【牛山なんでも事典】

馬林【ばりん】(伝統行事)
馬林3  天神社の祭礼には馬の奉納が行われました。この奉納馬の背に乗せる飾り物を馬林(ばりん)と呼んでいました。馬林の形や大きさはいろいろあり、その年の作柄(農作物の出来具合)や祭の行事内容によって馬林の大きさは、大きくなったり小さくなったりしました。また、不作の年には、馬之塔を出すことや、祭そのものを中止することもありました。
 祭の行事は、祭前に各嶋の年行事(役員)が集まり、話し合いによって決められました。奉納される馬之塔の形や馬の数も、この場で決められ祭の準備がはじまります。
馬林2  左上の写真は、撮影年月は不明ですが、春日井市味美白山神社の祭礼で本馬林を組んだお馬之塔(おまんと)です。
 本馬林(ほんばりん)とは、最高格の馬林で、男子の礼服で言えばモーニングのようなもので、特別の祭礼の時にのみ組まれたようです。
 牛山天神社の祭礼においても、古い時代には、この本馬林が組まれた時期がありましたが、長らく途絶えていました。昭和60年(1985)、古くから郷中町内会に保存されていた本馬林が町内有志によって70年ぶりに修復復元されました。右の写真は、修復が終わり、祭当日公会堂に飾られた郷中町の本馬林です。
馬林1  しかし、折角修復したこの本馬林も、馬之塔が行われなくなってから久しく、再び馬の背に飾られることはありませんでした。修復してから数年間は、リアカーに積まれ、御神輿代わりに使われていましたが、それも御神輿にとまる子供の数が減ったことと、組み立てに大変手間がかかることから中止になってしまいました。
 左下の写真は、祭の日、リアカーの上に組まれた郷中町内会の本馬林です。祭の前日に子供会と町内会の役員が集まり馬林を組み、公会堂の正面の間に飾られ、お供えが並べられました。祭の当日には、馬林を乗せたリヤカーは大人たちが引き、子供たちはリヤカーに取り付けられた綱に掴まり「わしょい、わっしょい」と天神社まで参拝に出かけました。
 この馬林も百年以上昔に作られた年代物、修復したとは言え、各部分がぼろぼろになり、現在では大きな箱に納められて郷中公会堂に保存されています。

 おまんと(馬之塔) 参照

2000/02/18