馬の歴史 |
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馬の家畜化 私たち人類にとっての家畜として最も古い動物といえば、今でも高い人気を誇る犬ということがいえるでしょう。犬と人類のつきあいは、おそらくその他の家畜のそれよりも群を抜いていると思われます。そして、その次あたりに来るのが牛、羊、豚であり、その後馬の家畜化が始まったといわれています。しかし、馬が家畜になる以前から、例えば旧石器時代の遺跡から馬の骨が出土していますし、後旧石器時代ものと推定される有名な壁画には、馬の姿が鮮やかに描かれています。この辺りから考えても、人類と馬の関わりも遙か太古の昔からあったといわざるを得ません。 馬の家畜化が始まったのは紀元前3000年頃と推定されています。西アジアを中心に始まった馬の家畜化は、インド、エジプト、中国へと伝わっていったと考えられます。それらは主に、労役として使用されていたのではないかといわれますが、その他には人類と馬との悲劇的な運命の出会いといわれる、戦争との関わり(馬は20世紀半ばまで、戦地の主力な輸送手段でもありました)も無視できないものがあります。それは、戦争時に用いる戦車引きの機動力として、つまり軍事用として大いに使われたということです。 一人の人間が1頭の馬にまたがる「乗馬」という技術は、紀元前1300年頃から始まったといわれています。いわゆる騎馬民族の登場です。この乗馬をするための革命的道具として、ハミ(馬の口にかませて操作する道具)の発明が、乗馬を可能にしたといっても過言ではないでしょう。紀元前1000年頃の遺跡から、鉄製のハミが発見されています。それ以前にも木製、革製のハミがあったと想像されます。今でも南船北馬という四字熟語に残っているように、中国の北方に出現した騎馬民族は、馬の類い希な機動力を活かしてユーラシア大陸を駆けめぐり、遠くギリシャ・ローマ・ヨーロッパまで侵略の手を伸ばすと同時に、馬、及び馬術を広めていったと考えられます。 |
競技用として 馬が単なる生活の手段としてではなく、競技的要素をもって登場するのは紀元前1000頃とされています。なんと、古代オリンピア(オリンピック)の正式種目として、戦車競走があったといいます。ちなみに地球上で記録されている最古の競馬というものは、ローマ皇帝セプティミウス・セウェルスがウエザビー(ヨークシャー地方の町)の宿営地行ったアラブ種の軍馬競争と言われています。 文献上で競技馬術が最初に登場するのは、ホメロスによって書かれた長編叙事詩である「イリアス」(英名:イリアッド)においてです。これも戦車競走として描かれています。そして同じくギリシャでは、紀元前630年にギリシャ騎馬隊長であったクセノフォンという人物によって、世界最古の馬術書が書かれています。その後、馬術の中心はギリシャからローマに移り、より実戦的な騎馬先述として発展すると共に、この頃から馬の改良が積極的に行われるようになりました。 古代ゲルマン人にとって、東方騎馬民族とは恐怖の対象であると同時に、畏敬の対象でもありました。そこで騎馬民族の影響の下、騎馬技術は高く評価され、中性にいたっては騎士道のひとつとしてその優雅さを競う段階まで高められていきました。16世紀になると、ルネサンスの影響の下でローマ・ナポリに乗馬教習所が作られたと記録に残っています。この頃教授された馬術が、近代馬術の基本となったといわれています。19世紀にフランス近代馬術の父といわれるボーシェが誕生し、20世紀前半に近代オリンピック正式種目にすることを目的として、国際馬術連盟が設立されました。この連盟は現在に至っても、西欧近代馬術の普及に大いに貢献しています。 |