需要と供給とは、バランスが重要である。もし、需要が供給を大きく上回ればインフレとなり通貨の価値が大幅に下がり、物価が上昇する。反対に供給が需要を大きく上回ればデフレとなり、通貨の価値が上がり物価が下がる。現在の日本はデフレに覆われていると言われ、通貨の価値が高いために国民が物を買わずに貯金をするため、金が市場を回らなくなり不況になっているらしい。我が家では、とは言っても我が家の構成員は私一人ではあるが、国の経済情勢に関わらずインフレが続いてきた。つまり、欲しい物が沢山あったのである。そしてそれは、ある時は野望と化して次々と野望を達成し、ある時は極悪ショップキムラヤによって囚われの身となり、日頃汗水垂らして労働した報酬であるところの給料を吸い取られるという生活を送ってきた。そして、国の経済状況に対してある程度の貢献をしてきた自負も少なからず持っている。
しかし、現在の国の深刻な経済状況であるデフレがついに我が家まで波及してきた。そう、需要と供給のバランスが逆転したのである。事の発端はほんの些細なことであった。まさかこんな事が私の生活にこんな重大な影響を与えるとは...
そう、それは私が新橋のお客様のところへ常駐勤務することになった5/15が発端となっていることは現在の状況を考えると明白であることは言うまでもない。新橋というところは、私が使うだけでもJR山手線、JR横須賀線、都営地下鉄浅草線と営団地下鉄銀座線、そして新交通ゆりかもめが通っている交通の要所であり、一般にはサラリーマンの街と称され駅前のターミナルに置いてあるSL前広場では夜な夜な酔いどれサラリーマンが待ち合わせをし、ジャイアンツの調子が良いと駅前でジャイアンツファンのサラリーマンがジャイアンツの応援というパフォーマンスをTVで披露することで全国的に有名な街である。
そして現在、私は新橋に仕事で通っているのであるが、朝の新橋はもの凄いのである。なにがもの凄いかというと、私が歩く道の両サイドに人が立ち並び、私の進行方向に手を差し出して私の通行を妨げようとするのである。奴らを総称して消費者金融という。そう、いわゆる「むじんくん」である。いや、「お自動さん」かもしれない。そういや「いらっしゃいまし〜ん」なんていう機械野郎もいた。「¥むすび」なんて縁起のいい奴だって負けてはいない。つまりそういう奴らなのである。ってゆうか何を言いたいかっていうと奴らの一味が私にポケットティッシュを差し出すのである。消費者金融の社員とおぼしき人たちが、あたかもモーゼの前で海が割れたかのように、そして、私の進むべき道を指し示すかのように立ち並び、ポケットティッシュを差し出しているのである。あるいは「お願いしま〜す。」と何をお願いされているのかは分からないが嘆願されるのである。私としては男が差し出すティッシュなど、決して受け取る筋合いのものでは無いのだが、女性が嘆願してティッシュを私に差し出せば受け取らざるを得ない。
そして、これが恐ろしいことに我が家(といっても私一人だが)の需要と供給のバランスを崩してしまったのである。
つまり、どういうことかって言うと我が家の構成員は一人だけなので、ティッシュの需要はあまり多くないのである。まあ、一般的な男の一人暮らしなのでそれなりの需要はあるのだが、毎日の需要は決して多くないと思われる。とても一日にポケットティッシュを一つは使い切らない。ところが供給は下手すると月〜金の毎週5日、一月にすると20日ポケットティッシュの供給が続くことが可能なのである。と、いうわけで我が家ではティッシュの価値は大暴落である。だれか消費しませんか?