巣に入るヒガラ 芝山にて

芝山は、標高が800メートル程度なので高原の感じです。独立した山のせいか夜になるとよく曇ります、近くに「雨降山」があるのも気にかかります。 夏の流れ星シーズンは毎年濃霧に見舞われます。
山遊びの楽しみは、空気が美味い、景色が大きい、普段見られない蝶がいる、鶯が鳴いている。 それに星が近くに見えます。 ヒガラ 黒いネクタイ状の模様が無い
タラの芽
ゴールデンウイークに、一家で芝山へキャンプに出掛けました。ここは自然公園に指定されていて、山頂付近がキャンプ場になっています。 至れり尽くせりのキャンプ場を期待してはいけません。トイレがあるくらいで何の施設もありません。途中の湧き水で水タンクをいっぱいにします。
ゴールデンウイーク中で最高の天気に誘われたのか、キャンプ場所に着くとそこはディキャンプ(昼間の宴会)の人たちが占拠しています。快晴の下で飲むビールはいいものでしょうね。 それを横目で見ながら宴会場から少しはなれた赤松の木陰にテントを張ります。
3時を過ぎるとディキャンプの人々は徐々に帰宅します。残ったのは6張りのテントのみ。 日が暮れるといつもの「ガス(濃霧)」がやってきました。昼間はシャツ1枚でも良かったのに夜になるとダウンジャケットが必要です。夕飯を食べながら子供たちは震えています。 我が家のキャンプでの食事は「カセットコンロでヤキソバ」が定番です。昼間近くで採った「タラの芽」をいためて即席の山菜ヤキソバです。この苦味が堪りません。苦味を肴に缶ビールを 呑む。時折ガスの切れ間から星が覗く、北東の空に明るく輝くのはべガ(こと座の1等星、織女星)、でもすぐにガスに飲み込まれる。
霧の粒が大きくなって上着が冷たくなったのでテントの中に入ります。 子供達は久し振りのテント体験なので大はしゃぎです。テントの中ではトランプやしりとりでお子様サービスです。
ひがら 餌をくわえている トイレは歩いて3分ほどの所、暗闇の中を歩いていきます。慣れないと夜中のトイレは恐いもの、懐中電灯が無いと便器の場所も見えない。寝る前にみんなで済ませました。

朝、目が覚めると少し高層雲があるものの快晴です。散歩から帰って、朝パンを食べていると、近くの枝から「ツピッ、ツピッ」と聞き覚えのある鳴声が聞こえます。 四十雀が鳴いている、テントから顔を出していると声はすぐ側から聞こえる。
子供が気付いた、目の前の赤松の幹に止まっているのです、手が届きそうなほどの近さです、約2メートル、 カメラは車の中です、少し目を離した隙に鳥がいなくなりました、子供(瞳)に聞けば「木の中に入った。」という。それを確かめにテントから出ると同時に四十雀?も巣穴から飛び出してしまいました。 樹洞の中のひがら
少し時間を置けば戻ると思い急いでデジカメを取りにいき待っていました。
待つ事10分、案の定、鳥は餌を採って帰ってきました。 鳥は10センチメートルくらいの大きさ、巣から3メートルくらい離れてカメラを構えます(テントから巣は裏側になる)。こんなに近くに巣があってさらにこんなに近づけるとは・・・目いっぱいズームアップして・・ シャッターに力が入ります。逆光なのでストロボを使います。なかなかポーズを取ってくれません。ちょこまか動く、そして巣に入ってしまう。思うように写せない。
何枚か撮った後、最後に樹洞にレンズをこすり付けて中を写しました。丁度樹洞の高さが2メートル弱なのと中が暗いのでファインダーで覗く事ができません。 卵でも写っていればと思って写したのがこの抱卵中の写真です。ちょっと怖がらせてしまったかな?

今まで四十雀と書いてきましたが、実は「ヒガラ(日雀)」でした。帰宅後写真を調べてみると四十雀の胸にある黒いネクタイ状の模様が見当たりません。頬の白い所から早合点してしまったのです。
図鑑によれば 
  日雀・・全長(L)11cm、翼開長(W)17cm 針葉樹林に棲み、梢で早口に囀る小さなカラ類。
ユーラシア大陸の温帯から亜寒帯で広く繁殖する。産卵期は5-7月。  となっている。 山桜に来たクマ蜂
ちなみに 四十雀は・・(L)15cm、(W)22cm という事でひとまわり大きい。

8時を過ぎると山菜採りの人が目に付きます。ワラビやゼンマイ、タラの芽などを採っています。 僕たち素人の目に付く所に山菜はほとんど見つける事ができないけれど、袋にいっぱい入れている人がいます。山桜の花にクマ蜂が蜜を吸いに来ています。 ブンブンと大きな羽音が響き渡っています。
山の中で山菜を探しているとすぐ目前に1m程の長さのヤマカガシがニョロッと顔を出しました。娘の腕ほどの太さです、一瞬足が止まりました、 ちょっと派手な色の蛇ですが枯葉の中に入ると保護色になっています。蛇も驚いたようで朽ち木の中に逃げ込みました。 我々もここらが潮時と山菜採りに見切りをつけ山を下りました。山桜やつつじを見ながら。
もちろん帰りも湧水を満タンにして。

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