「支援」概念の重要性は,様々なところで指摘されている.たとえば,小橋
は,意思決定を支援することの難しさを様々な例を引いて論じている[ 1].
今田は,社会の自己組織性の観点から,「管理くずし」の必要性をあげてい
る[ 2].一方,渡辺は,脱産業化という経済構造の変化に由来するマクロな
社会変動の一環として,自己実現至上主義が台頭してきていると指摘し,従
来の管理概念にかわる概念の必要性を指摘している[ 3].
また,林は,情報社会のモデルとして,参加型社会モデル提案し,財,サー
ビス,ライフスタイルを自ら構想し創りだす能力の必要性を指摘している
[ 4].
さらに,ウォーターマンは,「指導つき自治」システムと呼ぶ,自主管理チ
ームによる生産性の向上に言及している[ 5].
これらを見てわかることは,個を尊重する新しい管理のあり方の必要性が叫
ばれはじめ,そこでは,情報システムが重要な役割を果たすことが期待され
ているということである.
本研究会は,このような問題意識から出発して,「支援」とは何か,よりよ
い支援はいかにしたら実現できるかという点を中心として研究を進めてきた.
2年間の研究部会活動の成果として,「支援」についての一致した定義を確
立することができた.そこで,この章では本報告書の基底をなす,「支援」
概念の定義について述べる.
本研究会では,「支援」を次のように定義する.

[ 図1 支援の構図 ]
この定義における「行為」については,次のように考える.
尚,支援を議論するにあたって,次の点に留意する必要がある.
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