ついに六百五十マイルの歳になった。ドアの向こうでは、そのぼくをギルドの見習い員に認める式のため、ギルド員たちが集まってくれている。それは、興奮と畏れにみちたときであり、数分間の中にこれまでの人生がすべて凝縮されているのだ。移動し続ける〈地球市〉で生まれ育った主人公ヘルワード・マンは、成人して、未来測量ギルドの見習い員になった。年齢の単位がマイルなのは、時の単位=距離の単位だから。この都市は人力でレールを敷設しながら、〈最適線〉をめざして年に36.5マイルずつ進む。最適線は常に移動するので、「そこに達したらもう動かなくてよい」という種類のものではない。これから都市が向かう方向は未来であり、通り過ぎてきた場所は過去だ。(冒頭)
途中で出てくる、「過去」での体験がすごい。あれを経験したら、そりゃもう世界観が変って当然だろう。もしあの時あのまま〜〜したら、はたしてその人はどうなっただろうか。今までにそういう人はいたのだろうか。
どこがどう「逆転」なのかを考えながら読んだ。途中で説明が出てきて「なるほどな」と思ったが、同時に「プリーストなんだから、これだけじゃ終わらない、きっともっと根底から世界をひっくり返してくれるはず」と思って読み続けた。
期待通り。
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