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渡島駒ヶ岳と恵山の由来

 北海道には数多くの活火山があります。そのうち渡島半島にある活火山は渡島駒ヶ岳と恵山です。その由来を伝える義経にまつわる伝説があります。


(伝説のあらすじ)

 源義経が足高蜘蛛に教えられて天に昇り,国造神(コタンカラカムイ)のところへ行って火をもらってきて,この島の人々に火を伝えたという。そのとき天の神が火と灰をつかんで投げおろしたのが,カヤペヌプリ(渡島駒ヶ岳)とアシャ二ノポリ(恵山?)とに落ちたので,この二つの山は時々火を噴き灰を降らす。 


 この物語は「蝦夷島奇観絵詞」という書物に書かれたものですが、本来はアイヌの文化神オキクルミを無理矢理源義経に置き換えたもののようです。渡島駒ヶ岳も恵山も有史時代に噴火活動記録のある活火山です。カヤペヌプリは駒ヶ岳、アシャニノポリは恵山ではないかと思われます。茅部(かやべ)という地名が駒ヶ岳のそばにあります。恵山は比較的小規模な水蒸気噴火が起きており、明確な噴火記録は1846年があるのみです。これに対し、渡島駒ヶ岳はかなりの回数の噴火が起きています。その噴火規模も大きく、1640年の山体崩壊を伴う噴火では、噴火湾沿いに津波が発生して多くの住人が亡くなっています。最近では小規模ではありますが、1996年と1998年に噴火が起きています。北海道の噴火記録では古いものは残されていないので、案外アイヌの伝説の中に噴火を伝える言い伝えがあるかもしれません。渡島駒ヶ岳は明らかに噴火が頻発しているようですが、恵山の方も1846年以前の近い過去に噴火があったかもしれません。


参考文献 日本の伝説17 北海道の伝説 更科源蔵・安藤美紀夫

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