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| 危険地帯 | ||||
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1997年作品 No.1 めざせ毎日更新 1998年作品 No.29 1998年の祝賀 1999年作品 No.60 1999年の祝賀 2000年作品 No.76 2000年の祝賀 2001年作品 No.85 2001年の祝賀 2002年作品 2003年作品 |
80.雪降る桜の街で 雪が降っていた。その雪は、空を見上げる私の顔に容赦なく降りかかる。 だが、雪は私の顔に触れた瞬間、その短い一生を終え、ほんのわずかな水滴となって、私の顔を濡らした。一瞬にして、雪という固体から、水滴という液体へと変化するその様は、せつなさ炸裂である。この元ネタがわかったあなたは、社会復帰のため、リハビリすべきだ。 雪として生存できたのは、どのくらいの時間だったのか。そんなことを、もはや雪ではなくなった頬を伝う水滴の冷たさを感じつつ考えた。と同時に、私はなぜこの街にいるのかという点についても考えねばならない。この地に立っていることに後悔しているわけではない。だが、なんとなく後ろめたいものを感じていることは否定できない。そんないろいろな思案が駆け巡る、ここは愛知県名古屋市。 またもや小生はやってしまったのである。前回は札幌だったが、今回は名古屋である。 名古屋へ行くということを何気に会社の人に漏らしたら、何しに行くのだ、とあまりにもしつこく尋問してくるので、観念して「椎名って人のライブを観に」と申し述べた。 観念したと言うわりには若干包み隠している部分もあるが、「椎名? 誰?」とか聞いてこれば正直に答えようと思っていた。だがしかし相手は、「ああ、椎名林檎か、お前も意外な人のファンなんだね」となんか勝手に勘違いしてくれたようで、事無きを得た。意外というのがやや心外ではあったが、下手に突っ込んでしまうと面倒なことになりそうだったので、そのままにしておいたのであった。 どうでもいいが、へきるにりんごとは、椎名姓には妙な名前が目立つ。椎名法子というのもいたような気もするが、今何をやっておるのだろうか。とにかく、今後は「椎名こあら」などと動物系に走ってくれれば愉快である。 2000年2月26日。その昔、2・26事件が勃発したこの日が、名古屋を目指す日である。 長野新幹線の自由席方面はスキー客でごった返しておった。だが私は、グリーン車で席を確保しているので、余裕の着席である。こういうことに金をケチってはいけないのである。グリーン車では美麗なお姉様がウーロン茶を振舞うという特典とい名のサーヴィスがあり、これだけでグリーン料金を支払う価値があろう。はにゃ〜ん。 そんなこんなで長野に到着し、特急しなのへと乗り継ぎ、終点名古屋へと向かう。だがしかし、この切符で名古屋駅で途中下車することはできない※。よって一度路線の分岐点である名古屋の金山駅で降りた。そして、名鉄に乗ってみたかったという趣味的理由で、名鉄に乗り換えて名古屋駅に到着したのが、正午を過ぎた頃であった。
さて、今回も仙台のとき同様、あまり勉強せずに名古屋に来た。だがしかし、目的ははっきりとしている。へきる様のライブが第一目的であるとすると、第二目的は名古屋グルメを堪能することである。名古屋独特の食べ物といえば、きしめん、味噌カツ、味噌煮込みうどん、てんむす、ひつまぶし、ういろうetc.と挙げればきりがない。それらの名古屋テイストを存分に楽しむつもりでいたのだが、それらはどこに行けば食べれるのかが全くわからない。とりあえず繁華街に行けば何かあるだろうということで、栄に向かった。 よく札幌と名古屋は街の構造が似ているといわれるが、今回名古屋に行ってそのとおりだなと痛感したのであった。札幌の大通に相当するものが名古屋の栄であり、大通公園に相当するものが久屋大通なのであろう。これを久屋大通公園と呼称して良いものかどうかは謎である。街の中心も、名古屋駅前ではなくて栄であるようなので、これも札幌と似ている。それにしても、IME98で久屋大通というのは変換されないですな。こういうメジャーな地名がちゃんと変換されないとはマイクロソフトは名古屋を馬鹿にしているのではないのだろうか。憤慨せよ、名古屋市民の皆さん。ちなみに、札幌にも名古屋同様に栄町があるが、全く栄えていないので敗北である。