はじめに
発明をしたら
特許出願をしましょう
特許出願のその後
特許権とのつきあい方


ご存じですか?

 2001年のノーベル化学賞を受賞された野依良治氏は、発明者または出願人として日本と外国に合計200件以上の特許出願をされています。前年に同じノーベル化学賞を受賞された白川英樹氏も、特許出願は40件をこえるそうです。
 従来、研究者による研究成果の発表は専ら学術論文として行われ、研究が特許出願に結びつくことはほとんどありませんでした。しかし、野依氏・白川氏というまさに第一級の研究者の例に示されるように、最近では、基礎的・先端的な研究であってもその成果の多くが特許出願されるようになってきました。「一の特許は十の論文に匹敵する」の合い言葉のもと、研究成果を産業活動に直結させることに重要な価値があると考えられるようになったのです。

特許出願するとどんな利点があるのでしょう?

 出願をして特許権を取得できますと、特許権者は、その発明の独占的な実施が可能となって多大な利益を得ることができます。出願しただけでも、後に同じ発明を出願する他人に特許権が付与されるのを防止できますので、自己の自由な実施が確保されます。技術開発への取組姿勢や技術の先進性をアピールでき、企業と製品のイメージアップをはかれることにもなります。そしてまた、自己および他人のさらなる知的創造を促して産業の発達を招き、社会に利益をもたらします。

所属企業が出願人(特許権者)になる場合、あなたご自身にメリットはないとお考えですか?

 あなたが努力して何らかの技術的課題を解決されたとき、その成果は誰かに知らせたいですよね。苦労話もしたいし、同じような課題に向かう同僚がいれば経験を伝えたいとお思いでしょう。特許出願をすれば、あなたの発明はあなたのお名前とともに公開され、誰もがその内容を知り得るようになります。誰かがその価値を認めるでしょうし、誰かがそれを次の技術開発に役立てるかもしれません。うれしいことですよね。
 出願人となるあなたの所属企業は、発明を歓迎してあなたに報奨をするでしょう。特許出願によって上のような利点が企業にもたらされるからです。とくに最近は、先進的な企業の取り組みや著名エンジニアの問題提起によって、発明者への報奨金の額は確実に引き上げられつつあります。一流プロスポーツ選手なみの報奨金を受けるエンジニアもいずれ現れるでしょう。

あなたはどんなエンジニアなのでしょう?

 特許庁ホームページの「特許電子図書館」を使えば、あなたが発明され、またはあなたの所属企業が出願された特許出願等をただちに検索することができます。つまり、世界中の誰もが簡単に、あなたの会社の技術開発姿勢を知り、あなたの発明、つまりご自身の技術的思想を読みとれるのです。
 たとえば、明日あなたと面会予定がある相手先企業のあの人は、今ごろ、あなたの発明を検索してあなたの実績とお考えを知り、共通の話題をさがそうとしているかもしれませんよ。

いかがですか?

 少し楽しくなってきませんか?
 特許の重みと広がりが増した現在、発明や特許出願・特許権等との関わり方が、エンジニアとしてのあなたの生き方を決定づけるかもしれません。特許を共通語としてエンジニアがもっと目を輝かせられる新しい時代が、間もなく、きっと始まると思います。




 このホームページは、エンジニアの方々に特許の基本をご理解いただきやすいようにと考えて作成いたしました。
 みなさんの技術的創作が、産業界への利益をもたらしながらも正当に保護を受け、ご自身や所属企業にワクワクするような未来を招きますように。このホームページが少しでもそのお役に立てば幸いです。

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