きのうは高速バスと地下鉄に乗って検査に行く日だった。
いつもより早く病院を出られる(けど帰りのバスはいつもと同じな)ので、「それなら繊維の街の毛糸屋さんに行こう!」と楽しみにしていたのだが、体調がいまいちでとても歩き回る気分じゃなかったので、結局いつものように本を買ってそのまま座り込んでバスの時間を待ってすごした。
で、バスが来る前に読み終えたのがこの本。
『慟哭』 (創元推理文庫)貫井 徳郎

わたしの買った本の帯には、北村薫氏の言葉が載っていて、その言葉を見たらもうこれは読むしかないような気分になって買ったんだけど……んー、充分に面白かったし、通常なら文句はないんだが、なにしろ期待値が大きすぎて。
あそこで飛びあがるほど驚くことが期待されているのは分かるけど、わたしにとっては「ああ、やっぱり」だったので、ちょっと拍子抜けしたのだ。ほぼ最初からそのつもりで読んでたし。それはつまり、ちゃんと最初から適切に情報が示されているということで、途中からならともかく最初からそういうあたりをつけて読むのはよほどのひねくれ者だけだろうし、しかもこれがデビュー作だったなんて作者は只者じゃないとは思うけど。
どういう話なのか、その内容は書かない。だって帯の文句の最後(四六判「解説」より、とある)に北村氏が書いてるんだもん。「そして、人に話すときには《こういう類の本》であると、絶対に明かさないようにしてほしい。意地悪をしてはいけない。殺人の動機になる」と。
事件の種類やどういう人物が登場するのかなどは《こういう類の本》の部分には含まれないような気もするが、ま、いいや。
で。
ちょっとだけがっかりしつつも、同時に購入した同著者の本『プリズム』もその日のうちに読了。まったく違うタイプの本だった。