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| 危険地帯 | ||
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1997年作品 No.1 めざせ毎日更新 1998年作品 No.29 1998年の祝賀 1999年作品 No.60 1999年の祝賀 2000年作品 No.76 2000年の祝賀 2001年作品 No.85 2001年の祝賀 2002年作品 2003年作品 |
54.のれん街 「のれん街」というのを御存知であろうか。 デパートの地下食料品売り場の一角や、デパートの最上階などによく形成されている。食料品売り場での「のれん街」は、全国津々浦々のおいしいものや名産品が販売されておる ところで、デパート最上階の「のれん街」は、俗に言う飲食店街のことである。ここだけ、夜の10時まで営業していたりする。 街などという名詞がくっついているが、街と呼ぶにはのれん街はあまりにも規模が小さすぎる。せいぜい10件程度の店が並んでいるのにすぎないのだから。街とはちと大袈裟である。 では村。村ではどうか。のれん村。なんかマヌケであるが、しかし、まだ村という自治体を形成できるほど大きいものではないだろう。 なんていったって、10件程度の店しかないのだから。 では集落。集落ではどうであろうか。おお、なんとなくいい雰囲気になってきた。のれん集落。 そう、集落でいいではないか。ということで、明日からのれん街はのれん集落と呼ぶこと。近く国会で可決される予定だ。今日はまあ、のれん街で通そう。 そんなのれん街が、神奈川県横浜市戸塚区の戸塚駅前にも存在する。戸塚駅は、JR東海道線とJR横須賀線、市営地下鉄が一同に集結するそこそこ利用価値の高い駅である。 東京まで40分、横浜の中心部にも10分程度で到達可能なので、この駅周辺は住民も非常に多い。 一時期、私はこの戸塚に住んでいたのだが、いかんせんごちゃごちゃしておる街で、まさに「混沌」という言葉がぴったりフィットするところであった。戸塚はカオスなのだ。 私など、なかなか慣れなかったものだ。 さて、のれん街である。ここののれん街は、レストランがあったり、食料品などが売っている店が何件かある。 問題は、のれん街の名前である。正式名称は、こういうらしい。 「神奈中のれん街」 さて、これが何を意味するかわかるであろうか。 のれん街の定義はいいとして、頭の「神奈中」とは一体なにか。中学校のことか。ピカチュウの仲間でないことは確かなようだ。 神奈中とは、神奈川中央交通のことで、主に神奈川県内でバスを運行している会社である。主にと書いたのは、東京都町田市でもこのバスの生息が確認されているからだ。 ただでさえ神奈川と間違えられやすい町田なのに、さらに輪をかけて町田を神奈川化しようとしているのである、神奈中は。まあ、それはさておき、おそらく、こののれん街の経営母体は 神奈中なのであろう、ということが考察できた。 当時、私はこの神奈中バスで通勤していたのだが、このバスがまたとんでもないバスであった。 私の利用していたバス路線は、横浜ドリームランドを起点として、国道1号線を経由し戸塚駅に至るというものだった。「戸52系統ドリームランド線」だったような気がする。 このバス路線のなかに、悪名高い渋滞の名所「原宿交差点」が含まれていた。私の乗るバス停「吹上」は、この原宿交差点を越えたところにある。よって、ちっともバスは来ないは、 やっと来たと思っても、既に乗客が満載されておるのでそのまま通過してしまい乗れないは、やっと乗れたと思ってもギュウギュウ詰め、しかも渋滞に巻き込まれていることが多く、 バスはなかなか進まないは、料金前払いなので、払ってしまった以上は途中で降りて歩くのももったいないので我慢して乗っているしかないはという、最悪の路線であった。 おそらく日本で最も過酷なバス路線ではなかろうか。 バスが来ないとはどういう事か。運行本数が少ないとかそういう事ではない。時刻表上では、1時間に40本くらいは来るようになっている。なのに、ぜんぜん来ない。 雨など降ったら最後、一生バスが来ないような気配である。 いくら満員とはいえ、そのまま通過するとは何事か。バス停には、既に何10メートルもバス待ちの列ができているのだ。冗談ではない。 本当に何10メートルもバス待ちの列ができるのだ。吹上バス停は。それなのに、無情にもバスは通過する。列は増える一方である。 だが、来る時は3台も4台もまとめて来る。ときどき、幻とされる吹上バス停始発のバスも来る。つまり、ダイヤの密度がバラバラなのだ。何十分も待って来ないバスが、 いきなり堰を切ったように3台4台5台と連続して押しかけてくることがあるのだ。だがしかし、ここに落とし穴があるのだ。 先頭の混んでいるバスが止まってしまい、後ろの方にいる空いているバスは、停車スペースが無いので、そのまま通過してしまうのだ。 こらー! こういう時に限って、なんで混んでいるバスが止まる! 普段だったら、このくらい混んでいりゃ通過するくせに! で、そんなバスにたくさんの人を乗せれるわけが無く、 数人乗せただけで、また立ち去る。そして、またバスが来ない空白の時間が訪れるのだ。これではやりきれない。 ということで、私達神奈中利用者は、こののれん街をこう呼んでいた。 「神奈中乗れん街」 |
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