跳んだ論 活字中毒ひー。

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2001年03〜04月 読んだ本

1.玉蘭   2.そして粛清の扉を   3.チーズはどこへ消えた?   4.0番目の男   
5.ザ・スタンド 上   6.ザ・スタンド 下   7.ポップ1280   8.停電の夜に   
9.われはフランソワ   10.黒祠の島
 
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10.「黒祠の島」  小野 不由美  祥伝社ノベルス  2001.2.20発行
孤島、因習、連続殺人 1949年『獄門島』、1987年『十角館の殺人』、そして・・・
長編本格推理。
その土地以外の人間には理解できないきまりごとというのはどこにでも当たり前にあるだろうけれど、それが、海で隔てられた孤島で、宗教がからんで、権力者がいて、嵐の夜で、逆さ磔で、と盛り上げられて舞台になる。何があっても、隠されても、不可解でも、しょうがないなという雰囲気なのだが、ちゃんと表紙に書いてある通り、「本格推理」になっている。
それとこれをどちらも損なわずに出来上がっているのは巧いけど、それってどうなん?
ひ。は『屍鬼』は好きです。
 
4/30ひ。
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9.「われはフランソワ」  山之口 洋  新潮社  2001.2.20発行
大泥棒にして人殺し?だのに「フランス文学史上最高の抒情詩人」と今なお讃えられる破天荒な男フランソワ・ヴィヨン。謎につつまれていたその生涯を現代に甦らせたピカレスクロマン。
ということらしい。
主人公の予備知識及び詩に対しての興味が無い場合、ちょっと辛い。16世紀までのフランスの事情に疎い場合はさらに辛い。でもこれを読めば、それが補えます。
フランス詩って、語感の響きが良さそうなのでフランス語で聞けば心地よいだろうなと思う。まあ、どの言語で書かれたものでも、訳すというのは如何なものかとは思うところ。八行詩とかたくさん出てくるのだけれど、どうして笑うのかどこが素晴らしいのか、?と思ってしまったので楽しめたとは言わない。
 
4/25ひ。
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8.「停電の夜に」  ジュンパ・ラヒリ  新潮社  2000.8.30発行
ピュリツァー賞、O・ヘンリー賞、PEN/ヘミングウェイ賞ほか受賞。インド系新人作家のデビュー短篇集、表題作ほか、ピルザダさんが食事に来たころ、病気の通訳、本物の門番、セクシー、セン夫人の家、神の恵みの家、ビビ・ハルダーの治療、三度目で最後の大陸、の計9編。
うーん、良いものを読んだという印象。
大きい起伏はないけれど、響きが大きいというか、余韻が後引く感じ。
カルカッタとボストンが主な舞台で、登場人物はどこかでインドに繋がっている。インドに馴染みが無い分、異文化としての珍しい部分に目が向きがちだけれど、登場人物たちそれぞれは身に染みて心に染みる。
 
4/25ひ。
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7.「ポップ1280」  ジム・トンプスン  扶桑社  2000.2.29発行
このミス2001年度海外編1位。
 
暗黒小説の親玉のようにいわれていたと思うのだけれど、書かれた年代と時代設定のせいもあってか、言葉のイメージとまた違う感じだった。
たしかにあくどいし、保安官なんだから悪代官っぽく居直っていてもいいし、クールに悪を決めていてもいいのだが、あくまでも飄々とあるいは淡々としているように見える。そう見えるのは彼の作戦が成功しているからか。
自分で自分のことを語る、呟き続ける文章は独特で引き込まれる。楽しい。こういう語り口っていいな。これとかと共通しているところが好み。
 
4/25ひ。
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6.「ザ・スタンド 下」 スティーブン・キング  文藝春秋  2000.12.20発行
20世紀の死にざま。
らしいです。
 
上巻では次々とすごい数の人物について、それぞれのことが細かく書かれていく。しかもちゃんとひとりひとり
姓名およびあだな付き、個性的で存在感もあるし、どの人が重要なのか判断できないので把握しておくのに紙とペンは必需品。そうしておいて下巻に入ると、登場人物が絞られてきて、またそれぞれの関わりかたもちゃんとしているのが気持ちよい。書いている方も偏執的なのだから、読む方もカルトクイズをこなすような心構えで読み込むのが正しいのかも。長時間に渡ってご苦労様という感じ(自分に。)楽しませてもらいました。
反面、怖さというか気持ち悪い恐ろしさが薄まってしまったように思う。あまりに非日常の世界でありながら、日常的な人間の生活面を追っているため、現実的すぎて、得体の知れないおどろおどろした部分までもあたりまえのように感じてしまう。だけども問題は今日の分の缶詰、だというような。
この本を読んだら波乗りをして、深く追求したサイト(名簿つきとか。)をまわるのも楽しい。
 
