2009年03月26日更新

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バードウォチング(97.may.29)                             長野県軽井沢町野鳥の森

1908年、ワシントンの駐英大使よりグレイ外相のもとにルーズベルト大統領(26代)から任期の終わる2年後アフリカ、
欧州への旅行を予定している。イギリスでは鳥がよく囀る季節に往くので田舎を案内し鳥の声を教えてくれる人を
手配して欲しいと言う依頼でした。グレイ外相は直ちに自分がその任に当たろうと回答しました。

 2年後、ルーズベルトは大統領の任期を終えるとアフリカ、欧州を回り、各地で大歓迎を受けました。グレイ外相との
約束はイギリスの自然が最も美しく鳥の囀りがよい6月でした。二人はワーテルロー駅で落ち合い新聞記者の同行を断り、
二人だけで汽車に乗って20時間ばかり世界から消えたのです。グレイは少年時代を過ごした田舎へ案内し渓谷や森林で
60数種の鳥を観察し、鳴声を聴きました。その夜は田舎の小さな宿屋に泊まり、朝食をともにしてサザンプトンの港まで
ルーズベルトを送り別れたのです。ルーズベルトは英国の野鳥について豊富な知識を持ち、
鳴声もよく理解していたとグレイは記しています。

 この物語はグレイが11年間の外務大臣を辞任した後、米国を訪れた折ハーバード大学で講演した「リクリエイション」と
題するものです。なお、グレイは幸福の4条件として
1)生活の基準となる思想を持つ、2)よい家庭と友人、3)意義ある仕事、4)暇を持つ、を挙げています。

【参考文献:野鳥第5巻2号「グ卿とル大統領の探鳥逸話」、小泉信三全集第14巻「読書雑記」】
【写真と文は伊藤 啓氏】


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