そんな栄の街をうろついていたところ、一軒の煮込みうどん専門店を発見したので、そこに入って味噌煮込みうどんを食べた。はらぺこだったので、非常にうまい。いや、はらぺこでなくてもきっとおいしいであろう。さすが本場である。こんなおいしいものが毎日食べれる名古屋の方々が大変うらやましいが、さすがに毎日は食べたくないかな、というのが本音である。 腹ごなしもでき、次は何をしようかというところであるが、へきライブの会場時間があるのであまりあちこちには行けない。どこに行こうかと何気に地下鉄の路線図を眺めていると、桜通線というはにゃ〜んな路線があることに気がつくのであった。桜通である。この通りをさくらちゃんが毎朝、ローラーブレードで雪兎さんにときめかせつつ、学校に通っているところから、その名がついたに違いない。そうか、友枝町は名古屋にありましたか。となれば、乗るしかあるまい。栄駅から名城線に乗り、久屋大通駅に行って、桜通線に乗り換えである。桜通線の御器所(ごきそ)も非常に気になるところなのであるが、行き先は御器所の先の桜山に決定した。きっと、ここはさくらちゃんが山のようにいることからこの名がついたに違いない。 「ぼえ〜、ぷーぷーぷー」という、初めにほら貝の様な音を奏でた後に、ブザーが3回鳴ってドアが閉まるという名古屋地下鉄の妙な発車儀式に慣れた頃、桜山に到着と相成った。 と、書いていて記憶が怪しげになったが、ぼえ〜は、桜通線では無かったかもしれないのぅ。 わくわくして桜山で降りた私は、桜山駅周辺の探索を始めるのであった。桜見町という地名まであるではないか。さくらちゃんが見られるからこの地名になったと、名古屋市立図書館に眠っている古文書にそう記されているに違いない。ほれ、さくらちゃんよ、遠慮せずに出てまいれ、などと念じてみるが、なかなかさくらちゃんとエンカウントできないのであった。その理由を考えてみたところ、今日は土曜日なので学校は午前中で終わり、もう既に家に帰られたのではなかろうかという結論に達した。いやでも、チアリーディング部の練習で、もしかしたらこのくらいの時間まで学校に残っているのではないのか? とも推測した。知世ちゃんの練習が終わるのを待っているのかもしれぬ。もう少し待ってみれば、もしかしたら・・・ だがしかし、あいにくさくらちゃんを待つ時間は余り無いようだ。そろそろライブ会場へ向かわなければならなかった。 桜山駅に戻り、ライブ会場までの道のりを確認しているときに、桜山の先に「桜本町」という駅があることに気がつくのであった。これはきっと、桜の本当の町の略に違いない。つまり、ここが本物なのである。桜山はダミーだったのだ。 見てはいけない物を見てしまった。もう気になって仕方がない。ここに行かねば。桜本町に出向かねば。心も体も臨戦体制に入ってしまった。時間を確認する。4時だ。開場時間は5時である。整理券番号制の為、開場時間には確実に会場にいないと場所の保証がされない。桜本町は、桜山の4つ先の駅である。4つなら10分くらいで着くよね、、、っておいおい、俺は本当に行くのか? と思ったときには時すでに遅し。会場とは逆方向の電車に乗りこんでいる私であった。 名古屋市南区。ここにかの地はあった。ホームから階段を上がり、外に出てみると、雪がちらほらと舞っていた。「舞ってセーラー服騎士」という漫画を一瞬思い浮かべたがすぐに消えた。そう、まるで雪のように・・・
もう時間が全然ないので、ピンポイント爆撃である。 桜本町での目的はただひとつ、名鉄桜駅の姿を拝むことである。桜駅に行けばきっとさくらちゃんにも会えるに違いない。 ところで、桜駅の第一変換が「桜液」だった私はもう駄目ですか? 悔い改めるべきですか? 桜液ってなんですか? そんなわけでいよいよ桜駅とご対面となったわけだが、妙に閑散としていて、さくらちゃんどころか人の姿すら確認が難しいというというような秘境であった。写真は右のとおりだが、写真を撮ったら駅員さんに睨まれてしまった。なんと可愛げのない駅員さんであろうか。桜駅の駅員たるもの、せめて「はにゃ〜ん、知世ちゃん、恥ずかしいよぅ」くらいの粋なパフォーマンスを見せてほしいものである。 でも、こんなことして、一体私はどうするんだろうか。 はたして、あと30分でライブ会場に行けるのだろうか。 雪が降る中、この近辺の「さくら」と名のつくあらゆる看板や建物を激写しつつ、そう思うのであった。
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