります。いつまでどの駅がどのような地紋なのかという実態は不明です・・・
(岩内、清水沢、万字炭山、上砂川、鶉、新富士など意外に多くの駅で発売されています)



K東札幌駅と月寒駅は昭和48年の9月に廃駅になっており、もし、仮に規則改定(昭和48年8月)以降に併用券が発売されたとなると1ヶ月強しか発売されておらず枚数的にも少ないことになりますが、この件については今後の調査を待ってご報告していきたいと思っています。ちなみに下記の東札幌駅の券番は1945で仮に規則改定以後から発売されたとしても半月で2000枚発売されていることからも結構な枚数が発売されていそうです。月寒駅に関しても廃駅最終日の9月8日のダッチングで券番は2956となっており、かなりの枚数が発売されていそうです。


東札幌駅の入場専用券はなかなか見ることがないですが昭和44年3月の20円券で券番0883と結構な枚数が出ており、30円券切り替え時には1000枚は出ていたのでないでしょうか。このことからも乗降客で賑わっていたものと思われます。また10円券においても3種類の様式は確認しています。しかし、30円券に関しては希少価値が高いと思われます。


<入場専用券>

併用券化された駅の30円専用入場券は、なかなかみられませんが、逆に函館本線の黒岩駅、旭川駅、釧網本線の川湯駅、根室本線の花咲駅の60円などの併用券はめったにみることが出来ず、併用券のほうが希少価値が高くなっています。
関西乗車券研究会「きっぷ探求」42号によれば、駅間距離が長く、最低運賃で行ける駅がなく、乗車券としての使いみちがない場合は、従来のように専用入場券であるべきでわざわざ併用券にしたのは、一種のミスあると述べています。黒岩や川湯、花咲は、専用入場券であるべきところを併用券化した例といえます。



この駅の併用券は、「鉄道入場券図鑑」によると200枚しか発行されず珍品とされていると書かれています。この駅の両隣の「西和田駅」までは¥70、東根室までも¥70という区間のため乗車券としての使い道がないにもかかわらず、このような併用券が発売されてしまいました。



この黒岩駅の30円併用券は、隣の2駅「山崎駅」までは¥40、「国縫駅」までは¥40という運賃のため、乗車券としての使いみちはあり得ません。




この川湯駅の30円併用券は、隣の2駅「緑駅」までは¥60、「美留和駅」までは¥40という運賃のため、乗車券としての使いみちはあり得ません。



旭川鉄道管理局では、併用券の取り扱いに厳しく、旭川(この駅もきちんと把握されていない)以外には発行されていないと言われていますが実際のところはどうなのでしょうか???



この駅も意外ながらあまり併用券の存在が知られていません。



ほかにも下記のように「晩生内駅」の大人併用券に小児断線がなかったり、「清水沢駅」の子供併用券の金額が間違えていたり、「東京極駅」の大人併用券の裏面が印刷されていなかったりといろいろなミスが発見されています。皆さんも自分の手持ちの併用券をもう一度チェックされてみてはいかがですか。


上記券には小児断線が存在しないミス券???



裏面に注意書きの記載が印刷されていないミス券。200枚印刷され、201番以降は注意書きは書かれている。



<30円併用券発売駅>「鉄道入場券図鑑」運輸情報センターより抜粋

倶知安・小沢・南小樽・小樽築港・琴似・桑園・札幌・苗穂・国富・幌似・前田・岩内・下鶉・鶉・上砂川・西歌・神威・歌志内・唐松・弥生・万字・万字炭山・京極・東京極・寒別・幾春別・長和・伊達紋別・黄金・東室蘭・鷲別・登別・竹浦・北吉浦・萩野・輪西・御崎・母恋・室蘭・紅葉山・沼ノ沢・南清水沢・清水沢・節婦・春立・富良野・西庶路・新富士・御影・東釧路・根室・勇足・上利別・北浜・藻琴・篠路・東篠路・石狩月形・札比内・晩生内・浦臼・新札幌・月寒・東札幌のほかに上記の黒岩・旭川・川湯・花咲・中斜里でしょうか。


<併用券で廃止・無人化>

 30円併用券 月寒・東札幌
 60円併用券 万字・万字炭山・節婦・春立・上利別
 80円併用券 札比内
140円併用券 御影・西庶路

上記の併用券で終わった駅は、駅の規模にもよりますが概して入場専用券の数は少ないように見うけられます。

30円入場専用券はとりわけ希少価値が高く、下手をすると昭和40年後半に無人になった駅よりも発売枚数が少ない駅も存在します。



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