【わんど】とは、大阪を流れる淀川の河川敷にできた一種の池で、
明治期に行われた治水工事に、自然現象が加わってできあがったものです。
魚たちが卵を産み、稚魚が育つ場所です。天然記念物である魚、“イタセンパラ”の生息地でもあります。
【塾名の由来】は、稚魚たちが本流に翻弄されることなく、自力で泳ぎだせるようになるまで守ってくれる、
あの“わんど”のごとくありたいと願って“わんど塾”と名づけました。
開塾は1997年、平成9年12月12日で、“人間塾”を目指しています。
【基本理念】は、“だれも責めない、誰も見捨てない、ただひたすら待つ”です。
【居場所を失った子供たち】にとっては、ゆったりできる『場(巣穴)』が必要です。
子供たちが、気が向いたときにいつでもフラリと立ち寄っては、おやつなど食べながら、話をしたり、
学習会では、遅れがちな勉強もし、
行事に参加することによって、楽しみながら、団体行動や、他人とのコミュニケーションを実践で学び、
講演会等に同行する機会があれば、『人』・『物』・『文化』との出会いを体験するなど、
幅広い分野から、子供たちの人格形成のサポートをしています。
【費用】入塾費・行事参加費用・その他、いっさい不要です。
“わんど塾”は、“支援協力会員”の会費(毎月:一口千円)と、全国の方々からの寄付などで賄われています。
【運営】“わんど塾”は、政治・宗教、その他既存の団体に所属することなく、
教育環境や地域環境の改善を目的に、市民によって運営されています。
【方針と活動内容】
イジメや不登校、学校崩壊といった教育環境の悪化に伴い、子供たちを取り巻く社会環境は年々深刻化し、
家出や非行件数が増え、大きな社会問題にもなってきています。
行政も学校も、これらの問題解決に向けて真剣に取り組んでいるにもかかわらず、
急激な時代変化のなか、なかなか効果が見えてこない現状にあります。
一方、当の子供たちに直接関わってみますと、一見、無軌道と見られがちながら、
どの子も、実に子供らしい素直さ(素顔)を持っていることに、いつも驚かされます。
いったい、このギャップは何なのか?わたし(山藤)なりに、実践を元に調べたところ、
ほとんどの子供たちが、自分の力ではどうにもできない『夫婦間や家庭などの問題』に翻弄された結果、
全身で反発しているということがわかりました。
このことから、青少年問題の『根本原因』は、
子供たち自身の未熟さ、わがままなどに起因するものは案外少なく、
実は、『家庭』 『地域』 『社会』 『大人』が、無意識のうちに、子供たちを追い詰めているストレスから、
やむを得ず、そうした行動をとっていると判断せざるを得ないのです。
ですから、その解決のためには、われわれ大人、一人一人が、そのことに気づき、
すべては自分(大人)たちの責任であると真摯に受け止めることが必要です。
そして、それぞれの持ち場において、協力し合い、根本的解決へ向けた行動を起こすことが何より大切だといえます。
ところが、もし、子供達の行動に目を向けて、
そのような行動(現象)を抑制できないことを、親や学校の責任とばかりに押さえつけようとすると、
どうしても、規則に頼らざるを得なくなり、排除や罰則強化といった対処療法に陥りがちです。
しかし、根本原因を取り除くことなく、行動のみ抑制しようとすればするほど、
「大人はわかってくれない」と子供たちに思わせ、さらに追い詰めることとなり、
結果的には、より困難な事態を招くことが予想されます。
わんど塾は、子供達の行動は、“すべて大人の鏡である”と認識し、
失われつつある『家庭』を中心に、『地域のつながり』 『支えあう隣人関係』を再構築することが第一と考えます。
そして、地域の大人の役割として、まず、不登校になったり非行に走った子供達と直接関わり、
遊びや行事を通して少しずつ信頼関係を築き、彼らの心の奥に秘められた想いを聞きつつ、
学校や保護者とのジョイント役として、その『根本原因』解消のために協力し、
子供たちが自らの力で歩き始めてくれるまでサポートし続けることを『わんど塾』の活動目的としています。
具体的には、不登校や家出の子供たちに対しては、学校や保護者と協力して、その原因を探り、
子供の意思で登校したり帰宅ができるような環境作りのお手伝いをし、
問題行動を起こした子供達には、関係機関のご指導を仰ぎ、再び繰り返すことのないように支え続け、
無職の子供たちに対しては、公共職業安定所へ同行したり、商工会議所や支援協力会員企業にご協力いただいて
仕事探しのお手伝いをしています。
よく、わんど塾の塾生は、問題児ばかりでは?と誤解されますが、決してそうではなく、
小学生から大学生、社会人にいたるまで、(年齢はさまざまですが)
勉強にクラブに仕事にと、元気に頑張っている塾生たちもたくさんいます。
しかし、頑張っている子供は、問題を表面に見せていないだけで、
実は、深刻な問題や悩みを秘めていることが多々あります。
したがって、問題行動を見せている子供達には早急な対応が求められ、
できれば、何の問題もないと思われている、いわゆる普通?の子供たちにも目を配り、
日頃のストレスを発散させ、見守ってやる必要があるわけです。
そこで、(塾生にすすんで参加してもらうため)「スケート大会」や「ボーリング大会」で気持ちよい汗を流したり、
みんなで焼肉やお寿司の「食べ放題」を企画準備し、ワイワイやりながらマナーを学んだり、
「魚釣り」や「災害救助犬訓練所の見学」、「合宿」、「八ヶ岳へのドライブ」などの
楽しい宿泊行事で、チームワークを学んだりしています。
もちろん、遊びばかりではなく、
学校の先生や、ボランティアで教師役を引き受けてくださる方々の応援を受け、
毎年、「学習会」も開催して、勉強の遅れを取り戻したり、進学に対する準備やアドバイスもしています。
また、大学生を中心とした塾生たちは、“信楽(しがらき)大作戦”と銘打って、
滋賀県信楽町で、荒れ果てた田畑や山林を借り受けて、開墾から田植え、林業等に、
毎日曜日ごとに汗を流し、自然から、実に多くのことを学んでいます。
わんど塾は、これらに関わるすべての費用をいっさい『無料』とし、誰でも参加自由です。
なぜなら、経済的理由から学校へ行きたくても行けない家庭環境にあった姉妹を復学させるお手伝いをした体験や、
また、正直なところ、関わり始めは、保護者の誤解を受けること(理解を得られないこと)も、多々あるからです。
つまり、どんな状況下にあっても、子供たちの誰もが、気兼ねなく出入りでき、行事にも参加できるように・・・
との配慮から、開塾依頼、活動の大切な精神としています。
青少年問題や、地域環境の荒廃については、誰一人として無関係ではいられないことを、
テレビに映る被害者の涙が物語っています。
こんな時代だからこそ、明日を担ってくれる次世代の子供たちのために、
“今、やらなければならないこと、今すぐにでも、一人一人が始められること”を語り合ってみませんか?