4/3ひ。
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5.「ザ・スタンド 上」 スティーブン・キング  文藝春秋  2000.11.20発行
『ザ・スタンド』は1990年代を代表する一冊である…冒険、ロマンス、予言、寓話、風刺、ファンタジー、リアリズム、黙示録…この本にはすべてが含まれている…。長編ホラー。ついに刊行。
ということで、これは完全版です。以前に出たのは読んでいないのでじっくり楽しみます。

3/8ひ。

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4.「0番目の男」  山之口 洋  祥伝社文庫  2000.11.10発行
「祥伝社文庫15周年記念特別書下ろし、長すぎない短すぎない 中編小説の愉しみ」400円のシリーズ、SF。
ちょっと状況が判り難かったんだけど、「クローン人間」を扱った未来の話としてのオチが効いてる。
人の感情も変わるのは当然で、それは進化かどうかは置いておいて、適応には違いない。
短い中に詰めた分か無理が無くもないんだけど、さっくり読めて少し考える余地を残す、良い読後感でした。
 
4/23ひ。
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3.「チーズはどこへ消えた?」 スペンサー・ジョンソン  扶桑社  2000.11.30発行
二匹のネズミと二人の小人の行動に教訓を読めという「ビジネス書」。あっという間に読めるベストセラー。
3章から成るのだが、真ん中の本文を挟む前後の同窓生の会話はどうも余計な印象があった。
解説というか、こう解釈しなさい、こういう受け取り方をしなさいと強制されているような感じに思うからか。
物語中に、壁に書かれていく言葉だけで充分おせっかいとも思うのだが・・・。
迷路の中のチーズを探す短い物語だけならどうだったかな。
まあ、よく出来たよい話だなぁ、たまに出るなこういうの、かけそばみたいな。
これだけ持て囃されたら、また類似品とか批評ものとかいっぱい出るだろうし。
 
4/23ひ。
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2.「そして粛清の扉を」  黒武 洋  新潮社  2001.1.25発行  第1回ホラーサスペンス大賞受賞作
3月7日読了。
 
新潮社、幻冬舎、テレビ朝日によるホラーサスペンス大賞の第1回大賞受賞作、「ヘリウム24」改題。
世間的評価レベルの低い高校の中のありとあらゆる悪の巣窟・・クズの集まりのクラス、29人を人質にして立てこもった担任女教師と解決策を探る警察との24時間の行動。1クラス分の生徒の死体の量産という点のみ「バトロワ」と共通。
主人公の口から語られる「緊急措置」を取る理由が、そのまま作者の怒りであって、この本で言いたかったことなんだと思う。直接でも間接でも同様の怒りを持つ多くの人はこの措置を良くやったと思うかもしれないし、実際に出来る事ではないけれど、世の中こうでもしなければならないところまで来ているのかとも思わせる。
湿ったクサイ感情を排除してあるのが潔いが、そこを薄いと感じる向きもあるだろうし、新人というせいかもしれない細かい不足も多い感じだけど、いろんなアイデアが盛ってあって退屈しない。もっと長編になっていても読み応えがあっただろうけれど、ここに書かれなかった登場人物たちの事情を想像するのも楽しい。
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1.「玉蘭」   桐野 夏生  朝日新聞社   2001.3.1発行
3月5日読了。
 
「小説トリッパー」に連載されていた作品に加筆したもの。
上海と東京、現在と70年以上昔が交錯しながら進む。東京で仕事を辞め、男と別れ上海に留学中の女性の元に、大叔父の幽霊が訪れたところから始まる、静かに語られる、内側の感情が染みる恋愛もの。
新しい世界で新しい生活を求めたつもりが、これまでのすべてを引きずる世界の最果てに来たのか、自分の世界の真っ只中にいるのか。玉蘭(ぎょくらん)の香りと、土地と時代の喧騒に眩む。
この作家さんが書く人間の気持ちは、読後に重く苦しい感じを残すのだけれど、今回もそれは濃いけれど、少し感動ものと言った味もあった。
でも読んでいて楽しかったかというと、どうかな。ついつい謎の部分に気が向くのは読み手の癖なのでね。
 
#つぶやきひー。 クチナシのような感じなのかな。