各国地図事情
スイス

1995/96年版カタログ

発行元 Bundesamt für Landestopografie
連邦地形測量所

最近は swisstopo という愛称を用いている。
概要  スイスの官製地図は、いずれも多色刷り、ぼかしつきで、急峻なアルプス地域はもとより、北半を占める緩やかな起伏の地域でさえも、土地の形状をつぶさに実感させてくれる。等高線は岩場、氷河とそれ以外で色分けされ、そのつなぎ目にいささかの狂いもない。印刷技術も含めて世界で最も美しい官製地図として名高いものである。
 スイス国内では、駅の売店でもその土地の官製地図を並べているし、観光大国の地位を象徴して、各国の大型書店でもよく見かける。普及度の点でもナンバーワンと言える。

 スイスは独、仏、伊、ロマンシュ語の4言語を公用語としているので、地図の表記も掲載範囲の言語圏に合わせて使い分けている。
種類
1:1 000 000 (1面)  
隣接地域(パリ、フィレンツェ、ウィーン、フランクフルト)まで収まる。地名索引添付。
以下、主題図以外は折図と平図があるが、通常、書店等に並ぶのは折図である。

1:500 000 (全国1面)  
国土全体が収まる。30万分の1に比べてコンパクト。

1:300 000 (全国1面)  
1:200 000を縮小した版と、1:500 000を拡大した版(平図のみ)がある。
前者は表示が小さくなる分、カタログの言葉を借りると「中身のぎっしり詰まった inhaltsreichste」地図である。ただし等高線は省略されている。
後者は壁掛けなどを想定したものであろう。

1:200 000 (4面)  
スイスを縦横2等分した図郭だが、隣接図幅との間には若干の重複を持たせている。
国土の全貌を比較的細かい部分まで知るのに適した地図といえよう。地勢表現は100m間隔の等高線とぼかしによる。

1:100 000 (23面)  
赤色の表紙。
これより大縮尺の地図の図郭は経緯線で区切られているが、接合させやすいように周囲にごくわずかな重複を持たせている。
隣国フランスではこの縮尺が主流だが、小国スイスでは中途半端なイメージがぬぐえない。しかし、地図そのものは1:50 000を凝縮したような美しさがある。地勢表現は50m間隔の等高線とぼかしによる。

1:100 000集成図  
発行済みの10面でほぼ全土をカバーするので、この縮尺で揃えるなら上記の区分図よりお得である。

1:50 000 (78面)  
緑の表紙でスイスの地形図として最もポピュラーなシリーズ。
たとえば「264: Jungfrau」の雪と氷河に覆われたアルプスの描写は実用を通り越して芸術的でさえある。
地勢表現は20m間隔の等高線とぼかしによる。

1:50 000集成図 
上記区分図に比べて、観光スポットが1面に収まるよう配慮されているので、利用価値大。特に、「5004: Berner Oberland」や「5013: Oberengadin」 など。

1:25 000 (249面)  
茶色の表紙。1:50 000に比べて面積では4倍大になるが、施設名称の注記が少ないので、描写が詳細な割には物足りない。
地勢表現は、中央高原とジュラ地方10m、アルプス20m間隔の等高線とぼかしによる。

1:25 000集成図  
1:50 000集成図と同じく、都市圏や観光地を1面に収まるようにしたもの。まだ発行区域は少ない。

主な主題図は以下の通り。
1:50 000ハイキング地図 Wanderkarte der SAW 
1:50 000地形図に赤色でハイキングルート、郵便バス路線と停留所などが加刷されている。SAWはスイスハイキング連盟

1:50 000スキー地図 Landeskarte mit Skirouten 
1:50 000地形図に赤色でスキールート、リフトなどが加刷されている。

1:200 000道路地図 Straßenkarte
文化遺産地図 Karte der Kulturgüter など
スイスの都市いまむかし(Einst und Jetztシリーズに関する記事)
価格例 1:50 000、1:25 000 @13.50スイスフラン(1フラン100円として1,350円)
海外への発送は非課税のため、@12.55フランとなる。
URL 公式サイト
http://www.swisstopo.admin.ch/
カタログ Blattübersicht をPDFで提供。基図は境界、水系、都市、ぼかしつきで収載範囲が特定しやすい
地図閲覧
http://www.mapgate24.ch/
1:1 000 000から1:25 000の官製地形図と対応する衛星画像が閲覧できる。地形図はSWISSGEOの旧サイト http://www.swissgeo.ch/ と同じものだが、表示画面の拡大が自在になった。言語は独仏伊英の4ヶ国語に切り替えられる。
なお、1:25 000より縮尺を上げると、通り名が入った市街図となる。
住所 Seftigenstraße 264, CH-3084 Wabern, SWITZERLAND
FAX +41 31 963 23 25
E-mail mapsales@swisstopo.ch
発注 Online http://www.toposhop.admin.ch/en/shop/ 英語版

発注後1週間程度で届く
現地販売 ベルン近郊にある発行元のほか、チューリヒの大手書店 Orell Füssli (住所 Pelikanstraße 10)、Barth(中央駅に近い)など。
キオスクのような売店でもその地域の図幅を扱っている。

民間地図
作成機関
Kümmerly+Frey  http://www.swissmaps.ch/
スイス国内は1:301 000道路地図でカバーする。等高線の入った6万分の1トレッキングマップおよびサイクリングマップや、主要都市の市街図もある。鉄道ファンには公共交通路線図 Offizielle Karte des öffentlichen Verkehrs がなじみ深い。
ヨーロッパ各国の地域図は他社製の地図を使っている(例えばイタリア1:200 000はTCI製)。

Hallwag  http://www.hallwag.com/
Kümmerly+Freyと合併したが、Hallwagブランドは健在である。国内に重点を置いた前者に対して、こちらは欧米の国別地図が中心である。忘れてならないものに、アルプスのパノラマ地図(鳥瞰図)のシリーズがある。
2003年6月現在 このページの先頭へ最初のページへ
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