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アルファに乗り込んで、自分の本当の席は窓際じゃなかった事が分かったのは、窓際の席に先客がいたから。
上品そうな婆さんで、タバコを喫っていた。
問題は、婆さんは席に設けられたカップホルダーを灰皿だと思っていた事で、灰をそこに落としていた。
座ってすぐに注意するのも感じ悪いしな、と思いつつ婆さんの様子を眺めていると、いよいよ火を消して吸い殻をカップホルダーに入れようとする。
自分「セニョーラ?」
婆さん「?」
新幹線方式で座席の腕置きに仕込まれた灰皿を取り出してみせると、婆さんは苦笑しながら「オブリガーダ」と言ってくれた。
婆さんが降りたあとに座ったのは、典型的なラテン系の兄さん。
年齢的には自分と大差ないだろう、とてもお互いそうは見えないが。
忙しく携帯で話しまくる兄さんの横で、黙って公式ガイドを読んでいた。
トイレに行こうとしたら、通路に足を放り出してくつろいでいるマッチョがいた。
とはいうものの通ろうとするとちゃんと足をどける。
トイレからの帰りにそのマッチョが話しかけてきた。
ず〜っとこっちが公式ガイドを読んでいたのを見ていたらしい。
マ「(英語)サッカーを見に来たのか?」
自「そうだよ」
マ「サッカーチケットは余ってないかな?」
自「悪いな、無いよ」
マ「そうか」
ところで、このマッチョ、フットボールの事を「サッカー」と言っていた。
こっちが日本人だから敢えてそう言ったのか、それとも、何人だかは分からなかったが彼の国では「サッカー」が普通なのか。
駅に着いて、また自販機でドリンクとスナックを買い込む。
絶対に、自信を持ってどこの店も開いていないと断言できる時間(0時ちょい前)だったから。
バスに乗り込もうとすると、婆さんが切符の扱いが分からず困っていたので、
「この機械に突っ込むんだ」
と身振りで教えてやる。
ホテルに着くと、見た事の無い爺さんとおっさんが雑談をしている。
おっさんの方に
自「フロント?」
お「そう」
自「つ−はんどれっど、しっくす」
お「ドゥゼントシュ、セイシュ」
自「?」
お「ポルトガル語では、ドゥゼントシュ、セイシュ」
自「ここはポルトガル語学校? ドゥゼントシュ、セイシュ、ポルファボール」
お「OK」
自「(英語じゃんか)オブリガード」
お「(よしそれでいいんだ、と言わんばかりにサムアップ)」
ポルトガル人が宵っ張りってのは、自宅に関してはそうなのかもしれない。
シャワーを浴びている間、ホテルの裏ではず〜っと、演奏と喋り声が聞こえていた。
そう言えばこんな時間でも市バスは動いていたしな。
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アヴェイロの夕暮れ
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