Musica Antiqua
 
 Guitar (17〜18Century)

  - 特色 -

  この時代のギターは過去の経験を繰り返しながら、近代的な姿をとるところまできていた。
  鉤形の弦倉は消えて、平らな頭部が一般化した。しかし、共鳴胴はまだ小さめであった。
  作りに関しては、非常に凝り、洗練されたものがある。
  真珠母、象牙、黒檀、鼈甲の薄板などを用いた、嵌込み細工で飾られている。
  共鳴孔の「ローズ」も羊皮紙を截った細工によっており、まさに美術工芸品である。


  - 製作家 -

  16世紀の時代同様、17世紀もリュート製作家たちがギターを製作していた。
  イタリアのセラス兄弟は、象牙や黒檀などを使った優美な楽器を作り出し、
  フランスでは、ジャック・デュメニル、ヴォボアン兄弟が、活動した。
  ヴォボアンはとくに優れた製作家で、ルイ14世の姫、マドマゼル・ド・ナントおよび
  愛妾、マダム・ド・モンテスパンに楽器が献上された。
  18世紀には、クロード・ボワヴァン (ルイ15世の姫に楽器が献上されている) や、

  
ブノア・フルーリ、ギヨーム・ルブロン が活躍した。

  - 作品 -

  イタリア生まれでパリで活躍した、フランチェスコ・コルベッタ (1620〜1681) の、五つの
  ギター曲集は17世紀におけるギターの発展を示している。
  最初の2冊は 「スペイン式ギター」 のために書かれている。
  すなわち、ラスゲアードのスタイルで書かれ、最後の2冊はラスゲアードの手法と、
  古いメロディアスな書法を混ぜている。その曲集にみられる創意は驚くほど大胆である。

  ロベール・ド・ヴィゼ (1658〜1725) はコルベッタの弟子であり、リュート、ギター、テオルボ
  の奏者で 「王のギター教師」 の任についた。
  リュート、テオルボのための作品 (ヴォードリ・ド・セーズネの手稿楽譜集)
  「王に捧げしギター曲集」 などがある。

  18世紀の フランソワ・カンピオン (1668〜1747) のギター曲集はそのエスプリにおいて17世紀を
  反映している。
  カンピオンの作品は過去のポリフォニックな書法を踏襲しているが、
  いくぶん中途半端であり、時代がすでに別のスタイルをめざして歩み初めていたことを
  はっきりさせる。

  ガスパル・サンス (1640〜1710) はスペインのギター奏者で、著作に「スペイン式ギター
  上の音楽教育」 があり、奏法メソッド、スペイン歌曲、舞曲などが収められている。
  このなかには、当時の調弦に関する説明や、演奏上のアドバイスなどが見出せる。 



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