言うまでもなく「そば汁」はそばを食べた時の「美味しさ」を左右する大変重要なものです。
ある説では80%程度は汁の美味しさがそばの美味しさになるのだとか。
 そうでないにしてもせっかく美味しい手打そばを打っても汁が市販のものでは味気ないですし、手打の意味も薄れてしまいます。
 ほんのちょっと手間を掛けることで市販のものよりはるかに美味しい汁を作ることができます。

そば汁の作り方
 そば汁には大きく分けて「つけ汁」と「かけ汁」そして「ぶっかけ汁」の3種類があります。
 いずれも返し白だしを合わせて作ります。
 返しとは:醤油と砂糖、味醂をあわせて作ったいわゆるしょっぱさの部分
 白だしとは:基本的にはかつお節のみで作りますが、醤油の種類や好みによってはさば節やこんぶ、   椎茸等を加えて煮出したものつまり「旨み」成分を言います。


 生返しの作り方
    返しには本返しと生返しがあります。 本返しは沸騰寸前まで煮立たせることによりまろやかな味
   生返しは醤油のぴりっとした辛さが残る仕上がりになります。
  醤油 ・・・・・・・・・・・・・1リットル
  煮きり味醂・・・・・・・・・140CC
  砂糖・・・・・・・・・・・・・・・170g
  
煮きり味醂とは本味醂を沸騰させてアルコールを蒸発させて完全に無くしたもの
   味醂は必ず本みりんを使ってください。
  
砂糖、味醂の量は上記の量を基本に自分の好みで量を加減してください。

 
私は醤油はヒゲタ本膳またはそば膳、砂糖は三温糖を使っています。(味醂は検討中)
1・・・・・煮きり味醂
 本味醂140ccを火にかけアルコールが飛んだところで砂糖170gを入れ弱火でゆっくり煮
 とかし、透明な飴状になりかけたら終了
 
煮きり味醂はアルコールが飛べば良い。
 
量が少ない場合は沸騰させるとすぐに焦げ付いてしまうので注意する。

     
   味醂を加熱しアルコールをとばす  砂糖を加え掻きませる       透明になったら終了      
2・・・・・醤油を入れる
 透明な飴状態の煮きり味醂に醤油1リットルを入れよくかき混ぜて火を止める。
 
醤油を入れてからは加熱しない。


醤油を加えて火を止める
3・・・・・さまして容器に移す
 自然冷却で冷ますしてから良く撹拌して容器に移す。
 
このかえしは煮物や丼物を作るときの調味料として重宝です。
 (使用するときは攪拌して使う、なるべき1ヶ月以内に使用する。)

 本返しの作り方
  生がえしでは醤油を入れた時点で火を止めたが、本返しでは醤油を入れた後も火を止めずに
  中火以下で沸騰寸前になるまで煮込み火を止める(目安は表面全体が白くなる)
  後は自然に冷えるのを待ち容器に移し替える。


沸騰寸前表面全体が白くにごる状態まで
材料その2
かえしの味をもっと酷のあるものにしたい場合
砂糖をざらめ+黒砂糖1〜2割
または一部蜂蜜を使うなどいろいろとやってみてください。
その場合の分量は砂糖の重量が基本です
味醂を三河味醂
醤油そのものを変えてみるのも面白いでしょう


 白だしの作り方
  白だしの基本は鰹のみです。 そばの白だしの場合は厚削りを使用して長時間煮出します。
  あとは醤油の種類や味の好みにより宗田節や鯖節さらにこんぶやしいたけで酷を出します。
  この説明で使用している「本膳」は酷が強いので厚削りのみを使いますが「蕎麦膳」の場合は一晩     水出しした昆布を使って酷を出しています。
    材料:白だし1リットルを作ります
   鰹節厚削り60g〜70g
   水1.5リットル〜2リットル
   約30〜40分中火で煮出す
    1、鰹節を計量する
    2、水が沸騰したら鰹節を投入して中火にする
    3、灰汁をまめに取り除く
    4、キッチンペーパーなどで濾して完了(約1リットル弱の白だしができる)
   1.5リットルの水で煮出した場合はだし取り終了段階で1リットル弱に減るので10人前くらいの
    量になる

   
   厚削りを計量する       沸騰したら中火にする       まめに灰汁を取る
 ※使用した鰹節は再度煮出しして二番だしをとる事が出来ます。
  私の場合は再び2リットル〜3リットルの水で40分位煮出し冷えたらペットボトルなどに入れて保管して
  います。
 ※好みによりさば節や、昆布を混ぜてつかう方法もある。 
  ぬるま湯に8時ほど間浸したものを水ごと使うが沸騰前に取り出すのがコツ 
 ※二番だしは暖かいそば汁(甘汁)を作るときに延ばし用として使います。
  また甘汁用には使用する水に昆布を一晩つけたものを利用すればまた一味美味しくなる。

 辛汁の作り方(つけ汁)1人前の量は約70〜90cc
  1・・・・・出来上がった白だしの量をきちんと測り、分量に対してかえし約25〜35%を入れる
  2・・・・・加熱し沸騰直前で火を止め急冷して隠し味に味醂、酒を小さじで一杯入れ冷蔵庫で
     冷やして出来上がり。

   
白だしが1リットルの場合は1リットル×0.3=300ccのかえしを入れ熱し急冷します。
    濃さは好みですが  かえし:だし=1:3 〜 1:4
   
急冷すると日持ちが良くなる事と味が落ちません
   
酒を入れるとカツオの生臭さと、醤油の刺激を和らげることができます
   
最後に好みで焼いた火箸等を入れると全体を引き締めこげた風味が生臭さを消す。
  3・・・・・1〜2日寝かせた汁は使う前に再度加熱すると角が取れてまろやかな味になります。     ※ペットボトルに詰めて一旦凍らせても味がまろやかになるようです。
     再加熱の際は直接加熱するのでなく湯煎するのがコツ

                  

                               湯煎中

 ぶっかけ汁 一人前約100ccの目安
   基本はから汁とおなじで、かえしと白だしの割合を変える
   約1:5

 

甘汁1(かけ汁の作り方)1人前約350ccの目安
  
辛汁を二番だしで引き伸ばす。
  辛汁の3〜4倍の二番だしで引き伸ばして使用する。
  二番だしとは厚削りのかつお節からだしを取った後にもう一度だしを取ったもの。


甘汁2(かけ汁の作り方)1人前約350ccの目安
   かつお節50g〜60g + さば節10g + (こんぶ)
   1、鍋に水を1.3リットル沸騰させカツオ節・サバ節を入れる。7〜10分位煮出して
     だしをこす。 
   2、できあがった白だしに対して15%〜20%の濃度でかえしを入れできあがり。
     (白だし1リットル かえし150cc〜200ccを入れるということ 約1:8
     1.3リットルの水で白だしを作ると蒸発分もあるので約3人前の分量になる
     こんぶを使う場合には鍋に予め必要とする量の水をいれ、中にこんぶ5g程度を入れ
      一晩(約8時間)浸けておく。 火を入れる前に取り出すのがコツ。