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| 危険地帯 | ||
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1997年作品 No.1 めざせ毎日更新 1998年作品 No.29 1998年の祝賀 1999年作品 No.60 1999年の祝賀 2000年作品 No.76 2000年の祝賀 2001年作品 No.85 2001年の祝賀 2002年作品 2003年作品 |
79.言えない台詞 人間には波長というものがある。やはり自分の波長と合った者同士というのは打ち解けるのも早く、生涯良き友人として付き合っていくことになるだろう。 私なんかはその波長がやや特殊なものであるらしく、私に寄ってくる人達、つまり私と波長が合致する人は皆、言葉では言い表せないような異様なオーラを発していたりする。こういうのを「波動を帯びている」という言葉で表現することがある。私はまだそれほど波動を帯びていないつもりであるが※、そのうち被爆して強力な波動を帯びてしまうのも時間の問題である。 ※編注:こういうこと言っている奴が実は一番波動を帯びていたりする。要注意。 この波動を帯びた人達は、時として常識では考えられない言動を巻き起こすことがある。まあ、波動を帯びた人間そのものが常軌を逸脱した存在であるので無理はないところなのだが、少なくともまっとうな社会生活を送っている人であれば決して発しないであろう言葉を、彼らは平気で言って、周りにいる人達を驚愕の渦へと引きずり込む。 私の友人であり、波動をビンビン発しているξという男がいる。イニシャルで表現するのもままならない彼は、コンビニなどで恐るべき発言を店員にされる。 コンビニで弁当を買い、店員に「あたためますか?」と質問されたとしよう。通常の人間であれば「はい」とか「いいです」などと当たり障りの無い言葉で店員とのコミュニケーションを図るだろう。だが、ξは違う。 温めて欲しくなければ「いや、それにはおよびません」と丁重にお断りをする。 逆に温めて欲しければ、「恐れ入ります。では、お言葉に甘えさせていただきます」と妙にかしこまり、マナー研修で模範演技となるような応答をコンビニで執り行う。 さすがのコンビニのバイト君もこれには驚いたようで、「は、はあ、左様でございますか。では誠心誠意、温めさせていただきますので、今しばらくお待ちください。お箸はご入用ですか?」と普段絶対に言わないようなバイト君の中での最高峰の敬語を用いて、ξの対応に当たるわけだ。それにしてもバイト君、誠心誠意温めるとはなんだ。あんたの懐で弁当を温めるとでも言うのか。 ξも調子に乗って、「いやいや、箸などもってのほか。お気持ちだけ頂きます」と切り出す始末。 コンビニで礼儀正しくして、一体どうしようというのだろうか。そばにいる私は恥ずかしいので、やめてもらいたい。 かと思いきや、マクドナルドにおいてξは突然こんな事を言い出す。 ええい、貴様はイモイモ大きな声で言うんじゃない。なぜフライドポテトと言えぬのだ。 波動を帯びた奴等には、要注意だ。いつどこで、突拍子も無いことを言い出すかわからない。 |
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